【明慧日本2016年1月1日】（明慧ネット記者広東報道）2015年12月15日、広東省広州市海珠区裁判所が、違法に法輪功学習者の黄潜さんを審議した。

黄潜さんは、46歳で、元広州市の本を買う施設の職員だった。黄さんは国内のウィーチャットに、本名で中国共産党の法輪功学習者に対する残酷な迫害を連載して暴露した。2015年2月3日夜11時、黃さんは海珠区の住宅で拘禁され、違法に留置所へ送られた。黃さんは6回目の迫害になる。

　今回の裁判は、海珠区裁判所が小裁判所をつくり、法廷で裁判を見る人の席にはわずか16人しか入れない。裁判所は裁判をみる場合は、一日前に書類を見せないといけないと言い「書類がある人は優先的に入れる。私達のほうにもたくさんの人が裁判を見ようとしている。他の人には空席がないかもしれない」と言った。

　そして家族については、裁判の前日、地元の居民委員会の人が電話で「裁判には行かないでいい。自宅で結果を待ちなさい」と言った。当日の午前、裁判所の周りには、たくさんの私服を着た警官が民衆の身分証を求めた。断った一人の女性はその場で拘禁され、車で連れ去られた。裁判所の違法な尋問に対し、黄潜さんは自分の無罪を信じ、彼らの質問に答えないようにした。

　北京の張傳利弁護士と広東の劉正清弁護士は黄潜さんのために合法的な弁護をし、黄潜さんの信仰は完全に合法だと信じていた。張傳利弁護士は「公安部が1999年以降に発表した14の邪教の中に、法輪功は含まれていない。黄潜さんの法律違反については、告訴人は未だにどの法律の第何条に違反をしたかを示していない。それは窃盗を訴えるときに、何を盗まれたのかの証拠が必要なのと同じだ。もしその証拠がないのなら、当然ながら窃盗の罪名は成立しない」と指摘した。劉正清弁護士は「法輪功が邪教であるというのは江沢民が言ったことで、江沢民の話は法律ではない」と指摘した。劉弁護士の弁護と、張弁護士が法輪功が邪教でないことを話した弁護は、いずれも裁判官に理由なく断ち切られた。

　弁護士は黄潜さんに「国家の法律に違反したことはありますか？」と聞くと、黄潜さんは「ありません」と答えた。弁護士はまた「誰かに強制的に法輪功を信じるようにしたことはありますか？」と聞くと、黄潜さんは「学びたければ学び、学びたくないなら学ばない。強制なんてしたことはありません」と言った。

弁護士はまた「なぜあなたは法輪功を学んだのですか？」と聞くと、黄潜さんは「なぜなら私が触れた各種の宗教の中で、法輪功は一番正しく、法輪功は真、善、忍を基に良い人となり、健康な身体をつくる気功だからです。例えば天河留置所に居た時、一人の人が体調を崩し、病院でもダメだったのに、私が何日間か煉功を教えると、奇跡のようにそれが治ったのです。しかも今海珠区留置所にいる人は皆、私を良い人とみなし、一緒に法輪功を学びたいと言っています」と言った。

弁護士は「あなたは強制収容所の回想録で何を書いたのですか？」と聞くと、黄潜さんは「強制収容所の回想録は、1999年以来私が真相を伝えたり、政府へ真相を伝えた時に受けた違法な迫害や拘禁、労働教育、刑事裁判、身体的な迫害を書いたものです。全ては事実です」と答えた。更に黄潜さんはその場で「2月3日に、警官が捜査をしたときには捜査令状を見せていない。ただ翌日に鄭景賢にサインを強制されたに過ぎない」と指摘した。弁護士は「すべての証拠は、邪教を利用して法律を破壊したということに関係なく、証拠のかけらもない！」と言った。

告訴人は最終的に「この国全体で、たくさんの法輪功に対する案件に判決がくだされたのだから、3年半以上、7年半以下の判決が望ましい」と考えたが、弁護士はすぐに「条文がなければ法律にはならず、何回裁判があっても、すべて間違った判決になる」と指摘した。

この裁判の間、黄潜さんはずっと腰をおさえていた。裁判官に腰の痛みが激しく、休憩がほしいと伝えたが、裁判官は嫌そうに「また腰がいたいのか？もう少し我慢して裁判を終わらせてくれないか？午前中に終わらなかったら日を改めてまた裁判を続ける。何分位休憩したいのか？」と言った。黄潜さんは「これは天河留置所にいる間に労働で負った腰の傷で、本当は煉功で治ったはずなのに、今は煉功ができないからまた発病した。10分の休憩が欲しい」と言った。裁判官はまたもや嫌そうに「それなら5分にしなさい。弁護士はその間に、録画を見ていてください」と言った。

　話によると、案件の審議を担当した裁判官の鄒世発は、長年にわたって、この地区で違法に法輪功学習者に対し裁判を行っていて、全く反省をしていないそうだ。