文／山東省の大法弟子

　【明慧日本2022年2月12日】私が住んでいるところは「城中村」（中国大陸で進行する都市化の過程でみられる特有の現象で、既存の農村が都市の中に取り込まれ、周辺を高層ビルで囲まれた「都市の中の村落」）で、道路に面した家に住んでおり、土地はわずかですがその土地の価格が非常に高くて、近所の人たちから羨ましがられるような立地です。

　2007年、私たちは一階建ての家を3階建てに改築することを計画しました。図面ができ、関連する手続きが完了すると、喜んで工事を開始しました。

　しかし、建物の裏側に住む隣人が「建物がプライバシーに影響を及ぼしている」「建物が高すぎて、家の日当たりが悪くなっている」などと何度もクレームを言いに私の家に来ました。

　正直なところ、設計時には既にさまざまな要素を考慮しており、日陰の加減も国の規定内に収まっていました。しかし、大法弟子としてこのようなことは偶然に起きていることではないと思い、私は相手の立場で物事を考えなければならないと思いました。

　私は家族を説得して、3階建ての建物を2階建てに変え、後ろの窓は一つも作らず、後ろの「軒端：のきば（軒のはし。また、軒に近い所）」も80センチ以上にするなど、家の設計をやり直してもらい、彼女の要望をすべて満足させました。周りの人からみると騒ぎ出しそうなやりとりの中、私たちの2階建ての新築の家はようやく予定通りに完成しました。

　私たちの地元の田舎では、伝統的な家づくりの考え方から、村民の多くが風水の問題を重視していて、こだわりが強いのです。2008年、隣人も家を建てることになりましたが、その時もその問題で悩んだそうです。私の家の建築の過程を知っている近所の人たちは皆、彼女が私のところに来て彼女の家の建築の問題を解決することは不可能だと思っていました。

　まさか本当にある日、彼女は情けない顔で私のところに来てこう言いました。

「あなたが以前家を建てる時、私はうるさいことを多く言いました。あなたに嫉妬して、家を建てさせたくなかったのです。高く建てさせなかったし、窓も残させなかった。しかし、どんなに無理な要求でもあなたは私に同意しました。私は喧嘩もしましたが、あなたは喧嘩をしないばかりか、怒らないようにと私に優しく言ってくれました。今考えると本当に申し訳ないです。村の人々は皆んな、『あなたは法輪功の学習者だからこそ、心が広くて細かいことにこだわらないおおらかな人だ』と言っています」

　私は微笑みながら「もう過去のことです、今日はどうしたのですか？」と聞きました。

　彼女は「私は今家作りに大きな問題が出てきました。お恥ずかしい話ですが、あなたでないと解決できません。あなたもご存知かと思いますが、私は父も夫も亡くなりました。家を建てる前に占い師に見てもらいましたが、新しい家の正門は向かい側の家のものと位置を合わせないと、私の子どもに悪いことが起きると言われました。でも、向かい側の家の正門と位置を合わせるには、あなたの家の「軒端」の60センチの土地を取らなければなりません。生死に関わることなので、どうしても不安になってしまい、お願いしに来たんです、お金はいくらでも払いますから、お願いできますか？」と私に言いました。

　私は、自分は新しい宇宙の無私無我と同化する、自分より相手を優先する修煉者なのだと思いました。人々を救うため、法を実証するため、この利益は何なのでしょう。私は彼女に「あなたの家族のためになるなら、60センチはもちろん、80センチでも全部あげてもいいですよ」と言いました。「私は大法弟子です、あなたのお金は一切いりません!」

　彼女は涙を流しながら、「5000元（約9万1000円）を用意して来たのですが、それでも交渉が成立しなかったらどうしようと心配していました。あなたはお金は一切取ろうとしないですね。そんなことはいけません」と感激しました。彼女は私を抱きしめて泣きながら言いました。「周りのみんなは、私には無理だ、交渉できないと言いました。私たち家族は、どうやってあなたに感謝したらいいのでしょうか？」、私は「泣かないでくださいね。私はそう言ったら絶対そうしますよ！」と彼女を慰めました。

　この機会に、私は彼女に法輪功迫害の真実と「三退すると平安が訪れる」ことについて話しました。その後、彼女の家族5人が実名で「三退」し、彼女の実家でも合計15人が実名で「三退」しました。

　このことは村でも話題になり「大法弟子でなければできないことだ」と言われるようになりました。その後、私は村の各戸を回って法輪功の真実を伝え、人々を救ったところ、村の8割の人が「三退」し、救われました。