　【明慧日本2019年10月28日】（中国＝明慧記者）中国共産党が1999年7.20、法輪功を迫害し始めた。20年後の今日でも、非人道的な迫害が依然として続いている。明慧ネットの統計資料によると、2019年7月、少なくとも1000人以上の法輪功学習者が迫害された。そのうち、52人が不当な判決を言い渡され、52人が裁判にかけられ、923人が連行され、289人が嫌がらせを受けた。また、逮捕令状が発付されて裁判所あるいは検察庁に提訴された学習者が66人おり、洗脳班に送られた学習者が42人いた。中国の法曹部門の関係者らは法輪功学習者たちから掠（かす）め取った現金の総額は、38万6098人民元（およそ593万円）に上った。そのうちに、警官らによる強奪、もしくはゆすり取った現金は22万2098元（およそ341万円）で、裁判所が科した罰金は16万4000元（およそ252万円）であったという。2019年7月にまた7人の法輪功学習者が残酷な迫害により致死させられた。その中の4人は留置場や刑務所に拘禁されていた期間中に死亡したものである。その中の最も若い人は45歳だったという。

図1、2019年7月、迫害を受けた中国国内の法輪功学習者の延べ人数統計表

図2、2019年1～7月に裁判にかけられ、実刑判決を下された中国国内の学習者の人数統計表

　一、2019年7月、52人の法輪功学習者が不当判決される

図3、2019年1～7月、判決された中国国内の法輪功学習者の延べ人数地域別分布表

表1、2019年7月、不当な判決を受けた法輪功学習者の地域別分布表

区　　　域	判決人数	順　位
山東省	10	1
黒竜江	9	2
河北省	6	3
吉林省	5	4
遼寧省	5	4
安徽省	3	5
北京市	3	5
江西省	2	6
上海市	2	6
寧夏	1	7
甘粛省	1	7
広東省	1	7
河南省	1	7
湖南省	1	7
四川省	1	7
雲南省	1	7
2019年7月、52人の法輪功学習者が不当な判決を下された

表2、2019年7月、28都市で不当判決を宣告された学習者の人数統計表

都　市	判決人数	都　市	判決人数	都　市	判決人数	都　市	判決人数
ハルビン	8	南昌市	2	汕頭市	1	撫順市	1
承德市	3	泰安市	2	滄州市	1	阜新市	1
吉林市	3	銀川市	1	周口市	1	瀋陽市	1
青島市	3	馬鞍山	1	大慶市	1	済南市	1
煙台市	3	淮南市	1	郴州市	1	淄博市	1
秦皇島	2	合肥市	1	鞍山市	1	成都市	1
長春市	2	慶陽市	1	大連市	1	昆明市	1

　迫害の実例

　●四川彭州市の鄧傳久さんに懲役4年の不当判決

　四川省彭州市（ほうしゅう-し）裁判所は2019年7月9日、法輪功学習者・鄧傳久さん（49歳男性）に対して開廷した。弁護士は法輪功が社会にもたらした恩恵を述べ、鄧さん自身も法輪功を学ぶことは合法であること、中国共産党による法輪功への迫害こそが人道に対する罪であることを主張した。しかし、鄧さんは懲役4年の不当な判決を宣告された。

　鄧さんは2017年10月8日、会社で葛仙山派出所の警官らに身柄を拘束された。警官らは家宅捜索した際に、乱暴な行為を阻止しようとした妻を殴った。妻は床に倒れたが、起き上がって窓から外に向けて大声で、「警察官が無断で人を殴っています！」と叫んだところ、警官に紐で両手を縛られて床の上に押し付けられ、30分程度ひどく殴打された。

　鄧さんは1年9カ月拘禁され、2019年7月9日に、彭州市裁判所は鄧さんに対して開廷した。法曹機関は大量の警官を手配し、裁判所および近くの体育公園付近を巡回させた。　

　一方、法廷内のすべての席が埋められていたが、鄧さんの家族は妻と息子しか入廷させなかった。

　鄧さんは、自ら「私は一体国のどの法律を破壊しましたか。今までどの法律も、法輪功を学ぶことは違法だと定めていません」と述べ、さらに、法輪功を学ぶことによって健康を回復したことや、道徳が向上したことを主張した。

　弁護士は法輪功が社会にもたらした恩恵や合法性、中国共産党による法輪功への酷い迫害こそが、道義に反しており、人道に反する罪になると指摘した。しかしながら、裁判官は鄧さんに懲役4年の実刑判決を言い渡した。

　裁判が終わり、弁護士が法廷から出て来ると、すぐにも呼び止められて、警官らに下品な言葉と罵声を浴びせられた。さらに、殴られそうにもなった。そこへ弁護士の車がタイミングよく迎えに来たので、無事に帰ることができた。

