　【明慧日本2025年6月11日】遼寧省錦州市の韓春龍さんは2023年10月2日に連行され、不当に拘束されて訴追された。2024年2月27日に裁判を受け、その後、懲役4年の判決を受け、2024年8月に遼寧省錦州刑務所に連行された。2か月後の2024年10月13日、韓春龍さんは看守の張志明による職権乱用により「小号」（独房）に閉じ込められ、45日間にわたり厳格な管理と虐待を受けた。この期間、家族との面会も禁止された。

　以下は、韓春龍さんが連行され、訴追され、不当判決を受けて冤獄に投獄された経緯である。

　2023年10月2日の午後1時頃、韓春龍さんが瀋陽故宮を離れようとしていたところ、故宮の出口付近で、故宮の警備警官である陳強が突然彼を呼び止め、「どこから来たのか？ここで何をしているのか？身分証を見せろ」と尋ねた。韓春龍さんは「観光に来た。身分証は持っていない」と答えた。警官の陳強は、法的根拠を示さずに韓春龍さんに携帯電話を見せるよう要求した。韓春龍さんが携帯電話を渡すと、陳強はしばらくそれを見て、「携帯電話は何台持っているのか」と尋ねた。韓春龍さんが「2台」と答えて別の携帯電話も渡すと、警官が問題を起こそうとしていると感じた韓春龍さんはその場を離れようとした。すると、5～6人が現れ、韓春龍さんを地面に押し倒し、彼が持っていたバッグを強奪し、両腕を押さえて皇城派出所に連行した。

　警官は、法的根拠や手続き書類を示さず、権利義務を告知しないまま韓春龍さんを不当に尋問した。韓春龍さんは法に基づいて回答を拒否した。警官は「あなたが携帯電話で法輪功に関するものを送信したとの通報があった」と言って、通報者（梁俊源）も連れてきた。その後、韓春龍さんと通報者（梁俊源）は一緒に、故宮から遠くない沈河区公安分局に連行された。　

　沈河区公安分局で、警官が韓春龍さんに所持品の確認を求めたが、彼は確認せず、リストにも署名しなかった。皇城派出所の警官は分局に到着後、帰った。沈河分局の警官は引き続き韓春龍さんを不当に尋問したが、何時間尋問しても何も得られなかった。しばらくして、国家保衛部門の警官が来て、韓春龍さんに「携帯電話はどこで買ったのか、技術は誰が提供したのか、システムはどうやって作ったのか、陳（以前一緒に連行された人物）と連絡はあるのか」と尋ねたが、何も聞き出せず、韓春龍さんが法輪功について話しただけだったので、彼らは去った。

　分局の警官は韓春龍さんを尋問室に連れて行き、手錠をかけて鉄の椅子に座らせ、拷問による自白強要のような不当な尋問を行った。韓春龍さんは一切協力せず、すべての質問に答えることを拒否した。警官が食事を終えた後、彼を健康診断に連れて行こうとしたが、2人の警官が彼の腕を掴んで地面を引きずり、約10メートルほど進んだ。手錠は逆にかけられており、靴も脱げてしまった。入口に着くと、警官は引きずるのをやめ、靴を履かせ、4人で車に乗せた。省病院での検査の結果、血圧が高く、心臓に問題があり、心電図は直線を示した。沈河分局の警官は、韓春龍さんの健康状態が拘留に適さないことを知りながら、沈河区留置所に連行した。留置所の医師は警官に「あなたの上司に一言言えば収容できる」と言い、連行した警官が誰かに電話をかけた後、留置所は違法に韓春龍さんを収容した。

　留置所で約1週間不当に拘束された後、沈河区公安分局から2人の警官が再び不当に尋問に来たが、韓春龍さんは依然として回答を拒否した。約1か月後（33日後）、沈陽市大東区検察院から2人の女性検察官が来て、韓春龍さんに大東区留置所に移送される可能性があり、この事件は彼らが専属で管轄すると告げた。

　2023年11月7日、韓春龍さんは瀋陽市大東区検察院によって不当に逮捕された。3か月後、韓春龍さんは大東区留置所に不当に移送された。入所前の検査で血圧が190以上だったが、大東区留置所は依然として不当に彼を収容した。数日後、国家保衛部門の警官が来て、韓春龍さんを脅し、誘導尋問を行い、「このままなら最低7年の刑だ。協力すれば軽減できる」と述べた。韓春龍さんは依然として回答を拒否した。警官は韓春龍さんが違法行為や犯罪行為をしていないことを知りながら、口供を得ようと誘導し、これは職権乱用である。

