文／遼寧の大法弟子

　【明慧日本2025年5月25日】私の父は89歳のときに悪性腫瘍を患い、医師から余命4カ月と宣告されました。しかし、それから4年が経ち、父は現在93歳になり、なお健康に生きています。このような奇跡が父に起きたのはなぜでしょうか？　それは、父が法輪大法を修煉し、災いを転じて福となしたからです。絶体絶命の状況から命を救われただけでなく、年齢を重ねてもなお若々しく、私たち家族は法輪大法の素晴らしさとその奇跡を目の当たりにしました。

　その年の9月、父が89歳の誕生日を迎える2カ月ほど前、突然声がかすれるようになりました。孫が祖父を病院に連れて行き検査を受けさせると、医師は「喉に腫瘍があります。良性か悪性かは手術で腫瘍を摘出し、組織検査をするまで分かりません」と言いました。孫は、祖父が高齢のため精神的な負担を感じて弱気にならないようにと、「ただの小さなポリープだから心配いりません。手術で取り除けば問題ありませんよ」と嘘をつきました。父はそれを聞いて手術に同意しました。

　私の夫の同級生が病院の院長だったため、すぐに父の手術を手配してくれました。父が入院してから手術を受けるまで、私はずっと病院で父の世話をしていました。その間、私は父に「心を込めて『法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい』と念じてください。そうすれば大丈夫です」と伝えました。父はそれを聞いて承諾しました。手術は順調に進み、術後も父は特に大きな不快感を感じることはありませんでした。しかし、医師からは「喉だけでなく食道にも腫瘍がある」と告げられました。切除した腫瘍を省医大に送って鑑定した結果、悪性腫瘍、つまり末期の癌と診断されました。1週間後、院長と主治医は父に放射線治療を受けるよう勧め、家族には「放射線治療をしなければ、あと4カ月しか持たない」と告げました。

　私たち姉妹4人と弟2人で話し合い、父が高齢であることを考慮し、放射線治療は体に大きな負担をかけてしまうため、これ以上父に苦しみを与えたくないという結論に至りました。また、父に癌であることを知らせることで精神的に打ちのめされることも避けたかったため、家族全員で放射線治療をしないことを決めました。しかし、この決定に医師は強く反対し、非常に怒りました。医師は、私たちの態度が固いと見ると、「全ての結果はご家族の責任になります」と念押しし、同意書にサインを求めてきました。父がまだ退院する前に、妹はすでに寿衣（葬儀用の服）を購入していました。

　家に戻った後、父は以前とはまるで別人のようになり、元気がなく、まるで人生への希望を失ったかのようでした。私たちは末期癌だとは伝えませんでしたが、姉妹たちが毎日のように頻繁に家に戻って父の世話をする姿を見て、父も何かを察したようで、一日中沈んだ表情で、喜ぶことができませんでした。父のその姿を見るのは私も辛く、ある日、父に「お父さん、大法を学んでみませんか？　法を学んで功を煉れば、きっと身体が良くなりますよ。お父さんが健康でいてくれることが、私たち子どもにとって何よりの幸せなんです！」と言いました。父はその言葉を聞いて、快く承諾してくれました。

　実は、父は1999年以前に法輪大法に触れたことがありました。当時、私自身すでに修煉を始めていました。修煉を始めてわずか1カ月足らずで、体中にあった約10種類もの病気がすべて自然に治り、病気のない体の軽さと素晴らしさを実感しました。その結果、毎日が楽しく、何をしても疲れを感じることがなくなり、人生に対して美しい希望を抱くようになりました。父はそんな私の変化を目の当たりにして、法輪大法に対して良い印象を持ち、自分も修煉を始めたのです。

　しかし、1999年7月に中共が法輪大法を迫害し始めた後、父は修煉をやめてしまいました。私は法輪大法の公正さを訴えるために北京に赴いたとして、度重なる迫害を受けました。中共によって連行され、拘禁され、労働教養を強いられ、さらには冤罪による投獄を含め、合計12年間も迫害を受けました。この迫害は父に大きな心の痛みを与えました。

　迫害の後期、父は85歳という高齢にもかかわらず、私を救うために奔走しました。地元の派出所や検察庁、裁判所に出向き、「法輪功を修煉する人は皆善良な人たちです。私の娘は何も罪を犯していません。善良な人を迫害するような悪事をしないでください。それはあなたたち自身のためにもなりません」と訴えました。私が冤罪で投獄されている間、父は私のことを心配して落ち着くことができず、自分の高齢を顧みず、何度も列車に乗り、疲れをものともせずに刑務所まで私を訪ねに来てくれました。

