文／中国の大法弟子

　【明慧日本2023年4月30日】私は若い大法弟子です。「真・善・忍」の理念は常に私の心を育み、行動を導き、私の欠点を正してきました。大法の教えから、私は人生の意味を理解し、自分よりも他人のニーズを常に考え、社会で積極的な役割を果たすべきだと気づかされました。

　大法という羅針盤があって、私はいつも幸せで心が穏やかです。しかし、大人になるにつれて、必然的にテレビや携帯電話、インターネットに接する機会が多くなりました。それらは私に多くのネガティブな感情をもたらし、私を目に見えるこの現実世界に引きずり込みました。携帯電話で遊んでいるうち、大切な時間が大量に消費され、勉強や試験にも集中できなくなり、寝る時間も、親戚や友人と話す時間もなくなりました。

　心の中に大法があっても、他人に優しく、寛容になることも難しくなりました。知らず知らずのうちに、頭の中に入ってきたネガティブなものに影響されて、他人とのちょっとした摩擦でも憤りを覚えるほどの闘争心が生まれました。また、名声や富を求めたり、苛立ちやすくなったり、報復を提唱したり、嫉妬したり、わがままを言ったり、自分や他人の容姿を気にしすぎたりするなど、多くの執着心を持つようになりました。

　この状態が現れた当初、それがどれほど有害なものかも分かりませんでしたが、いくつかのヒントは得ていました。トイレや汚水槽の夢を見たり、インターネット上のよくないコンテンツの背後にある幽霊、蛇、骸骨などの恐ろしいものを見たりしました。他の学習者も体験談の中で、似たような場面を見たと言っていました。何度もスマホを手放そうと試みましたが、スマホなしではいられない自分がいると気づきました。少し改善しても、すぐに引きずられてしまうのです。

　ここ数年、両親が仕事に行っている間、家で勉強していた私は、スマホで遊ぶ時間がたっぷりあって、その欲求もますます強くなりました。朝9時に起きて夕食までスマホをいじり、夕食後は勉強を口実に携帯やパソコンで遊び続け、夜中になってやっとベッドに入りました。時には極度の疲労を感じていても、指は制御できないかのように画面を前後にスワイプしていて、人生を無駄にしていました。

　師父はこのように仰っています。

　「人間には中毒という言葉がありますが、中毒とは何かを教えます。医学的に、快楽を司る神経が刺激され、発達すると依存症になると言われていますが、そうではありません。どういうことでしょうか？　時間が経つにつれ、あなたの体にあなたの姿形と全く同じもう一人のあなたが出来上がります。このもう一人のあなたは執着によって構成され、あなたを制御しています。とても強い執着があなたの姿形を形成したため、あなたの心を制御してしまうほど強い力を持っています。とても強い心によって形成されたからです」 [1]

　「パソコンやゲームに依存する場合も同じ作用が働いています。同じ仕組みです。やめてしまえば、この私を死なせる気かと承知せず、どうしても画面を見るようにあなたをコントロールするのです。見ないのですか？　仕事に対しても勉強に対してもやる気がなく、頭はパソコンやゲームのことでいっぱいで、夢にまで出てくるようにするのです」 [1]

　偽物の「自分」が本物の自分を支配していると強く感じました。スマホで遊ぶ度に、食べ物や栄養を与えられているのは偽の「自分」とそれらの執着であり、本当の私ではありませんでした。本当の自分は無知の闇の中で苦しみ、それらの堕落した生き物に囲まれ、自分の修煉や人生が現実世界によって台無しにされていることに絶望しつつ、助けを渇望していました。

　母は私の芳しくない状態を見て、私が依存症を克服できるように、長い時間をかけて私と会話しました。「はい」と一応答えるものの、そうする自制心が自分にないことを知っていました。すると母は、街のどこかに掲げられている李先生と大法を中傷する横断幕について触れ、その背後にある別の空間の邪悪な要素を取り除くための正念を発してほしいと頼みました。

　「私は幼い頃から大法に祝福され、師父に見守られ保護されてきました。師父と大法が誹謗中傷されているとき、私が行動を起こす気がなければ、修煉者としては恥ずべきことなのです」と思った私は、「今すぐ発正念します！」と母に言いました。

　その正しい一念のためか、師父は長年私を悩ませていたスマホで遊ぶ執着を取り除いて下さいました。掌を立てて発正念をし始めた途端、心臓にエネルギーが押し寄せてくるのを感じ、邪悪をやっつける勇気と自信を得ました。心の中で、私は全てのよくないものを取り除くようにと、師父に懇願しました。何かが私から切り離されたような気がしました。師父に助けを求めながら私は正念を発し続けて、掌が震えて、顔もいつの間にか涙で覆われていました。

　私はあまり敏感ではなく、超常的な現象を経験したこともありませんでした。しかし今回、悪いものが取り除かれていく過程を本当に実感しました。否定的な考えが多く、スマホで遊ぶことに強い執着を持つ私が、電話に触りたくもなく、純粋な心を持つ人に変わりました。その全過程は10分もかかりませんでした。

　今の私は早寝早起きをし、仕事や勉強に真面目に取り組んでいます。仕事中にスマホを使う必要があるとき、それを取り出して使い、終わったらしまっておくだけです。そして、スマホから全ての娯楽アプリをアンインストールしました。仕事をしていないときは大法の本を手に取り、敬意を持って読みます。大法から新しい法理が読み取れたとき、長い間失われていた喜びを実感することもよくありました。ようやく正しい道に戻った気がしました。

　かつて執着していたものを思い出したり、夢の中で強い誘惑に駆られたりすることもありますが、それは偽の「自分」の死ぬ直前のもがきに過ぎず、恐れる必要はないと思いました。

　師父はこのように弟子を戒められています。「古から現在までこの状態はなかったのです。これは宇宙人の技術で、魔はそれを利用して、あなたを誘惑しています。あなたが全て放棄して、それに夢中になるように仕向けられています。生命を無駄にしているのに、まだ未練があってやめようとしません！」 [2]

　人は携帯電話で遊ぶとき、短期間の快楽を得ることができるかもしれません。しかし、その快楽は真の自分の内からくるものではありません。それに嵌れば嵌れるほど、まるで憑依されたように、自分の言葉や言動も自分のものではなくなってしまいます。そして次第に、私たちは無関心になり、利己的で怒りっぽくなります。

　正しい使い方をすれば、携帯電話やインターネットは私たちの効率性やコミュニケーションを向上させることができます。しかし、それには堕落や耽溺（たんでき：よくない事に夢中になって、それ以外の事を顧みないこと）をもたらし、世の中を悪い方向へ導いてしまう側面もあります。本当はそうなってはならないと思います。

　これらのものに支配されたくないのに、なかなか抜け出せない人には「法輪大法は素晴らしい！　真・善・忍は素晴らしい！」と心から唱えることをお勧めします。私と同じく、高次元生命の助けを得て悪い物質を取り除き、より充実した人生を手にし、真に合理的で知的な人になるでしょう。

　すべての中国人、ひいては全世界の善良な人々がこの誘惑を見破り、神性を取り戻し、伝統的正道に戻ることを心から願っています。

　注：
　[1] 李洪志師父の経文：『二〇一九年ニューヨーク法会での説法』
　[2] 李洪志師父の経文：『二〇一六年ニューヨーク法会での説法』