　【明慧日本2023年12月23日】米国バージニア州マナサス市議会は11月27日、中国共産党（以下、中共）による法輪功への迫害と、良心の囚人からの臓器収奪を非難する決議を採択した。そして同市職員には、中国での臓器移植のリスクについて市民と医療関係者に知らしめるよう求めた。これにより市民が気づかぬうちに、中共が主導する良心の囚人からの臓器収奪の共犯となる事態を防ぐことが期待される。

マナサス市の副市長パメラ・セベスキー氏（左から二人目）　

　同市のパメラ・セベスキー副市長は市議会で、この決議文を地元の法輪功の団体に授与した。同副市長は、この決議が非常に重要であり、というのもこのような残忍で非人道的な迫害が起きていることを市民に知らしめることができるからだと述べた。

　地元の法輪功の団体の代表である唐さんはスピーチで、同市議会議員による人権と信仰の自由への支持に感謝を表明した。また唐さんは「祝祭が近づいており、この決議は意義深い」と述べ、アメリカの人々が宗教的な伝統を自由に祝う一方で、中国の法輪功学習者（以下、学習者）は信仰のために拘禁や拷問、命の危険にさらされていると指摘した。そして今般の勇気ある決議は、マナサス市民に祝福をもたらすものと考えていると付け加えた。

　中国の労働教育所での迫害を身をもって経験し、今回の决議を推進した学習者の王春彦さんは、「中国では、中共による迫害が人々の認識を混乱させている」と述べた。彼女は自らの経験をアメリカの人々に語りかけ、この决議を通じて悪しき（中共）政権が人々を傷つけていることを知ってもらい、正しい心を持つ人々が共に迫害に反対し、これを阻止し、人類が正常な状態に戻るよう促している。

　これまでにバージニア州議会と25の郡が過去2年間で同様の决議を採択しており、バージニア州知事と5つの都市が法輪功を支持する宣言や決議を公表している。

マナサス市議会が採択した決議

　同市議会の决議文の趣旨は以下の通り。

　中国政府が組織的に良心の囚人から臓器を摘出し移植するという最近の報告を踏まえ、マナサス市は、住民と医療関係者に対して、臓器移植のために中国に渡航するリスクに対する認識を向上させることを目的として決議する。　

　法輪功は、1990年代末に中国で非常に広まり、学習者は7000万人を超えると推定されていた。

　法輪功は、1996年にバージニア州に伝わり、全域に多くのボランティアによる煉功点があり、バージニアの住民に無料で学びやすく、楽しく功法を伝えている。

　米国下院が2016年6月、第343号下院决議を採択し、学習者と他の良心の囚人からの組織的な国家公認の臓器摘出行為を非難した。

　しかし一方で、この問題については、ほとんど報道されていない。

　マナサス市の住民は、中国への臓器移植ツアーを決定する前に中国の移植臓器の供給源について充分に理解する必要があり、同市議会も、この社会的な意識向上に協力すべきである。

　同市議会は、中共による法輪功の迫害、中国における良心の囚人からの臓器摘出、および良心の囚人を奴隷労働に利用することを非難する。

　さらに同市職員は、中国での臓器移植のリスクを地元住民と医療関係者に知らしめ、国家公認で強制的に良心の囚人から臓器を摘出することに住民が意図せず共犯となることを防ぐために協力することを決議する。

　さらに、この决議の写しをバージニア州知事、バージニア州議会、バージニア州代表団、および2名の連邦上院議員、およびバージニア州保健局に提供することを決議する。