　【明慧日本2025年6月8日】（明慧・台湾記者ステーションインタビューレポート）人は一生を通じて、名声や利益、物質的な豊かさを追い求め忙しく過ごします。しかし、どれほど外的に満たされても、心の奥底の渇きを癒せないとき、「人生の本当の意味とは何か？」と自問するようになります。台湾の中医師・王金鐸さんも、この問いに深く共感した一人です。

　王さんは、法輪大法の修煉を始めてから人生の意味を見出し、より豊かな生き方ができるようになったと述べました。大法の教えによって医術の向上も実感し、その法理を通じて患者の心を啓発し、心身の健康回復を手助けできるようになったと言いました。

　子どものころから、父の経営する漢方薬局を手伝ううちに中医学に強い関心を持つようになった王さんでしたが、大学では成功大学の航空工学科に進学しました。しかし中医学への思いを断ち切れず、中国医薬学院（※中西医統合に特色のある台湾の医療大学）で学び直し、東西両医学に通じた医師となりました。台湾各地の大病院で主治医を務めた後、現在は台南で中医クリニックを開業しています。

法輪功学習者である台湾の中医師・王金鐸さん

　『轉法輪』との出会い　初めて感じた特別なエネルギー

　20年前、成功大学で西洋医学を学んでいた王金鐸さんは、法輪功の紹介文に出会いました。「最初に目にしたとき、なぜか心を打たれ、もっと知りたいと強く思いました」と当時を振り返りました。その後、法輪功の学習者から『轉法輪』を読むよう勧められ、本を手に取って一気に読み終えました。「読んでいる最中、頭から体全体にかけて温かいエネルギーが流れるような感覚がありました」と語り、のちに、この感覚は師父からの灌頂によるものだと理解したそうです。

　医師として多くの患者と向き合う中で、誰もが生老病死を避けられず、気楽に一生を終えることはできないと感じていた王さんは、人生にはもっと高い目的があるはずだと考えるようになりました。「李洪志師父の『轉法輪』を読んで、多くの人生の疑問が解け、より高い境地へと導かれました。そこで、法輪大法の修煉を始める決心をしました」

　疲れが消え、心も体も軽やかに

　主治医として多忙な日々を送っていた当時、王金鐸さんはしばしば身体の疲れを感じていました。そこで、自宅での毎日の煉功に加え、週に一度は煉功拠点に通い、集団煉功にも参加するようにしました。続けるうちに疲労が抜け、「体がとてもリラックスしていると感じるようになりました」と語りました。

　心にも大きな変化がありました。「修煉を始める前は、感情の起伏が激しく、将来への不安も多かったのですが、修煉を通してそうした思いを手放せるようになりました。すべては自然の力によってすでに按排されており、心配しても意味がない。今できることに集中すればいいと思えるようになったのです」

　また、法を学ぶ中で「人は持っている『徳』の量に応じて福を受け取り、今あるものは過去世で積んだ徳の結果かもしれない」と理解するようになりました。この考えに至ってからは、「人生の得失は、自分の徳や業力と関係しているとわかり、自然と満足する心が芽生えました。他人と比べることもなくなり、やるべきことはしっかり行いつつ、心は軽やかに保てています」と話しました。

　「真・善・忍」は最も純粋なエネルギーの源

　王金鐸さんは、「中医学は神から伝わった文化であり、かつて多くの中医師は道家の修煉者でした。医術は修煉を通じて受け継がれ、医師自身が修煉し本来の自分に立ち返ることで、医術も高まり、より良い治療ができるのです」と語りました。

　修煉を通して人生の意味を深く理解できただけでなく、中医学の理論に対する洞察も深まり、大きな進歩があったと言いました。「学法と煉功を続けるうちに、治療効果が明らかに良くなったと感じました。以前は即効性を求めて外にばかり答えを探していましたが、今は心を落ち着け、真剣に向き合えば、自然と医術が向上すると思えるようになりました」

　さらに、時には不思議な治療効果も体験するそうです。「鍼治療の際に、患者との間で『気』の交流のようなものが起こり、思いがけない効果が現れることがあります。これは煉功によって自分の気が強くなったためだと思います。目には見えませんが、確かに感じられる現象です」

