　【明慧日本2023年11月29日】山東省招遠市の法輪功学習者・楊作娟さんは、法輪功迫害の実態を説明した資料を配布したとして、2023年8月3日、同市の裁判所に懲役2年の不当な判決を下された。9月2日、楊さんは山東女子刑務所に移送され迫害を受けた。その後、音信不通となり、親族も今に至るまで面会できていない。親族は彼女の健康と安全を非常に心配している。

　楊さんは今年59歳である。2022年4月13日、人々に法輪功の無実を理解してもらうために、高層マンションで法輪功迫害の実態が書かれた資料を配布していたところ、法輪功の真実が分かっていないオーナーに監視カメラで発見され、通報された。2022年5月19日午前9時頃、楊さんと夫の路論文さんは外出しようとした時、招遠市公安局国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官4人に突然、強制捜索され、家財を没収されて不当に連行された。その後、国保で取り調べを受けた。その日の午後5時頃、国保の警官は二人に2000元（約4万1000円）を支払わせ、（裁判が行われるまで）保釈し、2人を家に帰した。

　その後、警察は夫婦に対して無実の罪をでっち上げ、司法の罠に陥れた。2023年3月、同市公安局国保の警官・孫兆朋など4人は、路論文さんと楊作娟さんを騙して国保に呼び出し、サインすれば「解放」し、返金（保証金の2000元）し、すべての事が済むと言った。楊さんは騙されてサインした後、すぐさま孫兆朋らに罪に陥れられ、市の検察庁に送られた。

　2023年3月23日、検察庁の職員は夫婦を呼び出し、供述を取った。3月28日、検察庁は2人を1年間裁判を留保し、保釈することにした。同時に案件を招遠市開発区派出所に移し、月に1回、派出所に出頭するよう告げた。

　その後、検察庁職員の劉艷霞と姜秀平は結託して、「カルト組織を利用し法律の施行を乱した」（中国共産党こそが本物のカルト組織だ）という罪で、楊さんを不当に裁判所に起訴した。2023年5月10日、楊さんは市の裁判所から起訴状を受け取り、6月13日に裁判を開くと書いてあった。

　裁判は、全く公正な法的手続きがなく、裁判所による調査もなく、裁判での弁論もなく、楊さんが陳述する時間もなく、審議も判決もなかった。不当な裁判の全過程では、裁判長の楊蘊健が裁判の注意事項や裁判の出席人物を発表した以外、その他の流れは全て省略された。

　楊さんは、最初自己弁護を始めたが、楊蘊健裁判長が彼女の話を遮り、発言を許さなかった。ひいては少し話しただけで、裁判長が「覚えられない」と言い放ち、その上、自分の言葉を楊さんの供述とし、書記官にメモするよう指示した。楊さんは裁判長に「このようにするなら、裁判を開く必要はない。直接判決を下せばいい。なぜ、わざわざ裁判を開くのか」と指摘した。

　裁判の間、裁判長である楊蘊健は法の番人であるにも関わらず法を犯し、楊さんの弁護権、陳述権、発言権を剥奪し、法定訴訟の手続きに違反した。故意に冤罪事件を作り上げ、これは職務怠慢であり、汚職したことは徇私枉法罪(註釈：公務員が私利私欲のために法律を曲げて他人を不利益に陥れる罪)、職権濫用罪にあたる。

　不当な裁判の後、楊作娟さんの身体検査の結果が基準に満たなかったため、留置場は引き取りを拒否し、2023年6月20日に帰宅することができた。2023年8月3日、招遠市裁判所は不当に楊さんに懲役2年を宣告し、罰金5000元（約10万円）を科した。2023年9月20日、楊さんは市の国保二中隊の李雨潔隊長ら人の警察官に不当に連行され、山東女子刑務所で迫害された。

　楊さんが入所させられた後、規定に従えば家族は月に１度面会できるが、今に至るまでずっと面会できていない。不当に連行された時、楊さんは夏服を着ており、無一文で、生活必需品も持っていないうえ、身体検査で不合格になったことから、家族は楊さんの体を非常に心配している。特に楊さんの85歳の母親は非常に辛い思いをしている。

　楊さんは1996年、法輪大法の修煉を始めた。彼女は真、善、忍の信仰を堅持してきた。1999年以来、中国共産党関係者に何度も不当に連行され、拘置所、留置場、洗脳班に収容され、拷問と迫害を受けてきた。

　楊さんの迫害については、明慧.comの報道「山東省招遠法院の判事は違法に裁判を行い、法律を踏みにじる行為を繰り返している」、「山東省招遠法院の判事は違法に裁判を行い、法律を踏みにじる行為を繰り返している」、「法輪功迫害の真実を広めた楊祖娟さんに懲役2年のむなしい判決」

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）