文／中国山東の大法弟子

　【明慧日本 2025年5月18日】同修、特に年配の同修から「忘れた」、「本当に物忘れが激しくて記憶力が悪い」、「年を取るにつれて物忘れがひどくなった。年を取ればみんなこうなる、これが法則だ」、などのことを当然のこととして深く考えずに、この観念に慣れっこになり、そのまま放っておくという話をよく耳にします。

　私も「いやあ、忘れてた」と、よく言います。口には出さなくても、心の中では「年を取ると物忘れが多くなるものだ」と認めてしまっています。自分を常人と同じに扱い、年を取れば記憶力が落ちるものだと考えてしまい、自分が大法弟子であることを忘れてしまうのです。「老い」は一種の魔であり、それを認めるべきではありません。認めたとき、無意識のうちに自分の次元を下げてしまっているのです。

　最近、私はこの問題について突然悟りました。これは師父が苦心して示してくださった啓示です。と思ったのは、この問題は年配の大法弟子の間で比較的多く見られるため、私にこのことを書かせて年配の同修たちの注意を喚起できるからです。

　「年配者は物忘れが多い」。これは常人に起こる状態であり「老、病、死」という法則に従って起こることです。これは大法弟子が受け入れるべき状態ではありません。大法弟子は常人の法則には制約されません。

　まず「物忘れ」をさせられ、それが人間の法則だと思いこまされます。すると、次々に物忘れが起こり、ひどくなり、ついには物事を覚えられなくなり、大法の書籍の言葉さえ覚えられなくなります。もう大法を学ぶことができず、常人の病気を患うようになってしまいます。私の周りにも、邪悪に迫害されてこのような悲惨な状況に陥った同修がいて、心が痛みます。しかし修煉は、他人が代わってすることはできません。

　ですから「忘れた」ことを些細なこととして捉えたり、軽く考えたりしないでください。修煉においては些細な事などは何もないのです。「私が」忘れた、とは思わないでください。実際に「忘れた」のはあなた自身の「真の私」ではなく、あなたに「忘れさせた」旧勢力の「偽りの私」です。そうでなければ、なぜ常人の中で「後天的に形成された自己」を忘れないのに、わざわざ「修煉している自己」を忘れたのでしょうか？　これはやはり、修煉の基礎がしっかりしていないということなので、早くそれを補わなければなりません。大法は私たちに「精神と物質は同一である」と教えています。

　師父の大法から私たちは学びました。あなたが何かをしようと思えば、手足がそれを実行します。これはあなた自身の意思と行為です。しかし「忘れた」のはあなた自身の意思ではありません。それはあなた自身の（「忘れるな」という）言うことを聞きません。だからそれはあなたの意思ではなく「真の私」の行為でもなく、旧勢力が作り出した「偽の私」の行為です。ですから、この「偽の私」をはっきりと区別し、それを認めず、否定し、取り除き、徹底的に解体しなければなりません。

　私はこの問題に気づいた後、いくつかの対策を取り「忘れてしまう」という魔を常に意識して取り除くよう注意しました。私が行ったことは次の通りです。

　1つ目は、常に主意識をしっかり保ち、物事に真剣に取り組み、ぼんやりしたり、無意識になったり、いい加減にしたり、ごまかしたり、先延ばしにしたりせず、始めたことを最後までやり遂げるということです。

　2つ目は、物事を始める前に十分に考え、計画を立てて段取りし、しっかりと準備をすること、つまり行き当たりばったりで行動しないことです。

　3つ目は、心が動いたり何かを思い立ったとき、その出発点、根拠、目的が何なのか、それが私利私欲のためではないのか、他人のためなのかを探り、師父の大法に基づいて自分の一念一念を修めることです。「忘れた」という現象が現れたら、すぐにそれを否定し、正しい念を発してそれを取り除き、解体します。

　特に法を正す最後の重要な時期においては、師父が『精進要旨三』で説かれた「最後になればなるほど、精進すべき」という要求に従い、怠けたり、無意識になったりせず、修煉者の基準に従って自分を厳しく律し、3つのことをしっかり行い、師父に随って家に帰ります。

　これはほんの少しの体験ですが、同じような状況にある同修への警鐘となり、戒めとなればと思い、書き記しました。共に精進しましょう。

　【修煉者同士の理性的な交流は、通常、その時点での個人の修煉状態に基づく認識であり、善意の交流であり、共に向上するためのものです】