　また、王さんは自身の経験をもとに、人の体には三つのエネルギー系統があると説明しました。「一つ目は物質としての肉体、二つ目は経絡、三つ目は『心』です。現代では心にもエネルギーがあるとされ、『プラスのエネルギー』と『マイナスのエネルギー』に分類されています。ある医学博士は筋肉反応テストを用いて心のエネルギーを数値化し、200を基準に、200以上はプラス、200未満はマイナスとしています」「現代社会では道徳が低下し、プラスのエネルギーが減少し、マイナスのエネルギーが増えています。多くの社会問題も、マイナスの心のエネルギーが原因だと考えています。プラスのエネルギーを持つ人は、前向きで穏やかであり、他人に対しても思いやりを持てるのです」と言いました。

　王さんは、病とは身体の調和が崩れた状態だと捉えています。西洋医学は主に身体的な痛みを取り除く治療を行いますが、根本的なバランスの調整には至らないと指摘しました。一方、中医学は経絡という第二のエネルギー系統を調整し、体の不調を和らげることを目指しています。

　しかし、法輪功の修煉は中医学や西洋医学をも超える存在だと話しました。「法輪功は病気を治すためのものではなく、より高次元の修煉法です。しかし煉功を通じて経絡のエネルギーが強まり、詰まりが取れることで、結果として体調が整っていくのです」

　さらに、法輪功は「真・善・忍」を基本とし、心性の向上を重視します。王さんは、「古書にも『正気内存すれば邪気侵さず、精神内守すれば病寄らず』とあります。多くの病は、内なる『正気』が弱まったことが原因なのです。法輪功を修煉し、『真・善・忍』に従って生きることこそ、現代人にとって最も理にかなった健康法だと考えています」と言いました。

　患者に寄り添い、人生の新たな道を示す

　修煉は、王金鐸さんにとって固定観念を打ち破るきっかけにもなりました。病の原因が実に多様であることに気づき、「実際に検証してみると、病気の本質が見えてくることがあります。また、患者の背後にある要素にも気づけるようになり、患者の気持ちにより深く共感できるようになりました」と述べました。

　「患者がどのような内面的葛藤を抱えているのかを理解し、それに寄り添いながら治療し、心理面でもサポートできるようになりました。時には『轉法輪』を読むことを勧め、そこに人生の新たな道を見つけられるかもしれないと伝えることもあります」

　また、医師と患者の間にも「因縁」のような関係があることを実感したとも言いました。「多くの人に効果のあった治療法が、なぜか特定の患者にはまったく効かないことがある。以前ならそのたびに落ち込んでいましたが、今では自然に受け止められるようになり、必要以上に執着しなくなりました」

　反対に、治療がうまくいったとしても、それを自分の腕によるものだとは思わなくなったそうです。「この人の機縁が熟し、体の問題が解決したのだと感じるようになりました」。その結果、診療の中でも常に平常心を保ち、感情に左右されることがなくなったと言いました。

　大法を広めることが私の使命

　現在64歳の王金鐸さんは、穏やかで誠実な人柄の持ち主で、実年齢よりも若々しく見えます。その秘訣を尋ねられると、「法輪功は『性命双修』の功法です。修煉を続けていれば、自然と若さが保たれるのです」と答えました。

　法輪大法の素晴らしさを身をもって体験した王さんは、友人たちにも積極的に勧めています。「法輪功は現代人に最も適した、伝統的な修煉法です。特別な生活を強いられるわけではなく、精進料理を求められることもありません。日々の仕事を続けながら、少しの時間を使って煉功と学法を行えば、誰でも無理なく修煉できます」

　4年前からは、ある大学教授とともに講演会を企画し、それぞれの専門的な立場から、修煉によって得た心身の変化や体験を共有してきました。これまでに台湾全土で55回以上の講演を行い、毎回平均して10人前後が、その後法輪功の「9日間セミナー」に参加し、修煉を始めているといいます。参加者には一般の方々に加え、主流層や科学技術分野の専門家も多く含まれています。講演活動は今も継続中です。

　王さんは、「法輪大法の修煉こそが、私の生命エネルギーの源です。だからこそ、この素晴らしさを人々に伝えることが、私の使命だと感じています」「より多くの人が大法の素晴らしさを知り、心と体の本当の健康と安らぎを取り戻すことを願っています」と話しました。