　【明慧日本2025年5月20日】今年4月下旬、陝西省宝鶏市の法輪功学習者(以下、学習者)である62歳の王乖彦（おうかいげん）さんは、宝鶏市金台区裁判所によって不当に懲役4年の判決を受け、1万6千元（約32万円）の罰金を強制的に科されたとの情報が伝えられた。王さんは現在、控訴しており、宝鶏市第二留置場に不当に拘禁されて迫害を受けている。

　王さんは1963年9月に生まれ、今年62歳で、元宝鶏職業技術学院の教師であった。1997年、彼女は34歳の時に多くの病気を患い、行き詰まった状況にあったが、友人に法輪大法(法輪功)を紹介してもらった。これを機に王さんは法輪功を修煉し、知らぬ間に心臓が正常に戻り、すべての病気が消え去った。さらには、若い頃に患った産後の病も完全に治った。王さんは法輪功に対して深い感謝の気持ちを抱いている。

　2023年10月12日正午、王さんは宝鶏市金台公安支局東風路派出所の警官によって連行され、自宅のパソコン、携帯電話、USBメモリ、護身符、衣服、帽子などの私物を奪われた。王さんは健康診断の結果が不適合だったため、宝鶏市第二留置場から収容を拒否され、その後、いわゆる「保釈」の名目で自宅に戻った。しかしながら、渭浜区公安局は司法手続きを利用して、王さんをさらに陥れるための操作を続けた。

　2024年4月11日、宝鶏市渭浜区公安支局、金台公安支局、東風路派出所の警官らは学習者の柴秀芳さんの自宅に押し入り、彼女の家で法を学んでいたほかの学習者たちも連行した。その中には王乖彦さんを含む6人がいた。警官らは柴秀芳さんの家を捜索した後、王さんを宝鶏市第二留置場に拘禁し、迫害した。王さんの案件は、宝鶏市金台区検察院と裁判所に送致された。2024年9月25日と10月28日、宝鶏市金台区裁判所は王さんに対して、2度にわたり不当な公判を開いた。

　最初の不当な公判では、弁護士が理路整然とした無罪の弁護を行い、王さん自身も法廷で無罪を主張した。その場で判決は言い渡されなかった。

　今年4月下旬、王さんは宝鶏市金台区裁判所により不当に懲役4年の判決を受け、16,000元の罰金を科されたことが判明した。現在、王さんは控訴中である。中共(中国共産党)による法輪功への狂気じみた迫害の中で王さんは、何度も連行され、不当に拘禁された。過去には一度不当に労働教養を科され、二度の不当な有罪判決を受け、累計で少なくとも10年間にわたる冤罪による迫害を受けた。以下は、王さんが中共に迫害された一部の事実である。

　不当に労働教養3年を科され、陝西省女子労働教養所で迫害を受ける

　1999年7月20日、中共は法輪功への狂気的な迫害を開始した。2001年8月、王さんは法輪功の冤罪を訴えるために北京へ向かったが、宝鶏市公安局渭浜公安支局の警官により連行され、陝西省女子労働教養所で不当に3年間の労働教養を科された。

　陝西省女子労働教養所では、王さんは終日、悪人らによる侮辱や罵声、暴行の中で過ごさざるを得なかった。学習者たちは頻繁に殴られ、顔には傷を負い、頭部には多数のこぶができていた。衣服には針で刺された後に血が滲んだ痕が残ることもあった。時には監視役に髪を掴まれて壁に頭を打ちつけられたり、顔を足で踏みつけられたりした。また、長時間の罰として立たされることや、手錠で拘束されたり縛られたりすることがあり、そのため手足がしばしば腫れ上がっていた。さらに、最も重い労働を強制的に科されるなど、過酷な迫害を受け続けた。

'中共酷刑示意图：殴打、撞头'

拷問のイメージ図：殴打や頭を壁にぶつける

　2004年の夏、王さんは迫害に抗議し、囚人服を着ることを拒んだとして、監視役によってベッドのフレームに縛り付けられた。縛られるたびに、王さんは殴られ罵倒され、靴の底で顔を叩かれた。睡眠を許されず、トイレにも行かせてもらえなかった。結果として、尿がズボンに漏れ、床にこぼれた際には、王さんの服を使って床を拭かされ、拭き終わると服は切り裂かれ捨てられた。このような虐待が1カ月間も続けられた。

　2004年9月、監視役らは王さんの髪を引っ張りながら殴り、腹部を蹴り、つねり、ねじり、さらには木製のスツールで膝を打ちつけた。王さんの全身は殴打によって青紫色になった。

　ある時、王さんは倉庫に1人で閉じ込められ、4人の監視役によって見張られた。日中は休むことなく労働を強要され、深夜になると監視役らに残酷な拷問を受けた。殴打はもはや日常であり、彼女の両手を縛り、足の間を通して後方へ引っ張り、そのまま背中側に回して、窓から吊り下げた。ロープの片端を監視役が手に持ち、王さんを宙に吊るした状態で上下に揺さぶった。このような拷問は連夜続き、深夜の静けさの中、彼女の心を引き裂くような悲痛な叫び声が労働教養所全体に響き渡った。2004年、王さんの不当な労働教養の期限が満了した後も、さらに3カ月間、迫害が延長された。