　私が帰宅した後、父は私がこれほど深刻な迫害を受けたことに心を痛め、ずっと心に影を抱えていました。父は私が再び迫害されるのではないかと常に心配していました。数日間私が父の家を訪れないと、不安になり、すぐに姉に電話をかけて「彼女はそちらに行っていないか」と確認するほどでした。中共邪党による迫害への恐怖心から、父は法輪大法に近づく勇気を持てませんでした。しかし、今回は自分の身体に問題が生じたことで、この高齢では現代医学に頼る方法も限られていると考え、最終的に法輪大法の修煉を選びました。

　修煉を始めて約2カ月経つと、父には大きな変化が見られました。身体が健康を取り戻し、久しく見られなかった笑顔が再び顔に戻り、さらには顔の皺までもがかなり減ったのです。しかし、家族はこの2カ月間で父が法輪大法の修煉を通じてどれほど変わったかを想像もしていませんでした。そのため、11月の父の誕生日には、妹が手配してレストランで盛大な宴会を開きました。複数のテーブルを用意し、親戚や友人を招待し、来るべき人もそうでない人も招き、とても豪華なものにしました。義弟は医師で、占いもできる人でした。彼は父の誕生日が「これが最後の誕生日かもしれない」と考え、生きているうちに少しでも孝行を尽くしたいと、忙しく準備に奔走しました。親戚や友人たちも「父は長くはない」と聞いており、次々と父と記念写真を撮っていました。

　今では、父は法輪大法を修煉して4年が経ち、体は丈夫で活力にあふれ、年を感じさせないほど若々しく、90歳を超えているとはとても思えません。ある日、私と夫が家に父を訪ねると、家の中に誰もいませんでした。しかし、父がいつも乗っている28インチの自転車が庭に置いてありました。父はどこへ行ったのだろうかと探しに山の方へ行ってみましたが、そこにもいませんでした。しばらくして、家の裏にある大きな栗の木の下に梯子が立てかけられていて、小犬がその上をじっと見つめていました。私たちも小犬の見ている方向を見てみると、父が地面から2メートル以上の高さの枝に立って、片手に鋸を持ち、もう片方の手で木の幹を抱えながら、一生懸命枝の剪定をしているのを見つけました。

　本当に信じられないことです。90歳を超えた老人が、まだ梯子を登り、大きな木に登り、枝を剪定できるなんて！　普通の人なら90歳を過ぎて自分のことができるだけでもすごいのに、父はそれ以上に若者顔負けのことをやってのけます。屋根に登って煙突を掃除するのも彼にとっては朝飯前のこと。土を掘ったり、カマドを組んだり、畑を耕したりするのも全く問題ありません。これを人に話しても信じてもらえないかもしれませんが、これは間違いなく私の父に起こった現実です。すべては法輪大法の大きな恩恵のおかげなのです！

　半月ほど前のことです。私と夫が実家に帰ると、父が静かに坐禅を組んで功法を修煉していましたので、邪魔しないようにしました。修煉を終えた父は私たちにこう言いました。「顔を見て、どう思う？」見ると、額や頬など数か所にかさぶたができていました。夫が「どうしたの？」と尋ねると、父はこう答えました。「昨夜、自転車で坂を下っているときに、車のライトに目がくらんで道がよく見えなくなった。急に人も自転車も一緒に飛ばされてしまい、路肩の溝に落ち、肋骨にハンドルが当たった感じがしたんだ。でも、自分は修煉者だと思い出して、すぐに師父に守ってもらえるよう祈ったから、大したことはなかったよ」

　その強い思いが父を起き上がらせました。顔は木の枝で擦りむけてしまい、肋骨が少し痛むだけで、他には何も問題がありませんでした。父は怖がることもなく、自転車を溝から押し出し、また乗って家に戻りました。弟が顔中血だらけの父を見て驚き、「すぐに病院に行ったほうがいい！」と言いましたが、父は「大丈夫、病院には行かない」と答えました。翌日、私たちが父に会うと、顔にはすでにかさぶたができていました。数日経つと、そのかさぶたも自然に剥がれ、顔はすっかりきれいになり、何の問題もありませんでした。高齢の老人なら、自転車から飛び出して地面にぶつかっただけで骨折することもありますが、父はこんなにひどい事故を受けながらも骨や筋肉が無事でした。これはまさに奇跡ではないでしょうか？　師父の守護があったからこそ、危険を乗り越えられたのです。

　父はよく言います。「もし法輪大法を修煉していなかったら、とうに命を落としていただろう」と。この言葉は誰に対しても臆せず言い切ります。警察に対しても同じです。父は学歴もなく、文字もあまり読めません。法を学ぶときに読めない漢字はノートに書き留め、私たちが帰宅したときに教えてもらっていました。父は優しい心を持っており、修煉を始める前も迫害を受けている法輪功の弟子たちのために、公正な言葉をかけることができました。

　師父の慈悲深い救いに感謝し、父の命を延ばしていただきました。父は晩年になってから本当に大法の修煉の道に入り、親戚や友人たちも法輪大法の奇跡を目の当たりにしています。

（明慧ネット2025年世界法輪大法デーの入選文章）