　【明慧日本2025年6月11日】修煉の中で私たちは知っています。大法弟子の個人修煉の状態は、衆生を救う力に直接関係しています。そして、個人の修煉がうまくいかないことによってもたらす損失、それは修煉者が邪悟に陥ったり、反対に走ったりする原因の一つが、色欲心を捨てきれないことなのです。色欲心は、古来よりすべての修煉者が越えなければならない関門であり、未来の新しい宇宙における大覚者となる修煉者にとっては、この面で必ず基準に達しなければなりません。

　師父は、「大法弟子の多くは高い次元から来ており、比較的高い次元から来ている人もいますが、そういうところはすでに法によって正され終えたのです。大法弟子が圓満成就したあと、どういう様子になるのかは予見できるので、法を正す過程で師父はそれを圓容してあげました。もしこの大法弟子が途中でそこまで高く修めることができなければ、彼の世界は解体され、彼が到達したところで新たに一つの世界を作ります。もしこの人が最後に、成就することができなければ、何もかもなくなり、未来の天体、彼の位置、彼が代表している全てもなくなり、常人と同じようになります」とおっしゃいました。（『各地での説法十』「明慧ネット十周年法会での説法」）

　法を正す修煉の最後の関門において、大法弟子がこの問題でつまずくことは決して許されません。もし、つまずいてしまえば、その修煉者は迫害され、正す機会すら二度と得られなくなるかもしれないのです！　そこで、同修の皆さんと「色欲心」が大法弟子に与える危害について交流し、共に精進し、使命をしっかり果たせるように願っています。

　法を学ぶ中で、私たちは「大法弟子になれる生命は、並の根基ではないと」と知っています。つまり私たちは皆、当初自ら神の命を捨てて、師に従って人間界に降り、師父が法を正すことを手伝うためにやって来たのです。多くの大法弟子は、法を護るため、師父の名誉を取り戻すために、生死を捨て、莫大な圧力や魔難に耐え、歩んできました。それは本当に偉大なことでした。

　ではなぜ、その後一部の人が色欲によって修煉を台無しにしてしまったのでしょうか？　それはすべて、気が緩んだ後の安逸心（楽を求める心）が邪悪な生命に隙を与え、理智を失わせ、主意識が色情の魔に抑えられて、自分の意思ではない行動を取ってしまうからではないでしょうか？　この安逸心から来る様々な快楽の欲望は、無意識のうちに修煉者が法を学び、内に向けて探す時間を消耗させ、正念と意志を瓦解させてしまうのです。

　師父は「人間の考えは安定しておらず、人間の脳は一つの加工工場に過ぎず、各種の信息は人間の脳を通じて、現れ、反映され、本人を妨害するのです。人間の考えの由来は極めて複雑なものです」（『各地での説法五』「二〇〇五年マンハッタン国際法会での説法」）とおっしゃいました。

　私は「人の脳は情報を伝達し、加工する物質的な器にすぎません。もし、主元神が自分を主導できなければ、外来の霊体、情の魔、色欲の魔、そして思考の業力が脳に情報を送り込み、彼らの目的を達成しようとします。そして、人間の感覚では、それがあたかも自分の思考であるかのように思えてしまうのです。常人はこのようにして、観念や外来の霊体に操られ、身を持ち崩していくのです。修煉者がこの問題の重大性と破壊力に気づかないと、自身も迫害を受けやすくなり、衆生を救うときに取り返しのつかない損失をもたらすのだ」と悟りました。

　では、なぜ修煉者は情に引きずられ、理性を失い、抜け出せなくなり、自分を欺いてしまうのでしょうか？　それを深く掘り下げれば、僥倖心理（まさか自分は大丈夫だろうという甘い考え）が原因です。このような同修は、自分が大法のために多くを捧げ、大きな苦しみを乗り越えたと感じているため、「少しぐらい気を緩めても大丈夫だ」、「師父もわかってくださるだろう」と思い、そこから少しずつ堕ちていってしまうのです。修煉者が一度でも精進を怠れば、思考の業や外来の霊体がその隙に乗じて肉体を支配しようとし、修煉者に次のような表面的な「四つの型」として現れてきます。

