　【明慧日本2023年9月13日】リンダ・サンチェス米下院議員は9月5日、アントニー・ブリンケン国務長官に書簡を送り、中国共産党（以下、中共）によって不法に迫害されている中国本土の法輪功学習者（以下、学習者）3人の救出を求めた。

カリフォルニア州第38選挙区選出のリンダ・サンチェス議員

　カリフォルニア州第38選挙区選出の、サンチェス米国下院議員は書簡の中で、ロサンゼルス在住で学習者である康（カレン・カン）さんより、事務所に連絡があり、妹の康淑梅（カン・シュメイ）さん、甥の張嘏（チャン・ロンエビティ）さんと侯利軍（ホウ・リージュン）さんの救出を求めた。3人は法輪功を修煉しているというだけで、中共に迫害され、現在も山西省の拘置所や刑務所に不法に拘留されており、家族との面会を認められていないと述べた。

　　救出を要請する国務長官への書簡

　書簡の中で、同議員はブリンケン長官に対し、「私たちは今日、康さんの親族が面会権を獲得し、救出を援助してくださるようお願いするために、あなたに書簡を書いています。政府の指導者として、我々は人権と信教の自由を世界的に主張しなければなりません」と呼びかけた。

リンダ・サンチェス米下院議員から、ブリンケン国務長官に送った書簡

　同議員は、ブリンケン国務長官に宛てた書簡の中で、以下のように述べている。「康淑梅さん、張嘏さん、侯利軍さんは法輪功の修煉者であり、法輪功は真・善・忍の原則に基づく心性と命を修める修煉法です。 2022年10月31日、康さんと張さんは他の省で地元警察に逮捕されました。警察はその後、康さんの自宅に押し入り、パソコンやプリンターなどを強制没収し、張さんの自家用車も強制没収しました。現在、康さんは第4留置場（山西省谷角市）に、張さんは第1留置場（山西省太原市）に収容されており、家族の面会は認められていません」

　「侯利軍さんは2023年4月25日、太原市の地元警察に逮捕されました。逮捕後まもなく、彼は審理なしで懲役10年の判決を受け、現在は祁県刑務所に収容されています。 6月9日、親族が面会に行ったとき、彼の命がすでに危険にさらされていたことが分かりました。その後も、家族は侯さんとの面会を認められていません」

　「中国（中共）政府は法輪功の禁止を命じて以来、法輪功に対して集中的、包括的に、残忍な弾圧を行っています。中国（中共）は非公式なキリスト教会に国家への登録を迫り、学習者を迫害し続けています。米国務省は、1998年に可決された『国際信教自由法』に基づき、信教の自由に対する深刻な侵害を理由に、中国を一貫して「特に懸念すべき国」（CPC）としてリストに載せています」

　「充分な証拠が明らかにしていますが、学習者が恣意的で違法な拘束やその他の人権侵害を受けています。国際社会は、中国（中共）国家によるこれらの行為を非難しており、このような人権侵害に対する認識を高め、反対の立場を取ることは極めて重要です」

　「有権者の懸念に鑑み、私は、山西省の司法機関に連絡し、康さんの親族の釈放を直ちに要求することを強く懇請します」

　侯利軍さんの父親は、心配と不安の中で死亡

　明慧ネットの報道によると、中共が法輪功迫害を始めた後、数え切れないほどの学習者が不当な判決を受け、拷問に遭い、甚だしき至っては生体臓器収奪の標的にされている。康さんの家族も迫害によって支離滅裂になっている。

　　侯利軍さん、康淑梅さんの釈放を求める康さんと学習者たち

　康さんによると、侯利軍さんは、山西省太原市の万白林地方裁判所の高愛平裁判官から違法に懲役10年の判決を言い渡された後、刑務所に収容され、それから3カ月以上経過したが、この間、面会を希望した親族は何度も刑務所を訪ねたが、面会が認められないため、侯さんの状況について何も知らないという。

　当直の刑務官が家族に告げたこと

　当直の刑務官は、刑務所に電話をかけた康さんに、「今、侯利軍に懲罰を加え、迫害しているところだ」と言った。康さんは、「侯利軍の父親は、息子を心配する中で、苦悶のうちに6月23日に亡くなりました」と告げた。

　これだけでなく、妹の康淑梅と張嘏親子は10カ月以上も拘留され、拘置所は親族の面会を認めていないという。

　「侯利軍、康淑梅、張嘏の無条件釈放を改めて強く要求します」と話す康さんは、海外での救出活動の過程で、3人の身内への迫害に関与した中国山西省太原市万白林区、金源区、谷角市の関連検察、法執行機関、司法当局の違法行為も暴露しており、今後も法的責任を追及していくと述べた。