　【明慧日本2019年6月16日】［中国大陸からの投稿］2019年3月30日、四川省涼山州木里県砻江鎮で突然、山火事が起きて広大な原始林が燃え広がり、猛火の中で、三十数人の若者がこの山火事で命を失いました。

　しかし、同じ日に起きた重慶市長寿区の山火事では、まったく異なる結果になりました。

　長寿区獅子滩の電力会社の王さんは今年70歳近くで、数年前に定年退職し、家族と一緒に重慶市へ移住して来ました。王さんは毎年のように清明節前に長寿区雲集鎮の地元に帰ります。今年も、亡くなった親族のお墓参りをすることにしました。天気予報によれば3月31日以降は雨だというので、お墓参りには不便なため、王さんは早めの3月30日に雲集に帰ることにしました。

　農産物の値段の大幅な低下により、農家は農産物を作っても儲けにならず、農業で生活を維持することができなくなったため、たくさんの土地が捨てられて土地が長年耕作されず、雑草や木々がたくさん生えていました。道路にも雑草やうばら（とげのある低木の総称）で埋め尽くされ、荒れた畑やお墓にも雑草が蔓延（はびこ）りました。それは生態系のバランスが良くなっているではなく、農村の荒廃した風景でした。

　王さんは一生懸命雑草やうばらを乗り越え、やっと両親と先祖のお墓に辿り着き、お線香や蝋燭、冥鈔を準備して焚こうとした矢先に、マッチを持って来るのを忘れたと気付きました。仕方なく近所の農家からライターを借りてきました。王さんは再びお墓の前にやって来て、ライターを取り出し、お墓参り用の蝋燭に火をつけました。王さんは年でもあり手がふるえ、不注意で回りの雑草に火が燃え移り、たちまち雑草が盛んにが燃え始めました。

　しかも悪いことに、冬の乾燥期が過ぎたばかりで、ずっと雨が降っていなかったので、雑草が一気に燃え広まり、炎の勢いも激しさを増しました。王さんは慌てて急いで箒（ほうき・竹の枝で束ねられた長い箒）を借りてきました。しかし、こっちの火を消したかと思うと、あちらで火が燃えていました。そして、王さんが後ろを振り向くと後ろも燃えており、自分はすでに火の海に囲まれていました。

　王さんが火の海から逃げ出したら、また風が吹き始め、火は風のせいで勢いがどんどん激しくなり、炎がもう2、3メーターくらいの高さまで立ちのぼりました。火があっという間に燃え広がり、近くにある三十数軒のお墓の周囲の雑草を燃え尽くし、しかも目の前には生い茂る森林が広がっています。もし、森林火災を引き起こしたら、とんでもないことになり、広範囲の森林がみな台無しになってしまいます。しかも、付近の農家や住宅にまで燃え広がるのを避けられません。周囲の若者は出稼ぎでどこも留守で、村に残されたのはみな年寄りと子供達ばかりで、消火を手伝う者もおらず、もはや逃げるのも困難な状況になりました。

　もし、消防に通報したとしても、ここは町の中心部から約40キロも遠く離れ、消防隊が来てくれるのは少なくとも1、2時間かかり、到着した頃にはすでに大半が燃え尽きている、と思案している間に、王さんの靴やズボンにまで火が燃え移り、体も顔も黒くなり煙が立ちのぼりました。このまま火事が治まらなかったら、焼死せずとも、罪を償うために刑務所に入ることになると王さんは思いました。

　王さんは慌（あわ）ただしく切羽詰まり、ふと法輪大法の創始者の李洪志先生を思い出しました。すぐに大きな声で、「李先生、私を助けてください！　山火事を消すのを助けてください！　火がおさまらなければ、私は大罪を犯してしまいます！　李先生、どうかこの私を助けてください」と大声で叫びました。

　叫び終わった途端に不思議なことに、山林火災の火の勢いが迅速に弱まり、炎の高さも急激に落ちていき、たった2分の間に、火がすべて鎮火するという現象が起きました。

　一方では、同じ日に近隣の2カ所で起きた山火事では、片方は消火用機材を持ち、600人以上の若い消防隊員が消火作業をしながら、そのうちの三十数人の若者の命が火の海の中で奪われました。方や、ただ1人の古希に近い老人が大声で助けを求めて叫び、大法の李洪志先生のおかげで山火事は鎮火し、結果的には、ここに大きな差異が現れました！

　今までにも、法輪大法が人間社会で数え切れないほどの奇跡を起こしてきました。山林火災の鎮火のこの一件は、その中のごくごく普通の一件です。しかしそこには、大きな違いが現れました。そして、1992年5月から法輪大法を広めはじめてから、二十数年間、法輪大法の学習者や法輪大法を信じて応援し、支持してきた大衆の中で、数え切れないほどの様々な奇跡が現れましたが、これはその中のほんの一例に過ぎません。