　裁判所入り口で、私服警官と610弁公室の人員らは通行人を取り調べる

　　弁護士を殴ろうとした男

　●遼寧の王宏柱さんは3年6カ月の判決に対して控訴する

　遼寧省海城市南台高校の教師で、法輪功学習者・王宏柱さん（43）は、海城市国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）の警官らにより連行され、海城市留置場に1年間拘禁された。2019年5月20日、王さんは鞍山市立山区裁判所で裁判にかけられ、7月23日に懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡された上に、5000元（およそ7万7000円）の罰金を科された。現在、王さんはすでに控訴した。

　2018年8月22日、遼寧省公安庁の指示の下で、遼寧省内の営口、朝陽、撫順、凌源、錦州、大連、瀋陽、黒山、鞍山、葫芦島の全部で10の県と市の法輪功学習者の46人が、強制連行された。情報筋によると、王さんは随分前から計画的に尾行されていたという。

王宏柱さん

　2001年10月18日、王さんは法輪功を学び、迫害の真相を伝えたため、労働教養を2年科され、本鋼工業学院附属高校からも公職を除名された。

　解放された後、王さんは私立教育学機関で教員を務めた。2006年、王さんはずば抜けた成績で、遼寧省海城市南台高校の教員試験に合格し、南台高校の物理教師になった。仕事の中で王さんは、たゆまず励んで業務をこなし、上司や生徒の間でも好評であり、長年高校3年生の担任と物理の教師を努め上げた。

王宏柱さんが受けた表彰状と証書

　2018年8月22日、鞍山海城市公安支局の国内安全保衛大隊の副隊長・楊松と警官・胡世竜は、王さんの勤務先に行き、王さんを連行した後、王さんの臨時の住所を家宅捜索して、携帯電話やノートパソコン、3万元（およそ46万円）の現金および用意した4500元（およそ6万9000円）の両親の生活費まで押収した。

　2019年7月23日、鞍山市立山裁判所は王さんに対して判決文を下達し、懲役3年6カ月の実刑判決を宣告した上に、さらに5000元の罰金まで科した。

　王さんはそれを不服として、2019年8月1日に海城市留置場で控訴状を手渡し、無罪での解放を要求し、さらに、3万6521元（およそ56万2000円）の現金の返却とパソコン、プリンターなどの私有物品を返すようにと求めた。

　二、2019年7月、不当な裁判が52回も行なわれる

表3、2019年7月、裁判が行なわれた省とその回数の統計表

区　　域	裁判が行なわれた回数	順　位
黒竜江	12	1
遼寧省	7	2
北京市	7	2
河北省	4	3
江西省	4	3
広東省	3	4
内モンゴル	3	4
吉林省	2	5
山東省	2	5
上海市	2	5
安徽省	1	6
河南省	1	6
湖南省	1	6
四川省	1	6
天津市	1	6
浙江省	1	6
2019年7月、不当な裁判が52回行われた

表4、2019年7月、22都市で行なわれた裁判の回数の統計表

都　市	裁判回数	都　市	裁判回数	都　市	裁判回数	都　市	裁判回数
ハルビン	11	馬鞍山	1	松原市	1	青島市	1
南昌市	4	承德市	1	鞍山市	1	済南市	1
茂名市	3	周口市	1	大連市	1	成都市	1
秦皇島	3	大慶市	1	阜新市	1	台州市	1
興安盟	3	益陽市	1	錦州市	1
営口市	2	長春市	1	瀋陽市	1

　迫害の実例

　●裁判にかけられた安国強さん夫婦は無罪での解放を求める

　2019年7月25日午前10時頃、黒龍江省依蘭県裁判所の正門の外で、待ち焦がれている人の群れの中に、両眼とも失明した女性が皆に注目された。彼女の名前は秋菊さんと言い、学習者である秋菊さんの両親の安国強さんと曲洪華さんが連行されて、いよいよ本日、開廷されることになっている。

安国強さんの娘・秋菊さん

安国強さんの89歳の母親

　裁判所が開廷する時間は午前11時だと知らせたが、実際には午後1時15分に始まった。

　依蘭裁判所の扉の外で待っていた秋菊さんを見て、多くの通行人が足を止めて状況を尋ね、同情を示した。情報は速くも広まり、午後1時までに、多くの好奇心のある傍聴したい人達が集まって来た。しかし、司法警察官により5人だけに限定された。