　１.法に基づいて自らを厳しく律し、心を修めて欲を断つことができない独身の同修。一部には、師父の法を他人に押し付け、自分の色情の執着を満たそうとする者もおり、さらには人間社会における恋愛感情に愉しさや興味を感じている者もいる。

　2.異性の同修との交流に熱心な既婚の同修。切磋琢磨という名目で、自らの色情への執着を満たそうとし、負の影響を及ぼし続けても反省しない。このような男性同修が比較的多い。

　3.同修に対し、相手を紹介することに熱心な同修。このような女性同修が比較的多い。

　4.夫婦で修煉している同修で、一方あるいは双方とも欲を断とうとする意志がない場合。

　ここで、私は上記の「四つの型」の同修に対して、心から忠告したいと思います。

　結婚したいと何度も思いながら、どうしても結婚できない同修の方々は、自分の考えが修煉者の心性基準に達しておらず、色欲への執着が強すぎるせいだと考えたことがありますか？　修煉とは、人間の執着を取り除く過程であり、執着すればするほど、その心を取り除くべき対象となり、結果として、ますます成就できなくなるのです。一方、結婚にこだわらず、その心を向けることなく、毎日三つのことをしっかり行うことだけを考えていた人の中には、精進する同修に自然に出会い、自然な法縁によって結婚した人もいます。

　異性の同修と交流することに熱中し、あちこちで自分が法の中で悟ったことを語り、時には意識的に、時には無意識に、法に定義を加えている同修はあなたの言動が、自ら魔を生み、法を乱す始まりとなり、同修が三つのことをうまく行うのを妨げ、魔ですら及ばぬほどの負の影響を及ぼしていると、考えたことがありますか？　あなたが同修に与えている損失、そして旧勢力に利用される結果は、将来あなた自身が到底耐えられない、直視できないものになるのではないでしょうか？

　お見合いや相手を紹介することに熱心な同修は今、この正法が終盤に入った時期にあって、師父がその同修のために婚姻を手配されると本当に思っていますか？　もしあなたの行為が原因で、同修が次元を落としたり、修煉に失敗したりしたら、その責任をどう取るつもりですか？　一般社会には、結婚、独身、離婚という形があり、これらは世間に認められています。であれば、なぜあえて他人に結婚を勧める必要があるのでしょうか？　それは修める心、断欲という最も困難な道を、あえて他人に歩ませることではないでしょうか？　これは、まさに心性の問題ではないでしょうか？　色欲が放縦された混乱した世の中にあって、多くの分別ある常人でさえ、「人の心は最も捉えがたく、自ら紹介役などしない方がよい」と分かっており、自分の紹介が原因で離婚や傷心が生じ、恨みを買うことを恐れています。ましてや私たちは、法を正す時期の大法弟子であり、衆生を救うという神聖な使命を背負っています。その基準ははるかに高く、「為すべきではないこと」をしてはならないのです。

　自分に厳しくできない修煉者の夫婦が色欲を満たすことは、円満成就に向かうこと、永遠の幸福と栄光を得ることよりも、本当に大切なことなのでしょうか？　色欲に執着して放さない多くの同修は、「常人に最大限合わせて修煉する」とか、「執着を恐れる心も手放す」といった言葉を盾にして、法を用いて人を押さえつけようとします。

　ここで、私の理解をお話しします。「常人に最大限合わせて修煉する」という言葉の核心は、「修煉」にあります。「最大限合わせる」というのは接頭語に過ぎず、大法の修煉が常人社会の中で行われるものであるということを伝えているだけです。つまり、常人が理解できないようなことをして、彼らが誤解して救われなくなることを避けるためのものなのです。

　大法が常人社会の中に開かれた目的は二つあります。一つは、私たち自身の修煉において複雑な環境の中で、矛盾から逃げずに、主元神が救われるようにすることです。もう一つは、師を手伝って法を正し、衆生を救うことです。もしこれが、1999年「7.20」以前の個人修煉の時期であれば、相手の紹介について話すことは問題にならなかったかもしれません。しかし、現在は法を正す修煉の終盤であり、師父は大法弟子の修煉の進度と衆生を救うことを非常に急がれています。法はすでに非常に明確に語られており、「衆生を救うことが第一」となっています。これは、すべての大法弟子がこの世に存在する根本的な意義であり、来世の使命なのです。

