文／正清

　【明慧日本2025年6月5日】東方では、釈迦牟尼が法を説いていた当時、スンダリ（孫陀利）が佛を中傷し、チンチャー・マーラ（戦遮女）が盆を使って佛に濡れ衣を着せたり、デーヴァダッタ（奢弥跋）による佛への迫害などがありました。西方では、イエスが教えを説きましたが十字架に磔にされて処刑され、当時キリスト教徒は「放火犯」とか「幼児を食べる邪教徒」だとか濡れ衣を着せられ、300年もの長きにわたって迫害を受けました。

　法輪大法は1992年に伝え出されてから、すでに100以上の国と地域に広まり、人種、文化、階層を越えて、修煉者は五大陸に広がりました。そして中国では釈迦牟尼とイエスの時代同様に、法輪功の修煉者に対する残酷な迫害が起こりました。この迫害もまた、虚偽の理由に基づいているものです。

　いわゆる「河南省の法輪功学習者」が「天安門焼身自殺」したという捏造事件が虚偽だと暴かれ、中国共産党の本質を見抜いた多くの中国国民が次々と「三退（中国共産党関連組織からの脱退）」しました。そうした中、2014年4月10日の夜、中国共産党（以下、中共）が統制する各大手ウェブサイトは「男女双修による淫乱事件」という虚偽を一斉に報道し、その発生地はまたしても河南省でした。

　まず「男女双修※」について言わなくてはなりません。法輪功には男女双修など存在しません。修煉界では、男女双修は密教、特にチベット密教特有の修煉方法であり、法輪功とは無関係です。法輪大法の経書『轉法輪』第5講において、創始者の李洪志先生は明確に弟子たちにこう述べられています。「特にわれわれ法輪大法の法門には男女双修がないので、その方法は採りません」

　※訳注：男女双修とは、主に密教において、男女の性行為を修行の過程と捉え、解脱や悟りを目指す修行法のこと。

　次に報道の内容を見ると、各ウェブサイトのニュース記事は一言一句ほぼ同じであり、明らかに「統一原稿」です。これは事前に準備され、時を同じくして一斉に配信されたものであり、完全に中共に主導された捏造記事です。特に記事タイトルそのものが明らかに誹謗になっているのです。例えるなら、詐欺師が財務大臣を名乗って詐欺を働いたとしても、それを「財務大臣詐欺事件」と呼ぶでしょうか？報道にある孫某という人物が法輪功学習者を名乗って悪事を働いたとしても、それが法輪功と何の関係があるでしょうか？　中共の報道は法輪功に濡れ衣を着せるものであり、報道ではなくでっち上げにすぎません。

　法輪功は佛家の修煉功法であり、世界に1億人以上いる修煉者の中には在家弟子も出家弟子もいます。多くの弟子は世俗社会の中で修煉をしていますから、結婚している者もいれば独身の者もいます。つまり世俗社会に符合しながら修煉しているわけですが、婚姻や男女関係に対しては明確な修煉規範があります。すなわち、修煉者には婚前の純潔と婚姻後は配偶者への忠誠が求められ、婚外関係や同性愛行為の戒めがあります。修煉者はまず「良い人間」になることから始め、自らの道徳と精神性を絶えず向上させることで、生命の昇華を目指します。修煉に近道はなく、男女の行為によって向上したり円満に至るなどという考え方は一切ありません。現実として、かつて世間に流されていた人々が法輪功に出会い、修煉を始めたことで自らを正し、厳しく律する良き人間へと変わっています。

　中共は建国から70余年にわたって、常に嘘を使って中共の存続に支障となる対象を中傷し、理不尽な迫害を正当化してきました。もし迫害対象者が土地を持っていれば土地を奪い、金を持っていれば金を奪い、知識があれば発言権を奪い、信仰があれば精神を支配しようとするのです。しかし、嘘はあくまで嘘にすぎません。今日『黄世仁の真相※１』からはじまり『劉文彩の真相※２』、『六四事件の真相※３』、そして『法輪功の真相』が、世の人々に次第に明らかになりつつあります。中共が流す毎回のデマが人々の不信を惹起（じゃっき：事件や問題をひきおこすこと）し、かえって多くの人が真実を知るきっかけとなっています。中共が再び法輪功へのデマを流しているいま、皆さんには（デマではなく）真実をお知りになるためにぜひ『轉法輪』をご一読いただき、法輪功についてもその真相に触れていただきたいと思います。

　【訳注】

　※１　黄世仁は土地持ち（地主）の象徴としての架空人物

　※２　劉文彩は民国時代の著名な地主、商人

　※３　六四事件とは1989年6月4日の六四天安門事件