　2024年2月1日、大東区検察院の検察官は、韓春龍さんが社会に危害を及ぼす行為をしていないことを知りながら、「邪教組織を利用して法律の実施を破壊した罪」で韓春龍さんを沈陽市大東区裁判所に不当に訴追した。開廷前、韓春龍さんは裁判所が任命した援助弁護士を拒否したが、裁判所は強制的に援助弁護士を指名した。

　2024年2月27日、瀋陽市大東区裁判所は欺瞞的な手段で韓春龍さんを裁判所に連れて行き、秘密裏に不当な裁判を行った。裁判中、韓春龍さんは、証拠や書証の原本を提示し、法廷で検証することを求めたが、検察官は「出せない」と述べ、裁判官も法に基づく証拠の検証を行わなかった。韓春龍さんは、携帯電話内の音声ファイルを法廷で再生するよう裁判長に求めたが、裁判長は「再生できない」と答えた。検察官は、法輪功が邪教組織である法的根拠を一切提示せず、韓春龍さんがどの邪教組織を利用したのか、どのように利用したのか、どの法律のどの条項の実施を破壊したのか、どのような危害結果を生じたのかを証明する証拠も一切出さなかった。裁判全体は単なる形式的な茶番に過ぎなかった。

　法廷で、韓春龍さんは次のように述べた。「『公通字【2000】39号文件』には、国家が認定した14の邪教に法輪功は含まれていない。また、国家『新聞出版総署第50号令』は、法輪功の出版物の発行を禁止する文書を廃止しており、法輪功の書籍や関連資料はすべて合法である。法輪功が邪教組織であると認定する法律は一つもない。あなたたちが言う『邪教組織を利用して法律の実施を破壊した』という主張には、私がどの邪教組織を利用したのか、どのように利用したのか、どの法律のどの条項の実施を破壊したのか、どのような危害結果を生じたのかを証明する証拠が一切ない。」さらに、韓春龍さんは次のように述べた。「私は『真・善・忍』に基づいて良い人間になるよう努めており、違法行為や犯罪行為は一切していない。法律援助弁護士を指名したのに、なぜ弁護士は私の無罪を弁護しないのか？単なる法廷の形式的な飾りに過ぎない」

　韓春龍さんは、証人を法廷に出廷させて検証するよう裁判長に求めたが、裁判長に拒否された。韓春龍さんは、裁判前に家族に裁判への参加を通知したはずだが、なぜ家族が見当たらないのかと裁判官に尋ねた。裁判官の朱麗娜は「開廷前にあなたの姉に電話したが、来られなかった」と答えた。韓春龍さんが姉と電話で話したところ、姉は「裁判官は開廷5分前に電話で通知してきた。そんな時間でどうやって行けるのか」と述べた。韓春龍さんの姉は吉林省に住んでいる。

　2024年3月25日、瀋陽市大東区裁判所は韓春龍さんに懲役4年と罰金3万元の不当判決を下した。韓春龍さんは判決に不服とし、法に基づいて上訴したが、二審の裁判はさらに荒唐無稽だった。韓春龍さんが「公通字【2000】39号文件」と「新聞出版総署第50号令」の内容を述べている途中で、于暁微裁判官に「これ以上宣伝するな」と遮られ、そのまま退廷して終了した。

　2024年5月15日、瀋陽市中級裁判所は、韓春龍さんが無罪であり、違法行為や犯罪行為を証明する証拠がないことを知りながら、「原判決を維持する」との不当な裁定を下した。この判決が確定した後、2025年1月22日、韓春龍さんの家族は沈陽市中級裁判所に再審を申し立てたが2025年3月27日、同裁判所は家族に「申訴却下通知書」を送達した。

　2024年8月、韓春龍さんは遼寧省錦州刑務所に不当に送られた。錦州刑務所は監督権を行使せず、不当な判決の執行を拒否することなく、逆に不当な判決を助長し、韓春龍さんを収容した。これは不当拘禁罪に該当する。

　2024年10月13日、韓春龍さんが錦州刑務所で歩く際に腕を振らなかったことを理由に、張（志明）という名の看守隊長に事務所に呼ばれ、しゃがんで話すよう命じられた。韓春龍さんは「私は犯罪者ではない。しゃがまない」と答えたところ、看守に背中に手錠をかけられて連行され、45日間の厳格な管理（板に座らされる）を受けた。厳格な管理期間中、家族との面会は禁止された。錦州刑務所の看守は職権を乱用し、被収容者を虐待し、韓春龍さんを不当に拘禁するなどの犯罪行為を行った。これは、裁判所が徇私枉法による不当判決を実行した結果である。

　現在、韓春龍さんは「厳管級」に指定され、消費が制限されている（日用品のみ購入可能で、食品の購入は禁止）。刑務所は、公安、検察、裁判所の違法な事件処理の結果を肩代わりし、迫害を継続している。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）