　安国強さんと曲洪華さん夫婦は法廷に入った時、一人娘の秋菊さんは抑えられず涙を流した。秋菊さんは先天盲たが、両親の息づかいを感じ取ることができ、両親が連行されてからの256日間の日々は、自分にとって想像を絶する辛い日々を過ごして来た。89歳の祖母はなおさらのことで、1日中泣き暮らしているという。

　検察官が訴えた「犯罪事実」の本件だが、安国強さんは公共交通会社で小銭を両替したことと、法輪大法の書籍を持っていることだという。また、妻の曲洪華さんを訴えた理由は、法輪功の書籍と関連するモノを持っているというだけである。

　安国強さん夫婦は、法輪功を学び良い人になることは個人の信仰の自由であり、何も犯罪を犯しておらず、無罪での解放を強く求めた。

　午後2時半頃に裁判が終わって、秋菊さんと両親の話す時間が許可されたが、たったの数分だけで、両親は司法警察官らに、その場所を追われるように退出させられた。娘の秋菊さんはその場で泣き崩れ、号泣したという。

　三、2019年7月、65歳以上の法輪功学習者の8人が判決される

表5、2019年7月、判決を受けた65歳以上の法輪功学習者の人数統計表

名　前	省	市	区・県	刑　期	裁判所罰金（元）	年　齢	職位
李秀茹	北京市			1年8カ月		76	病院放射科副主任
李桂斌	河北省	秦皇島		4年	1万	76
王连群	北京市		大興区	2年		70
刘希花	山東省	青島市	莱西市	3年		74
黎炳英	黒竜江	大慶市		1年		69
张淑敏	山東省	煙台市	莱州市	3年		68	教師
杜桂英	黒竜江	ハルビン	尚志市	4年		67
高兴太	河北省	秦皇島		7年	2万	66
2019年7月、65歳以上の法輪功学習者8人が判決された

表6、2019年7月、裁判にかけられた65歳以上の法輪功学習者の人数統計表

名　前	省	市	区・県	裁判所	弁護状況	年　齢
王弘	北京市			東城区裁判所		78
刘希花	山東省	青島市	莱西			70
朱纯荣	黒竜江	ハルビン		道里区裁判所	朱さんは裁判所が指定した弁護士を辞退し、自己弁護した	68
杜桂英	黒竜江	ハルビン	尚志	阿城市裁判所		67
2019年7月、4人の65歳以上の法輪功学習者が裁判にかけられた

　四、法律の看板を掲げて公然と略奪する

表7、2019年7月、中国の裁判所が科した罰金の金額明細表

名　前	省	市	区・県	刑　　期	裁判所罰金	ゆすり取った金額	年齢	職　　位
高兴太	河北省	秦皇島		7年	2万		66
旷志华	江西省	南昌市		7年6カ月	2万
郑洪玲	山東省	泰安市		3年6カ月体調不良で在宅	2万
李桂斌	河北省	秦皇島		4年	1万		76
郭鑫	河北省	承德市		5年自宅で監視される	1万
郑银秀	江西省	南昌市		7年	1万
田丽丽	遼寧省	瀋陽市		1年6カ月	1万
赵其森	山東省	泰安市		2年	1万
李文波	雲南省	昆明市	晋宁县	5年	1万	1万
于华美	安徽省	馬鞍山		1年	8000
李木朵	湖南省	郴州市		3年	5000
苏敏	遼寧省	撫順市		1年	5000
王宏柱	遼寧省	鞍山市	海城市	3年6カ月	5000			高校教師
李合英	寧夏	銀川市	平川区	1年	5000
徐洪玉	吉林省	吉林市	舒兰市	2年10カ月	3000
刘肖雄	遼寧省	大連市		1年6カ月	3000			ソフトエンジニア
吳佩文	広東省	汕頭市		1年	2000
邵建国	河北省	承德市		7カ月	2000
刘景春	河北省	承德市		拘束4カ月	2000
李凤娟	吉林省	吉林市	舒兰市	3年執行猶予4年	2000
董玉琴	山東省	青島市		6カ月執行猶予6カ月	2000
2019年7月、裁判所罰金は17万4000元である。そのうち、法廷内罰金16万4000元で、ゆすり取った金額は1万元である

　五、2019年7月、7人の法輪功学習者が信仰を堅持したため、致死させられる

表8、2019年7月、迫害により致死させられた法輪功学習者の人数統計表

名　　　前	性　別	年　齢	省、直辖市	市	区・県	留置場、刑務所内致死
何立芳	男	45	山東省	青島市	即墨区	留置場
张援援	女		吉林省	長春市
于政祥	男	79	山西省	長治市
李长芳			山東省	臨沂市	沂南県	臨沂市留置場
廖大武	男	57	広西	欽州市		広西新康刑務所病院
孟红	女	79	黒竜江	ハルビン		黒龍江女子刑務所
李孝琼	女	79	四川省	資陽市	安岳県