　不当な懲役6年の判決、陝西省女子刑務所での迫害

　2009年7月8日、王さんと夫の張春林さんは、宝鶏市高新公安支局の警官により拘束され、不当に宝鶏市凌雲賓館に連行された。そこで彼女は鉄製の椅子に縛り付けられ、迫害を受けた。

　王さんは凌雲賓館から脱出することに成功したが、3日後に再び拘束され、宝鶏市渭濱区留置場に送られ迫害を受けた。一方、2009年9月初旬、夫の張春林さんは家に戻った。

'中共酷刑示意图：捆绑在椅子上'

拷問のイメージ図：鉄の椅子

　王さんは宝鶏市渭濱区裁判所によって不当に6年の懲役刑を言い渡され、2011年に陝西省女子刑務所に移送され、迫害を受けた。

　陝西省女子刑務所では学習者に対し、多様で残酷な手段が用いられている。これらの手段は、学習者を強制的に「転向」させること、または刑務所の経済的利益を高めるという悪質な目的のために行われている。採用された手段には、次のようなものが含まれる。

　暴行＝殴打、電撃、頭を壁に打ち付ける、髪を引っ張る

　拘束＝吊り手錠、手錠・足枷、縛り付け、監禁

　心身の虐待＝罰として長時間立たせる、睡眠を許さない、独房に監禁

　身体的な拷問＝強制的にチューブ挿入、有毒な注射や薬の服用を強要、極寒の中での凍結、冷水をかける、冷風を当てる、熱湯での火傷

　精神的・身体的屈辱＝頭を水に沈める、強い日差しを浴び続ける、針刑、口を粘着テープで塞ぐ、口に異物を詰め込む、長時間小さな椅子に座らせる

　基本的な人権侵害＝トイレの使用を禁じる、口に糞便を詰め込む、尿を強制的に飲ませる、死亡ベッドに拘束

　その他＝性的暴力や高強度の強制労働など

　これらの迫害行為は、計り知れない苦痛を学習者に与えるものであり、深刻な人権侵害に他ならない。

'酷刑模拟：一字吊铐'

拷問の再現：つるし上げ(両手吊り)

　王さんの「転向」拒否と受けた更なる迫害

　王さんは「転向」を拒否したため、警官の杜穎は犯人の李愛梅、劉麗紅らをそそのかして王さんを暴行させた。王さんは一切妥協しなかったため、さらなる迫害が続いた。杜穎はその後、王さんを厳重管理隊に隔離し、両手を手錠で拘束した上で、警棒を使って自ら暴行を加えた。

　2015年9月、王さんは不当な冤罪から解放され、家に帰ることができた。

　2016年6月20日、王さんは「法輪大法は素晴らしい」「真・善・忍は素晴らしい」と書かれたポスターを貼っていた際、中共の虚言を信じ込んだ人に通報され、宝鶏市渭濱公安支局神龍派出所に連行され、その後、宝鶏市第二留置場に不当に拘束され、迫害を受けた。

　2016年10月27日、王さんは宝鶏市渭濱区裁判所にて不正な裁判を受け、その結果、1年間の不当判決が下された。そして2017年6月18日、1年間の冤罪刑期を終えて、宝鶏市第二留置場から自宅に戻ることができた。

　何度も受けた不当な拘留

　2004年と2005年、王さんは2度、洗脳班に連行され、そこで迫害を受けた。

　2008年7月21日、宝鶏職業技術学院の警備課は、宝鶏市渭濱公安支局や「610」弁公室と共に、オリンピックの安全を理由に王さんを宝鶏市凌雲ホテルに不当に拘束した。2015年12月28日、王さんは宝鶏市渭濱区高家鎮晁峪村で法輪功迫害の実態を伝えていた際、中共の虚言を信じ込んだ人に悪意で通報され、現地の警官に連行され、不当に15日間拘留された。

　2018年5月8日、席栓省さん、楊轉娥さんたち6人の学習者が王さんの家で法を学んでいたところ、隣の住民によって悪意で通報され、現地の警官らが王さんの家の扉を壊して侵入し、王さんと席栓省さんを殴打した。王さん、席さんたち7人の学習者は連行され、不当な取り調べを受けた。王さんは10日間拘留され、席さんと楊さんはそれぞれ5日間拘留された。6月24日、王さんは再び不当に15日間も拘留された。

　2019年6月24日、王さんは帰宅途中に1人の男性に法輪功迫害の実態を伝えた際、その男性に悪意で通報され、現地派出所の警官により拘束され、不当に15日間拘留された。

　現在、62歳の王さんは法輪大法への信仰を貫き続けており、渭濱区の公安、検察、裁判所によって不当に4年の実刑を言い渡された。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）