文／山東省の大法弟子

　【明慧日本2025年5月27日】法輪大法(法輪功)を修煉して20年になります。始めの頃、夫は私が健康になるならと修煉を支持してくれていました。しかし、中国共産党（以下、中共）による法輪功への迫害が始まると、夫は恐れるようになり、修煉に強く反対するようになりました。大法の録音テープや資料を壊し、「法輪功」という言葉を口にすることさえ許さず、私たちは会話もなくなり、家庭には重く暗い空気が漂っていました。

　一、少しずつ行動で示す

　ある日、職場の上司が家に来て、修煉をやめるよう強く求めてきましたが、私は断りました。その結果、中共の党員から除名されました。私はむしろ、肩の荷が下りたように感じましたが、夫は焦りと不安に駆られ、子どもたちに「お母さんと離婚する」とまで電話で伝えました。私は「離婚になるならそれも仕方ない。毎日私を怒鳴らずに済むなら、夫のストレスも減るはず」と思いました。私たちは地元では少し知られた存在だったので、離婚すれば町中に広まるでしょう。でも、私はすでに名誉や利益に執着はなく、すべてを手放していました。長年連れ添った夫婦の情さえも、名利の前では何の意味もないのだと痛感し、人間社会の本質を思い知らされました。私は心を新たにし、「大法と師父についていこう」と決意しました。そして夫に、「離婚してもいいわ、私は何もいらない。給料のカードだけもらって、別の場所で暮らすから」と伝えました。

　ちょうどその頃、同修が師父の説法が収められた電子書籍を届けてくれ、私は真剣に読み続けました。「人を救うことが最も重要なことです！」（「2007年ニューヨーク法会での説法」）という師父の教えが心に深く響き、私はハッとしました。「離婚なんてしてはいけない。夫を救うべきだ」と思い直したのです。その頃、脳出血で倒れ、寝た切り状態になった義母が退院し、自宅での介護が始まっていました。私は夫に「こんな大変な時にこそ、一緒にお母さんの世話をしましょう。私はこの家を出ません」と伝えました。夫は黙って聞いていましたが、それ以来、離婚の話は口にしなくなりました。

　義母の介護は、食事・排泄・清拭から、夜中の体位変換まで、本当に大変でした。夫は、弟妹たちが母の世話をしないことに苛立ち、不満を募らせていました。私は夫に、「弟妹を思いやって、他人がどうしようと、私たちはお母さんの面倒をしっかり見て、悔いのないようにすればいいのよ」と声をかけました。夫はその言葉に感動しました。こうして私は、義母が亡くなるまでの5年間、文句も言わず、見返りも求めず、淡々と介護を続け、義母に尽くしました。夫は後に、「あなたの言葉があったから、穏やかな気持ちで母の世話を続けられた。悔いはないって胸を張って言える」と話してくれました。

　夫は気性が荒く、プライドが高いため、人の意見に耳を貸さず、常に相手を言い負かすまで話し続けるような人でした。毎日さまざまな知識を学び、自分は博識で見識もあると思っていて、法輪功にも強い拒否反応を示し、大法に関する話題を一切受け入れず、大法の書籍や資料にも全く目を通そうとしませんでした。それでも、彼には伝統的な価値観と善良な心があり、私の日々の言動を通じて、大法の素晴らしさや慈悲に少しずつ気づき始めていきました。私は、無理に押しつけるのではなく、彼の様子を見ながら、タイミングを選んで師父の教えを少しずつ伝えていくようにしました。そうするうちに、彼の心は徐々に変わっていきました。

　たとえば、夫はこれまでに3度の大手術を経験し、大きな苦しみを味わいました。そのとき私は、「もしかしたら、それは佛法を否定してきたことへの報いかもしれないね」とやんわり伝えましたが、夫は不愉快そうにしていました。あるとき、夫は電動バイクで転倒し、肋骨と鎖骨を骨折。肋骨が肺に刺さりかけるほどの危険な状態でしたが、奇跡的に助かりました。そのとき私は、「師父は『一人が法を得れば、家族全員が受益します』(「済南での説法　質疑応答」）とおっしゃっています。きっと師父が守ってくださったんだよ」と伝えると、夫は黙って聞いていました。その後も夫は、何度かバイクで転倒しましたが、いつも無傷でした。私が「これも師父のご加護だと思う。私も18回転んだけど、一度も大けがをしたことがないの」と言うと、夫は何も言いませんでしたが、否定もしませんでした。

