文／アメリカの大法弟子

　【明慧日本2025年5月27日】私は20年以上にわたり「花粉症」に悩まされてきて、特に近年は症状がひどくなり、仕事と生活に大きな支障をきたしていました。しかし、今年の春はもう半分を過ぎたのですが、ほとんど症状が出ていません。振り返ってみると、花粉症と付き合ってきた過程は、修煉の過程でもあると感じています。

　20年前から話しましょう。その時、私は既に数年間ヨーロッパのある国で生活していました。ある年の春突然、異常に多くのくしゃみ、涙、鼻水が出て、止まらないのです。最初は原因が分かりませんでしたが、その国に来た中国人の多くが、数年で花粉に対してアレルギー反応が出てくると後になって知りました。

　その時、私は既に法輪功を数年間修煉していました。自分は修煉者であり、これは病気ではなく、業力消去の反応だと考えて、薬を使用しませんでした。

　その後、花粉症の症状は徐々に悪化しました。鼻は、鼻水が流れる程度から鼻づまりへと進展し、ひどい時に鼻は常に詰まった状態で、寝る時も口を開けて呼吸するほどでした。しかし不思議なことに、静功をやると数秒で鼻にすっきり空気が通って、終わるとまたすぐ完全に詰まってしまいました。これは、もっと煉功するよう促されていると思いました。当時、私は確かにあまり煉功をしていなかったので、しっかり煉功するようにしました。

　花粉アレルギーとは花粉に対する過敏反応なので、これは何かの啓示かもしれないと思って、自分は他のことに対しても「過敏」になっていないか自省しました。すると、確かに同修の良くないところを私は非常に気にして、「過敏」になっており、修煉者としての寛容さを持っていないことが分かりました。

　何年も春になると重い「花粉症」の症状に悩まされ、いつになったら終わるのかと心の中で不満を感じました。薬に頼らないことを徹底していましたが、どうにかして症状を和らげる方法をずっと探していました。後になって、それは焦り、快適さを求める心の現れだと分かりました。

　他の修煉者にはこのような業力がないのに、なぜ私にはあるのか、修煉してから花粉症が治った例もあるのに、なぜ私は修煉を始めた数年後に症状が出るのか、と思う時もありました。これは「比較する心」であり、実は嫉妬心です。人にはそれぞれの道があり、それぞれの課題があるため、比較してはいけないと分かりました。そうして多くの執着心に気づいて、除去するように努力しました。

　症状がひどい時でも、頭がぼんやりしながらも仕事をして、大法のプロジェクトをやって、子育てもしなければなりませんでした。花粉症は私の生活と修煉を邪魔していると感じ、発正念をしても改善されませんでした。

　その状態が数年続いた後、次第に症状が軽くなり、春にくしゃみや鼻水が少し増える程度で、鼻が連日詰まることもなくなり、花粉症の業力が完全に消えたと思いました。しかし、6、7年前に症状が悪化し、春になると花の蕾を見るだけで反応してしまい、ひどい時は一日でティッシュ一箱を使い切ることもありました。目のかゆみ、鼻水、涙、連続するくしゃみ、鼻の詰まり、頭のぼんやり感に悩まされ、毎日の仕事は耐え忍ぶことでした。一年の間に数カ月もその状態が続き、発正念をしても効果はありませんでした。

　一昨年、地元産の蜂蜜が花粉症に効くと聞きました。地元産の蜂蜜が体内で抗体のようなものを作り出し、地元の花粉に対抗できるからです。ただし、花粉症が発症してから蜂蜜を食べても効かなくて、抗体を作るには数カ月かかるため、春が訪れる前の数カ月間に食べ続ける必要があります。

　当時、春の真っ只中で、私はさまざまな症状に悩まされており、もう限界だと感じていました。そこで、蜂蜜は薬ではないので、試してみようと思い立ちました。蜂蜜が効くまでに数カ月かかることも置いておき、地元の蜂蜜を購入して食べてみました。その年の春には症状は改善されませんでしたが、次の春（つまり去年の春）に症状が完全に消え、2カ月間はとても快適に過ごせました。ただ、2カ月後、症状は徐々に現れ、すぐ以前のひどさに戻ってしまいました。これは、蜂蜜によって作られた抗体が時間と共に減少したためだと思います。

　その時、知り合いは私にまた地元産の蜂蜜を買うことを勧めました。ある同修も、「蜂蜜は薬ではないから、蜂蜜を食べているという認識でいいですよ」と言いました。私は、本当にまた買っていいかどうか悩みました。蜂蜜を買う過程は、薬局で本格的に薬を買っているようでした。決まった市場に行き、あの決まった店を訪れ、購入時に店員は住所はどこ、どの区ですか、その区のどのエリアですか、勤務地はどこですかと質問をたくさんして、薬局よりも詳しいです。そして、そのエリアの養蜂家から提供された蜂蜜を私に勧めます。小さなボトルなのに高価で、ラベルに産地が表示されています。これは薬ではないけれど薬同然で、しかも薬の効果と同じ、症状を一時的に抑えて、業力を後回しにします。唯一の違いは、その名称は薬でなく、蜂蜜と呼ばれることです。

　また、自分はどのような心理でその特殊の蜂蜜を買いに行ったのでしょうか。家にはネットで買った蜂蜜がたくさんあるので、蜂蜜を食べたい角度からすると、本当に買う必要はありません。それでも、地元産の蜂蜜をわざわざ買いに行くというのは、病気治療を期待している心理があるのではありませんか。

　よく考えた結果、その蜂蜜を買うのを止めることにしました。自分の業力は、修煉を通じて自分で消去しなければならないと思いました。そして、多くの業力は師父によって消去されたのに、残りの少しは自分で解決しないと、さらに師父に頼りたいのでしょうか。それで、去年は引き続きその蜂蜜を買いに行きませんでした。

　今年の春も半分過ぎましたが、私が感じるアレルギー症状はとても軽く、時々目の痒みとくしゃみがでるだけで、生活と仕事に支障はありません。心の持ち方も大きく変わりました。以前、症状が軽くなると、健康な状態が続けられるか、どうやって今の状態を保てるか、また悪化しないかと考えてしまって、逆に心は平静でいられません。今は違います。妨害が来ればそれを解決する、業力が現れればそれを消去する、もしこれは師父が按排してくださった修煉の道であれば、素直にそれに従おうと思うようになりました。解決の近道を探したり、楽を求めたりする考えはもうありません。ですから、今はどんな症状になっているかも気にしなくなり、どんな症状もいずれ虚像なので、症状があってもなくても、それは修行の一環として受け止めています。

　20年以上「花粉症」につき纏われたのは、師父から与えられた一つの修煉の機会であることに今は気づきました。しかし私はどの時点でも修煉者らしく行ったとは限りませんでした。これから自分自身に厳しく、すべてのことを修煉の機会として捉えていきたいと思います。