　【明慧日本2020年9月3日】（江西省＝明慧記者）江西省南昌市の法輪功学習者(以下、学習者）・鄧小敏さんは、2000年から2003年の間、労働教養所で迫害されて精神障害になった。それ以来、両親が鄧さんの世話をするようになった。しかし、2014年5月6日に母親が亡くなり、2015年10月に父親も亡くなったため、その後、鄧さんの行方は長年不明である。

　情報筋によると、鄧さんは異母姉に他県へ連れて行かれたという。2年前、湖南省のある地域で鄧さんを見かけたという情報が入ってきた。

　鄧さんは1978年生まれの女性で、出身地は江西省弋陽県である。江西師範大学外国語学科を卒業し、英語教師になった鄧さんは容姿端麗で、歌と踊りの才能を持ち、誠実で心の優しい人柄であった。

　2000年、22歳の鄧さんは北京に行き法輪功の無実を訴えたため、連行されて江西省弋陽県留置場で、手錠と足かせを付けられ1カ月間拘禁された後、3年の労働教養を強いられた。

拷問の再現：電気棒で電気ショックを与え「転向」を強要

　江西省女子労働教養所で、鄧さんは法輪功を堅持し続けたため、様々な拷問により苦しめられた。電気棒でショックを受けた鄧さんは、何度も意識を失った。また、無理やり鼻からチューブを通し灌食され、鄧さんの鼻の穴は潰爛して腫れていた。副隊長の王俊徵に髪の毛を引っ張られ、事務所まで引きずられて強く殴打され、鄧さんは絶え間なく悲鳴をあげた。真冬に一晩中立たされる拷問は2カ月以上に及んだ。さらに、2年あまり暗い独房に監禁され、長時間しゃがまされた。鄧さんを監視する麻薬犯の受刑者らは、しょっちゅう非人道的な拷問を加えたり、暴力を振るった。

　迫害を受け続けた結果、鄧さんは重度の精神障害に陥り、2003年3月に解放されたが、それ以来、ずっと回復せずによく人を殴ったり物を投げたり、意味不明のことをしゃべり食事を拒否した。

　鄧さんの母親の胡鳳英さん（学習者）は、娘の精神障害を治療するため、十数年来、あちこちから借金をし続け、民政局や地域の関係部門に支援を申請したが、すべて無視された。2010年4月、胡さん自身も連行されて15日間拘束された。

　多方面のプレッシャーの中で、母親の胡さんは肉体的にも精神的にも次第に限界になり、寝たきりになり、2014年5月6日、65歳で亡くなった。

　母親が亡くなった約2年後、鄧さんが頼りにしていた父親も亡くなった。鄧さんは異母姉に他県へ連れて行かれ、それ以来、行方不明のままである。

　2年前、湖南省のある地域で鄧さんを見かけたという情報が入ってきた。その時、心優しいおばあさんが、ある地域でさまよっている精神異常の鄧さんを発見し、関連部門に連絡したため、その関連部門が地元の江西省に報告したという。

　心優しく美しい鄧さんは、法輪功を学び良い人を目指したという理由で、当局から拷問を受け、青春時代に心神喪失になった。現在、鄧さんはどこにいるのか？　今の状況はどうなっているのだろうか？