　【明慧日本2023年12月21日】（台湾高雄市＝明慧記者）高雄市議会は「生体臓器収奪の阻止と撲滅に関する世界宣言」によって促進された刑事立法運動に対応して、12月14日に決議を可決し、高雄市政府に対し、中国共産党（以下、中共）による生体臓器収奪の残虐行為の真相を国民に知らせ、海外からの臓器売買を禁止するよう求めた。また、人道に反する残虐行為を厳しく処罰するための各国の立法提案を支持した。

　台湾人は違法な臓器売買や移植に従事するために中国本土に渡航しないよう求められている。殺人の共犯者にならないように、出所不明の臓器移植を拒否するよう呼びかけた。

高雄市議会が提案を可決した後、15日に声援を表明する議員たち。右から3人目は林富宝氏、張勝富氏、王義雄氏、張博洋氏、黄彦毓氏、陳麗娜氏、陳玫娟氏、許采蓁氏、蔡金晏氏、何権峰氏

高雄市議会議長の康裕成氏（赤い服女性）、「追査国際組織」台湾支部会長の王仲宇氏（左5）、迫害された法輪功学習者を救出する台湾協会の副会長管建忠氏（右4）

　高雄市議会は、桃園市、台北市、新北市、台南市に続き、台湾でこの決議を可決した5番目の議会となる。高雄市議会がこの提案を可決した後、15日には高雄市議会議長の康裕成氏、民進党首席招集者の江瑞鴻氏、民進党議員の林富宝氏、張勝富氏、黄彦毓氏、何権峰氏、湯咏瑜氏、国民党議員の陳麗娜氏、劉徳林氏、王義雄氏、陳玫娟氏、許采蓁氏、蔡金晏氏、および台湾基進党議員の張博洋氏らが支持を公に表明した。

高雄市の市長・陳其邁氏

　高雄市の陳其邁市長は、「人権に国境はなく、人権を守ることは高雄市政府の一貫した立場でございます。特に中国は新疆ウイグルや、生体臓器収奪に関連する人権問題など、非常に深刻な人権問題を抱えています。これらに対する継続的な注目と国際社会からの厳しい非難が必要だと思います。地方政府と市民社会の双方が連帯し、関心を寄せていただくことを望んでおります」と述べた。

　提案者「違法臓器供給源を排除するため、一日も早く立法することを望む」

高雄市議会の陳麗娜議員

　高雄市議会の「生体臓器収奪の阻止と撲滅に関する世界宣言」提案の発起人である陳麗娜議員は、「現在、世界では臓器移植が非常に厳しく規制されています。今回の共同署名を通じて、台湾でも臓器移植に関する法律をできるだけ早く完成し、人々が臓器移植を受ける際に、臓器の由来や関連情報および法的監視を知ることができ、違法な臓器供給源を排除し人権を守るよう願っています」と述べた。

　陳麗娜氏はまた、「法律の制約により、殺人の共犯者となることを避けることができます。これは人権の重要な擁護であり、国民の健康を守るものです」と述べた。

　高雄市議会議員「これは正義な措置」

国民党市議会議員の劉徳林氏

　国民党市議会議員の劉徳林氏は、「高雄市議会は生体臓器摘出を禁止する中央政府の立法を支持します。中央の立法と地方の呼応を通じて、生体臓器摘出を排除することは正義の行動です！　人の命はかけがえのないものであり、国民の健康と福祉を守るために必要な手段として、人道の原則に反することがあってはならない、臓器の生体摘出に反対します。この法律が完全に施行され、台湾の対応が世界と同期することをうれしく思っております」と述べた。

　高雄市議会議員「臓器の出所解明、殺人の共犯者にならないように」

高雄市議会議員の張博洋氏

　台湾基進党市議会議員の張博洋氏は、「中共の生体臓器収奪に反対する立法の提唱が発足した今、国民は臓器移植のために中国に渡航することのリスクを深く理解し、より注意を払い、非常に重要視する必要があります。移植の目的を速やかに達成するために、臓器の出所を無視して殺人の共犯者となる患者もおり、これはまさに人間の道徳や倫理に反していることです」と述べた。

　高雄市議会議員、生体臓器摘出禁止法案を支持

高雄市議会議員の湯咏瑜氏

　民進党の湯咏瑜市議会議員は、「高雄市議会は臓器移植の過程において、臓器の提供元が人権基準を遵守できるようにすることを目的として、この議案を可決しました。市議会は法律の執行者ではありませんが、私たちは市民の代表であり、提案を通じて人権擁護の意志と態度を伝えます」

　「高雄市では現在、『生体臓器収奪を制止するポスター展』を開催しています。市民の皆さんはぜひご覧になって、生体臓器収奪の裏のビジネスを知ることができます。人権価値の擁護にはすべての人々の関心が必要です」と述べた。

高雄市議会議員の蔡金晏氏

　高雄市議会議員の蔡金晏氏は、「人は他の健康な命を奪って自分の命を維持すべきではありません。臓器収奪のような悪しき行為が人類から消えることを願っています」と述べた。