　【明慧日本2025年6月8日】四川省達州市管轄の万源市に在住の法輪功学習者・李守蘭さん（73歳）は、2023年2月、陝西省安康市の親族を訪ねていたところ、そこの国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官に連行されて自白を強要され、10日間拘束された。李さんに対する拘束は、安康市の市長・王浩が善を勧める手紙を受け取ったということが原因だった。2023年末、李さんは再び安康市国保の警官に連行されたが、それ以来消息不明となっていた。今年5月下旬、李さんが安康市裁判所から懲役5年の不当判決を言い渡されたことが判明した。

　万源市太平鎮に在住の李さんは、鉄道会社を定年退職した。安康鉄道支局に勤務している李さんの娘は、陝西省安康市に住んでいるため、李さんはよく陝西省と四川省を往来し、娘の家に住むこともしばしばある。

　2023年2月22日午前、李さんは安康市の娘の家から、安康市高新公安支局、江北派出所、鉄道公安処の警官によって連行され、高新公安支局で取り調べを受けた。安康市政法委員会の書記・范永斌、羅俊康、唐梅らは、安康市の市長・王浩が受け取った手紙を持ち出し、監視カメラで撮った郵便ポスト付近での不鮮明な動画を見せ、何度も李さんにこの手紙の出所を聞いた。その後、李さんは鉄道病院で身体検査を受けた後、再び高新公安支局に連れ戻された。

　翌朝、李さんは再び取り調べを受けた。高新公安支局の警官・徐と、もう1人の色黒で痩せた50歳ぐらいの警官は、李さんの両手と両足を虎の椅子に固定し、李さんに手紙の出所について、繰り返し尋問した。また、李さんがどこからバスに乗ったのか、どんな場所に行ったか、誰と一緒だったか、どのように連絡を取っていたか、どんな関係なのかと繰り返し問い詰めた。李さんは「たとえ、首を切られても言うつもりはありません。好きにして下さい」と言った。李さんが答えないので、警官は李さんをガラス張りの密室に入れ「そこにいろ」と怒鳴った。

　午後、警官は李さんに対して2度目の検査を行った。強い光を直接目に当てる器具を使い、力ずくで李さんを押さえつけ、1人の警官が上まぶたを、もう1人の警官が下まぶたを引っ張り、何度も何度も検査を繰り返した。その後、彼らは技術に精通した人を呼んで検査をさせた。彼らは李さんに「協力しないと続けてやるぞ」と脅迫し、午後2時からその日の仕事の終わりまでやり続けた。その間、機械を修理するために人を変えたが、機械は直らなかった。李さんの目は、長時間乱暴されたため、正常に回復するまで2カ月以上かかった。

　李さんは高新公安支局で一泊二日取り調べを受けた。その後、警官は李さんを安康市漢濱区の拘留所に送って、李さんの娘の家を家宅捜索した。法輪功の書籍である『轉法輪』1冊を強奪し、娘から李さんの携帯電話を騙し取った。李さんは10日間拘留された後、解放された。

　2023年3月27日、李さんは再び関廟派出所に連行され、警官は3通の手紙を持ち出し、李さんに再び「あなたが書いたのか？」と聞いた。李さんは、彼らが恐喝し、違法な証拠に使い続けるのを見て、単に「はい」と言って、彼らの手から手紙を取り「手紙の内容を読んであげる」と言った。この動きに、警官らは即座にしおれた。

　その後、高新公安局、江北派出所、関廟派出所、安康鉄道公安処、居民委員会、安康鉄道支局は、李さんの娘に母親から目を離さないようにし、外出させないようにと圧力をかけ続け、李さんにいつでも召喚を受けるように命じた。

　2023年末、李さんは再び安康国保の警官に連行され、それ以来消息不明になった。

　今年5月末、李さんが安康裁判所から懲役5年の判決を受け、今年中に刑務所に送られるとわかった。

　長年にわたり、李さんは中国共産党から嫌がらせと迫害を受け続けた。李さんの両親、子供、親戚、友人、知人、隣人もすべて巻き込まれた。93歳の母親はいつも恐怖に震え、夫は長引く恐怖の高まりの中、悲しみと憤りの中でこの世を去った。李さんは今回連行され、義理の両親の家も家宅捜索を受け、孫の家庭教師も嫌がらせをされたという。

　安康市永虹中学校を定年退職した、女性教師・羅昌雲さん（70代）は、2022年5月31日、安康公安局漢濱支局の国保の警官に連行され、拘束された。2023年10月27日、懲役6年、罰金3万元（約60万円）の判決を言い渡され、2024年3月21日、陝西省女子刑務所に送られて拘禁された。

　安康市出身の法輪功学習者・曹萍さん（74歳女性）は、2022年9月、安康市嵐皋県の国保に越境追跡され連行された。濡れ衣を着せられ、旬陽市（県・市）裁判所から懲役8年、罰金5万元（約100万円）の判決を宣告され、2024年4月19日、陝西省女子刑務所に送られて拘禁された。

（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）