　【明慧日本2020年7月5日】青海省西寧市の法輪功学習者・唐発幇さんは英語の教師だった。法輪功を学んでいるという理由だけで、唐さんは当局に残酷な迫害を加えられ、数年間も放浪生活を強いられた。2009年9月、唐さんは連行され、実刑を受けて、青海門源刑務所に収容された。刑務所でさまざまな拷問を受けた唐さんは数年前に迫害死した。死亡したとき、唐さんはまだ40代の若さだった。

　2014年5月、ある法輪功学習者が連行され、青海民和留置場に拘禁された。青海省610弁公室により派遣された警官・陳潔は、その学習者を脅迫したときに、以前の唐さんに対する迫害状況の一部を漏らした。

　2015年9月、ある法輪功学習者が青海東川刑務所に収容された。刑務所で警官はその学習者に「唐発幇は門源刑務所で死んだが、お前も法輪功を堅持するなら、その先にあるのは死があるのみだ」と脅迫した。

　唐さんは西寧市水電部四局の楽家湾小学校の英語教師であった。唐さんは北京へ行き、政府部門の関係者に法輪功の真相を話し、陳情したために不当に解雇された。1999年、中国共産党（以下、中共）当局が法輪功迫害を開始してから、4年の間に唐さんは3回、計75日間拘留され、3回の労働教養処分を受け、計784日間拘禁され、家宅捜索を2回受けた。

　唐さんは法輪功への迫害停止を求めに北京へ行ったため、労働教養処分1年を下された。2001年2月に刑期満期で出所するはずだったが、信仰を放棄する表明した「三書」を書かなかったことを理由に、教養所側から一方的に出所を延期された。2001年上半期、青海省西寧市多巴鎮の労働教養所で、唐さんと法輪功学習者・李生璽さんの2人は法輪功の信仰を堅持したため、管理課長から入所者全員の前で腕を背中に回され、手錠をかけられた。さらに、猛暑の中で長時間のランニングを強いられ、動けなくなるまで走らされた後、２人別々に独房に入れられた。2人は断食してこの迫害に抗議し、唐さんが危篤状態になって、やっと解放された。

　2001年12月16日、唐さんは労働教養所から釈放されたが、法輪功を学び続けているという理由だけで、出所して2週間足らずの12月28日に再び連行され、翌年の1月に多巴労働教養所の第五大隊に送られた。そこで、警官らは唐さんを罵ったり、蹴ったり、殴ったりして、2時間ほど10万ボトルのスタンガンで電気ショックを与え続けた。その後、唐さんは手錠をかけられ、独房に7日間閉じ込められた。

拷問の再現：スタンガンで電気ショックを加える

　残酷な迫害に対して抗議するため、2002年4月11日から唐さんは断食した。多巴労働教養所に2年間拘禁されている間、虐待を受けた唐さんは心身共に大きな損傷を負った。

　青海省610弁公室の警官らは数回も、唐さんの勤め先や友人宅にも行って騒がした。唐さんの家族も精神的なダメージを受け、母親は危篤に、父親は髪の毛が真っ白になってしまい、妻は通常に仕事が出来なくなり、子供も父親の愛を受けられなくなった。

　その後、唐さんは放浪生活を余儀なく強いられた。2005年2月21日、唐さんは妻や子供に会いに家に帰ったが、青海省西寧市国家安全局、公安局、彭家寨派出所の警官らによって、西寧市国家安全局に連行された。警官は唐さんをトラの椅子に座らせて四肢を固定し、睡眠も許さなかった。しかし3日後、唐さんはその厳重に警備をしている国家安全局から自力で脱出した。

拷問の再現：トラの椅子

　2009年9月8日11時30分、唐さんは西寧市城東区康楽南環路交差点で黒い乗用車に乗った、西寧市国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）の私服警官らに連行された。

　それから、唐さんは西寧市二十里舗留置場に拘禁され、その後、青海省高級裁判所に起訴された。2010年、唐さんは青海省門源刑務所の第一監区三分監区に収容された。刑務所で強制的に洗脳を受けることに抵抗し、信仰を堅持したため、独房に数カ月間も閉じ込められた。そこで、唐さんはこれらの迫害に対して断食して抗議した。

　刑務所側が唐さんに対して迫害する方法の一つとして、高いデシベルの音声で繰り返して中共を賛美する歌を流しながら、灌食を行なうことだった。ひどい迫害を受けた末、唐さんは多臓器不全になり、青海省紅十字病院に運ばれたが、最後にはとうとう亡くなった。唐さんに対する迫害に積極的に参与していた三分監区の副指導員・郭は二分監区の指導員に昇格したが、その後、郭は病気の応報にあった。また、郭は病気の休養中に停職させられ、2018年に門源刑務所を異動させられた。

　青海省610弁公室により派遣され、法輪功学習者を転向させる専門家で、ゴルムド市労働教養所の心理諮問センターの主任・陳潔は、唐さんに対する連行にも参与し、さらに、青海紅十字病院で唐さんに対する残忍な迫害にも参与したという。