文／台湾の大法弟子

　【明慧日本2019年1月27日】董憓陵さんは台湾雲林県国立小学校の代理教師です。今年のテーマは「平和大使が家庭を守る運動」でした。このテーマにそって、台湾女性が衝突を解決する名案の原稿募集があり、その中で董憓陵さんの「微笑みに隠された不思議な力」は見事に優勝しました。

今年の原稿募集の授賞式　董憓陵さん（左）と他の受賞者

董憓陵さん一家

　国連の「非暴力平和文化10年」の呼びかけにこたえるために、台湾教育省、財団法人国家文化総会が指導し、国連NGO中華世界平和超宗派超国家協会、国連NGO世界平和婦人会台湾総会などが共同して台湾全土で「平和大使が家庭を守る運動」が行われました。

　いったいどんな不思議な力が彼女を常に微笑をたたえ、前向きにさせたのでしょうか？　董憓陵さんは文章の最後にある1冊の本が自分の人生を変えたと書いています。彼女は同僚からも認められている「いい男」と結婚しましたが、新婚早々から、自分が夫と元彼女の間の第三者になってしまった現実に直面しました。ほとんどの女性と同じように董さんも最初は泣きあかし、その後は暴れ、最後には自殺未遂までして夫婦関係を解決しようとしたあげく、夫には嫌われ、かえって遠ざけられてしまいました。切なくて絶望した董さんは、母親から法輪功の創始者の李洪志先生の著作『轉法輪』をもらいました。この1冊の本から董さんは命の兆しが見え、それから法輪大法の「真・善・忍」に従って、すべての物事に対応するようになりました。

　董憓陵さんは『轉法輪』から危機を乗り越える名案を見つけ、この1冊の本こそ、彼女の微笑みに隠された不思議な力の源でした！　「私は真心と善良さをもって人に接し、そしてどんなことをも忍耐する態度が、私自身の人生に奇跡をもたらすことになりました！」と、董さんは満面の笑みをたたえて言いました。

　董憓陵さんの受賞した文章の内容　

　以下は全文の内容です。

微笑みの裏に隠された不思議な力

　新しい時代の女性として、私が常に笑顔でいられるのは、素敵なファッションでも、流行りのメイクでもありません。それは私が困難の状況を乗り越えるEQ（感情指数）があるからです。

　結婚する前に私には一度裏切られた経験があり、失望の末に互いの愛情を誓い合う言葉を信じられなくなり、逆に円満な夫婦は見合い結婚した人ばかりであると思うようになりました。私もこうして同僚たちが認めた「いい男」と結婚しました。しかし、思いも寄らず、新婚当時から赤信号が燈（とも）りました。妻の私の方がまさかの愛情に関して、第三者になってしまいました！　夫の元の彼女は子宮摘出手術を受けたため、夫の家族に結婚することを固く反対されました。その後、夫は両親の強い希望で私と結婚しましたが、嫁として選ばれたのは「子供をたくさん産めそう」という非常に簡単な理由でした！

　新婚早々に予想外の危機に直面した私は、大多数の女性たちと同じく、最も愚かな方法で反抗しました。つまり最初は泣くことから始り、後に暴れ出す、最後には自殺未遂で解決に挑むことです。夫は自分の過ちで私を苦しめたことを最初はすまない気持ちでしたが、段々とうるさがってしまい、さらに私のことを嫌になり、ますます私から離れて向こうに行ってしまいました。仮面夫婦の立場に置かれた私は、家庭にも人生にもすべての夢を失い、ショックのあまり死ぬことで、これらの束縛や迷い、苦しみからぬけ出そうと思いました。そんな絶望的な時期に、私の運命に転機が訪れ、大ピンチを乗り越える名案が見つかりました。

　名案その一「忍」を覚える

　自殺を決めた私は最後に母親に会うつもりで実家に帰ると、母親から1冊の本を渡されました。人生のどん底に堕ちた私にとってそれは夜明けの明るい光で、李洪志先生の著作『轉法輪』の本でした。まだ数ページしか読んでいないうちから、一言一言が私の心にスーと入り、人々がよく言う因縁関係について新しい理解を得ました。「どうしてこういうことにぶつかるのでしょうか？　それらはみな自分自身の業力によるものです」と『轉法輪』の本に書かれていました。もしかすると私の前世で、あるいはいつの世かで夫を裏切ったことがあり、今世のこの魔難に遭ったのかもしれないと私は思うようになりました。そう考えた私は「忍耐」することを覚えました。もちろん言うのは簡単ですが、遅く帰って来る夫の姿を見る度に、また優しく誰かに電話する夫の声を聴く度に、私は向こうにいるもう一人の女性の存在とその期待がはっきり感じられるので、辛くてたまりませんでした。それでも私は忍耐することを選びました。これは伝統的な中国の女性が苦労をいとわず、恨み言を言われても気にかけないことと違って、私は苦しみをなめる中で業力を取り除くことを選択したのです。

　名案その二「善」を持ってすべての物事に対応する

　私は自分を変えようとしている時に、夫にも変化が現れ始めました。『轉法輪』の中に「情から抜け出すことができれば、誰もあなたを動揺させることができず、常人の心があなたを動かすことは不可能となります。それに取って代わるものは慈悲の心であり、より高尚なものです」と書かれています。私は客観的な立場から、愛し合いながらも夫婦になれなかった夫と元恋人の苦悩と無念さを理解し、同情するようになり、「あなた達2人のためなら、自分が身を引きます」と申し出ました。その話を口にした時、私の心の中は血が滲（にじ）む思いでしたが、3人とも苦しむよりも、私一人が犠牲になった方がましだと思いました。固い決意をした私ですが、この時気が付いたら、自分のことより人のことを先に考えられるようになっていました！

　名案その三「真」の心で人のために尽くす

　私の家庭の状態はこのままの状態で数年経ちました。ある日の夜、夫は私と率直な会話をしました。当初、もし私の忍耐がなかったら、夫は離婚協議書にサインをしていたかもしれません。人のために自分を犠牲にしてもかまわない私を見て、夫が冷静になって、私たちの問題を真剣に考えるようになりました。真心で夫に尽くし、善良で優しい気持ちで夫を理解し、そしてどんなことにも夫を包容した私のことを考え、夫も段々と真実が見え、そしてその真実を認めるようになったと言いました。最後に夫は私の両手を握って感情を込め、「あなたをここまで傷つけてしまい、本当にすまなかった！」と詫びてくれました。その夜、私たち夫婦は抱きしめ合って泣きました！

　微笑みの裏に隠された不思議な、不思議な力

　婚姻の危機から歩んできた一人の女性に、なぜ常に満面の笑みが見えるのでしょうか？　それは家庭の大ピンチを救うためではなく、どんな時でも人のことを優先して考え、危機を回避し、新たな転機を掴む知恵です。1冊の『轉法輪』の本が人の人生を変えることが出来るなんて、誰も思わないでしょうが、それは『轉法輪』の本を学び続けた私の笑顔に隠された不思議な、不思議な力です！