　【明慧日本2025年5月15日】沈陽市瀋河区の法輪功学習者・遅恩洪さんと張玉清さん夫婦が、今年4月16日に地元の警官に連行された。現在76歳の遅恩洪さんは、4月17日に瀋河区方家欄留置場に不当に拘束され、現在その所在が分からない状況にある。妻の張玉清さん（75歳）は健康診断の結果が基準に達していないため、翌日にいわゆる「保釈審理」の形で自宅に戻ったが、現在その家は監視されている。

　遅さん夫婦は元々遼寧省蓋州市に住み、1998年頃から法輪功の修煉を始め、真・善・忍の基準に従って自分を律し、より善い人になることを心掛けてきた。

　1999年7月に中国共産党（以下、中共）が法輪功への迫害を開始した後、遅さん夫婦は残酷な迫害を受け、共に不当に労働教養を科された。遅さんの義弟で法輪功学習者の徐大為さんは、真・善・忍の信仰を放棄しなかったとして、2009年2月16日に東陵刑務所で迫害を受け命を奪われ、享年34歳だった。

　今年4月16日、遅さんは瀋陽市瀋河区の浜河派出所の警官に自宅まで尾行され、夫婦は共に連行され、不当にプリンター、ノートパソコン2台、真相資料、大法の書籍などが押収された。警官はその際、張玉清さんに派出所へ行くよう告げたが、張玉清さんは拒否した。すると警官は張さんを騙してこう言った。「あなたが行かなければ、あなたの夫は戻れない。判決を下すには100以上の資料があれば十分だ。来て資料を確認すれば、30分で2人とも帰れる」

　警官は張さんを強引に派出所まで連行し、彼女の手を押さえつけて強制的に指紋を取った。張さんは何が書かれているのか全く分からなかった。その夜、警官は張玉清さんを拘留しようとした。そして病院で健康診断を受けるよう強要した。張玉清さんは病院で医師に、「私は法輪大法を26年間修煉しており、それからは薬も飲まず、一度も注射を受けたことがありません。以前の病気も全て治りました」と話した。それでも警官と医師は、張玉清さんに様々な検査を強制した。

　翌朝、警官は再び張玉清さんを病院に連れて行き健康診断を受けさせた。医師は「通常の値は40だが、張玉清さんの値は1400だ」と述べ、警官に「この人はすぐに危険な状態になるから、救急処置を受けさせるべきだ」と伝えた。警官は張玉清さんの家族に連絡し、彼女を引き取るよう言った。当時、家族は警察に2000元を渡し、その後「保釈審理」と聞かされた。警察は張玉清さんの家族に、「早く入院させないと命の危険がある。病状が非常に重いので、緊急治療が必要だ」と脅した。

　張玉清さんは入院に同意せず、「病気かどうかは自分で分かっている。病気ではないのに病気だと言われている」と反論した。しかし、家族は懇願して、「あなたが協力しなければ、私たちの家族は終わりだ。子供は三代にわたって大学を受験することも、公務員試験を受けることも、仕事に就くことも許されなくなる」と訴えた。張さんは家族が恐怖に震えて苦しむ様子を見て、彼らに協力し、さまざまな検査を受け入れた。警官は家族に対し、毎日薬の服用や注射について報告するよう要求した。張さんは6～7日間病院に入院させられた。警官はさらに家族を脅し、「帰宅後、張玉清さんが出歩くことを許さない。さもなければ家族全員を逮捕する。ただし、13歳の外孫娘だけは除く」と警告した。

　張玉清さんは派出所に騙されて連行された後、警官に「法輪功の書籍を読んだことがありますか？」と尋ねた。多くの警官は「読んだことはない」と答えた。張さんは「法輪功の書籍を読んでみてください。どの言葉が邪悪だと言えますか？」と問いかけ、さらに法輪功がいかに素晴らしいかを伝えた。すると警官は「私たちも法輪大法が良いものだと分かっています。法輪大法は正法であり、大法弟子は皆善良な人たちです」と答えた。

　それでも警察は困惑した様子で続けた。「でも私たちには理解できません。あなたたちのような人たちを、なぜ共産党は捕まえ、害を加えるのでしょう？　私たちを恨まないでください。私たちもこうしなければならないのです。この仕事で生計を立てて、この制服を着ていますから。それに、あなたたちのような事例は、殺人事件よりも扱いが難しい。殺人事件なら、お金を払えば解決できる。でも善い人であるあなたたちは、殺人犯よりもひどい扱いを受けています。私たちには理解できない、正しいことと間違いが混同しています」と警官が言った。