　我が家に訪れた友人たちは、私の顔色の良さや肌のきめ細かさに驚き、「とても80歳近いとは思えない」「この家に来ると心が落ち着く」とよく褒めてくれます。夫も後になって、「確かにあなたの肌はきれいだ」と認めました。私はすかさず、師父の法の一節を暗唱しました。「法輪大法の学習者は、一定期間の修煉を経ると、表に現れる大きな変化として、肌のきめが細かくなり、色も白くなり赤みがさしてきます。年配者は、皺(しわ)が減り、ほとんど消えてしまう人もいます。これはよく見られる現象です」（『轉法輪』）。夫は黙って聞いていました。以前なら「そんな話は聞きたくない」と怒って話を遮ったはずですが、今はもうしませんでした。さらに私が、「みんながこの家に来て居心地が良いと感じるのは、ここに良い『場』があるからなの」と説明しても、反論しませんでした。夫は確実に変わってきていると感じました。

　夫はいつも、腰や足が痛い、あちこちが腫れている、よく眠れないと訴えていました。私は「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」という「心からの九文字」を唱えるように勧めましたが、夫は「やめろ、その話は聞きたくない」と拒みました。そこで私は、日本の科学者が行った水の結晶の実験について話し、スマートフォンで実際の画像を見せながら、「水に良い言葉をかけると、美しい結晶ができ、悪い言葉をかけると形が乱れて汚くなる」と説明しました。すると夫は、「それは信じる」と言いました。私は続けて、「だから、『心からの九文字』を唱えれば、体の細胞も良くなって、病気も良い方向に向かうのよ」と伝えると、夫は何も言わずに静かに聞いていました。

　コロナの感染が突然猛威を振るい、あっという間に周囲は「陽性」の人であふれました。私は心の中で、「師父、大法の素晴らしさを証明させてください！」とお願いしました。その結果、私はまったく感染せず、親族26人のうち、感染しなかったのは私一人だけでした。夫は特に重症で、3度も再感染し、血を吐き、高熱が続き、命の危険にさらされました。私は彼の食器も分けず、そばで世話をし、水や薬を直接手渡していました。それだけでなく、他の親戚や子どもたちの家にも野菜や食料を届け、普通に会話もしましたが、私は一度も感染しませんでした。夫は不思議そうに、こっそり他人に「どうして妻にだけうつらないんだろう。本当に不思議だ」と話していたそうです。私は夫にこう言いました。「見て、家族や周囲の人たちがどれだけ重く感染したかは、大法に対する態度と関係していると思うの。あなたと二番目の妹は特に大法に反発していたから、最も苦しんだんじゃないかな」と。夫は何も言いませんでしたが、その言葉が深く響いた様子でした。

　私はさらに続けました。「師父は、『本当の大法弟子はエネルギーがあり、業力とウイルスを滅することができ、最後の時期に衆生を救い済度するための使者』だと説かれました」（『理性』）。それを聞いた夫は、少し信じたような表情を見せました。私は夫に、これまでの過ちを認め、正式な声明(せいめい)文を書いて師父に謝るよう勧めました。「師父は慈悲深く、過去の過ちは責めません。きっと許し、あなたを救ってくださいますよ」と伝えると、夫は真剣な様子で声明文に名前を書き、師父に謝罪しました。

　さらに、かつて加入していた中共の組織からの脱退にも同意してくれました。私は「眠れないときは、心の中で『心からの九文字』を唱えてみて」と勧めると、夫は「なんで俺が唱えてないって思う？」と答えました。それを聞いて、私は驚きとともに、彼の変化を感じました。

　最近では、夫はよく眠れるようになり、足の腫れも引いて、腰の痛みもなくなりました。「カルシウム剤のおかげだ」と言っていましたが、私は「あなたの腰は椎間板ヘルニアで、手術しなければ麻痺するかもしれないと医者に言われたでしょ？　カルシウム剤だけで治るとは思えない。これは、あなたが師父に謝って、救っていただいたからではないですか？」と言いました。夫は何も言わず、じっと考え込んでいました。