　迫害の実例

何立芳さん

　◎山東省青島市の法輪功学習者・何立芳さんは2019年5月5日、派出所の警官に言われた通り、北安派出所に身分証明書の手続きをしに行ったが、そこですぐさま連行された。迫害に対して、何さんは断食をして抗議したが、6月25日、即墨区普東留置場で不当にも開廷された。当時、何さんは4人にかかえられて出廷した。そして、7月2日か、あるいは3日（詳し日時は不明）に、残忍な迫害によって死亡した。享年45歳の若さであった。

　◎山東省臨沂市（りんぎ-し）沂南県の法輪功学習者・李長芳さんは2018年10月23日、「犯罪を取り締まる」の名目で警官らにより連行され、臨沂市留置場に拘禁された。そして2019年3月27日に、李さんは懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡され、罰金1万元を科された。

　2019年7月5日夜10時、李さんの家族は臨沂市留置場から「李長芳は臨沂人民病院で危篤状態になり、手術の必要があるため、家族のサインが欲しい」という電話を受け取った。2019年7月6日午後、家族のサインなしで李さんは手術をされ、胸から腹部までメスを入れて切開されたため、昏睡状態に陥った。そして各種の器具や呼吸管理機器が取り付けられ、命を維持した。

　2019年7月12日、東関派出所と臨沂留置場の人員は家族がいない間に、李さんの身体に取り付けてあった各種の医療器具の管と人工呼吸管理機器の管を全部抜いて、李さんを葬儀場に運んだ。李さんは残酷な迫害で死亡した。

　◎山西省長治市の79歳の法輪功学習者・于政祥さんは、長治市第二中学の元教師である。中国共産党が法輪功を迫害してから、于さんは何度も迫害を受けて、2回拘束され、労働教養2年を強いられ、懲役1年の実刑判決を宣告されたことがある。長治市第二中学校は危急の時につけ込んで痛めつけ、于さんの給料をストップし、すべての年金と医療保険手当を没収した。

　2016年に出所した于さんは体調がますます悪化して、2018年11月に半身不随になり、2019年7月16日の午前7時頃に亡くなった。

　◎四川省資陽市安岳県の農業銀行員を退職した李孝瓊さん（79）は、2001年、法輪功の無実を訴えるために上京したが、連行され地元の拘置所に拘束された。その後、李さんは安岳精神病院に閉じ込められ、各種の不明な薬物を注射されたり、食事に投入されたりして、半年後に、さらに労働教養1年を科され、四川女子労働教養所で苦しめられた。刑期が満期になって帰宅した李さんは、痩せこけて精神の異常が現れたにも関わらず、警官と勤務先およびコミュニティの関係者らによる嫌がらせを受け続けていた。2019年7月16日、無念の思いを晴らせないまま、李さんは亡くなった。

　◎吉林長春市の法輪功学習者・張援援さんは、2019年7月1日、清和街派出所の警官らにより朝陽区裁判所まで連行された。当日午後4時、張さんは息子に自宅に迎えられたが、まだひと言も言っていないのに、地面に転んで、7月3日に亡くなった。

孟紅さん

　◎黒龍江省ハルビン市の法輪功学習者・孟紅さん（79）は、2012年5月22日午前11時、黒龍江大学で法輪功が迫害されている真相資料を配った時に、大学派出所の警官らに連行された。その後、ハルビン市保健路派出所の警官らが家にやって来て、家宅捜索をし、南崗区裁判所は孟さんに対して懲役7年の実刑判決を言い渡した。年齢の関係で、孟さんは保証人を立てて自宅にいたが、2013年3月27日、南崗区裁判所の裁判長と警官らは突然、家に不当に侵入して来て、孟さんを黒龍江女子刑務所に拘禁した。6年余り拘禁された孟さんは2019年7月26日、黒龍江女子刑務所で突然死亡した。

　◎広西省欽州市の法輪功学習者・廖大武さん（57歳男性）は、2018年7月17日に連行され、懲役2年の実刑判決を言い渡され、2019年4月9日に広西北海刑務所へ拘禁された。迫害されてひどい病状が現れた廖さんは、7月23日に広西新康刑務所病院で冤罪を晴らせないまま、この世を去った。

　付録：ダウンロード資料（中国語）

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　2019年1～7月、判決を受けた法輪功学習者の統計表

　2019年1～7月、裁判にかけられた法輪功学習者の統計表

　2019年1～7月、迫害により致死させられた法輪功学習者の統計表