　二、夫が「俺はあなたに同化された」と言った

　夫はもともと、細かいことにまで口を出し、文句を言うタイプの人でした。何かあるたびに私を責めたり、怒鳴ったりしてきましたが、私は決して動ぜず、言い返すこともしませんでした。なぜなら、師父が内に向けて自分を探すようにと教えてくださっており、私は「夫は私の心性を高めてくれる存在だ」と理解していたからです。トラブルが起きるたびに、自分の非を探し、悪かった点を素直に認めて謝り、すぐに改めるよう心がけてきました。夫は、そんな私の姿勢に次第に満足感を覚えるようになりました。私は、夫に対する不満や怒り、我慢できない気持ちを見つけるたびに、それを一つずつ取り除くよう努め、いつも夫に「ありがとう」と言っていました。夫が「何がありがとうなのか？」と不思議そうに聞いてくると、私は「あなたが私の心性を高めてくれているから」と答えました。

　また、夫の健康を考えて、食事にも工夫を凝らし、細かいところまで丁寧に気を配りました。夫はとても喜びました。私は彼に、「怒ったり、人を罵ったりすると業が積まれ、それが病気につながるんですよ」と伝えました。すると夫の怒りっぽい性格も少しずつ和らぎ、以前の険しい表情が消え、穏やかな笑顔が増えてきました。家庭全体にも、落ち着いた温かな空気が流れるようになりました。

　ある日、私が「家庭を円満にする秘訣がありますよ」と言うと、夫は「それは何だ？」と尋ねました。「文句を言わないこと」と答えると、彼は深くうなずきました。そして、私たちは「どちらかが文句を言ったら、もう一方がすぐ注意する」というルールを決め、夫も「いいね、それでいこう」と賛成してくれました。それ以来、私たちはこの約束を守り続けています。この小さなルールが、お互いをより尊重し合うきっかけとなり、子どもたちが家に帰ってくると、家の中が和やかで明るい雰囲気になっていると感じるようになりました。

　ある日、夫がこう言ってくれました。「どうして俺は百里も離れた場所で、あなたみたいないい嫁を見つけられたんだろう。あなたは俺の精神的な支えであり、頼れる存在だ。もう俺はあなたに同化されてしまったよ」。私は夫に「それは天からの恵みよ。あなたが私に同化されたんじゃなく、法輪大法に同化されたの。師父が、私にあなたを目覚めさせるためにそばに遣わせたんだよ」と言うと、夫は子どものように純粋な笑顔で、心からの喜びが溢れていました。

　子どもたちも皆、法輪大法を認め、私の修煉を支持してくれています。そして、それぞれが法輪大法の恩恵を受けてきました。昨年、上の孫娘が大学を卒業し就職活動をしていたとき、「家族に法輪功を修煉している人がいると、就職は難しくなる」と言われましたが、結果的に彼女は、スムーズに国有企業に採用されました。これまでにも、娘婿は順調に昇進し、娘も正式に主任医師へと昇格しました。

　また、下の孫娘が大学院受験のとき、私は夫に「『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と唱えて、師父に助けていただくようにお願いして」と頼みました。試験当日、私が夫に確認すると、夫は「もう昨夜からずっと唱えているよ」と言ってくれました。結果、彼女は国家基準を30点以上も上回る高得点を取りました。第二回の試験の間も、夫は3日間ずっと「心からの九文字」を唱え続けてくれて、師父のご加護のもと、無事に大学院に合格しました。

　親戚や友人の中にも、師父を敬い、大法を信じたことで恩恵を受けた不思議で感動的な話がたくさんありますが、ここでは語り尽くせません。

　結び

　私は心から皆さんが「法輪大法は素晴らしい」と唱え、師父の救いと済度を受けて福が得られるようにと願っています。法輪大法は人を救う正法であり、私たちが大法に出会えたことは何にも代えがたい幸運であり、大きな幸福です。善と悪の分かれ道は、ほんの一念の違いです。どうか、悠久の時を経て得たこの機会を逃さないでください。

　皆さんが中共の虚言や策略を見抜き、惑わされないことを心から願います。李洪志師父は真に人を救っておられますが、中共はその救いを阻もうとしています。どうか真実を知り、法輪大法に従って困難を乗り越え、明るい未来へと歩んでいきましょう。

　（明慧ネット2025年世界法輪大法デーの入選文章）