　師父は「真相を伝え、衆生を救い、これはすなわちあなたが行うべきことです。これ以外に、あなたが行うべきことはなく、この世界であなたが行うべきことはありません」（『各地での説法十三』「二〇一五年ニューヨーク法会での説法」）とおっしゃいました。

　ではどうすれば、この使命を安定して果たすことができるのでしょうか？　それは修煉者が、心を修めて欲を断つことを基礎とし、平和な心を保ち、常に内に向かって探し、着実に心を修めることでしか実現できません。着実に修煉することを核心としない、基礎としない「常人に最大限合わせた修煉」は結局のところ、ただの常人でしかありません。異性と接することにこそ修煉の高さを示すのだと、同修に説く人は考えたことがありますか？　その同修が色欲の関において、最も基本的な「捨てる」ことさえも、まだできていないかもしれないと考えたことがありますか？

　真に修煉している大法弟子であれば、大法修煉の神聖さと厳粛さを真に理解したならば、決して色欲の心を放縦することなど「敢えて」しませんし、「決して」することもありません。大法弟子の一人一人が背負っている衆生、そしてその背後にある広大な天体体系の無数の生命たちは、彼の王として、主としての位置に戻ることを期待しているのです。これはどれほど重い責任でしょうか！

　家庭を持つ同修について、「スイス法会での説法」の中で師父はこうおっしゃっています。

　「弟子：煉功者は結婚後、夫婦生活があってもいいのでしょうか？　
　師：あなたが常人の中で修煉しており、専業の出家修煉者でなければ、常人の状態に符合して生活すべきです。私たちは常人の中の物質的な形式を重く見ていません。なぜでしょうか？　私たちが変えているのは人の心だからです。人の心が変わらない限り、全てが偽りのものになります。表面上全てなくなっても、心の中でどうしても放下できず、これらのことに対して心が動いているようでは、何の意味もありません。心に何もなく、これらが人間のものを維持させ、人間の状態を維持させるものだと思っているのであれば、私に言わせれば非常に良く行なっていると思います。もちろん、高い次元まで修煉したら、これらのものはみな放棄しなければなりません。それまでの間にどのように行なっても、間違いとは言えません。『轉法輪』の中で私は既にその状態を明白に説きました」

　私の理解では、常人として家庭を持つ大法弟子は、内心から欲望を淡白にし、手放していく必要があります。特に夫婦の両方が大法弟子である場合は、思考面から実際の行動に至るまで、最終的には欲を断つ方向に向かわなければなりません。修煉者が円満へ向かう過程では、高次元への突破が必要であり、本体の転化には精血の気が必要です。人間のものを放棄してこそ神のものが得られるのです。同修同士は互いに励まし合い、法に則った一念一念をもって自己を厳しく律してこそ、実際の関門を超えて基準に達することができます。

　僥幸心理（まさか自分は大丈夫だろうという甘え）による自己欺瞞の根本には、師と法に対する信念の問題があります。多くの同修は、「法が人間世界を正す」ことを長年待ち続ける中で信じる心を失ってしまっています。中国共産党による党文化に根差した複雑な思考様式で推測を繰り返すことにより、疑念が生まれ、根基が揺らいでしまうのです。このような不正な心を、法を学ぶ中で速やかに正せなければ、非常に危険です！　なぜなら、大法と師父に対する疑念は、邪念を生み出し、さらには邪悪な生命による干渉と破壊を招くからです。色欲という関門は本当にそれほど難しいのか？　私の体験では、確かに難しい。でも、強い決意があれば必ず乗り越えられるのです。

　私は情の本質を見抜き、情の糸を断ち切った後、実質的な関門の中で、情の魔は死ぬ間際に、最後の一撃を与えてきました。ある夜、私は非常にリアルな夢を見ました。夢の中は灰色の空間で、同修に連れられてある男性に会いました。その男性は背が高く、非常に痩せていて、見るからに弱っていました。私は「早く用件を済ませてほしい」と思いながら傍で待っていました。ところが会話の途中で、同修が突然いなくなり、残されたのは私とその痩せこけた男性だけになり、今にも死にそうでした。彼は最後の力を振り絞って、私に「我、愛、你（愛してる）」の3文字を発したのです。その瞬間、私の下腹部から全身が震え始め、目が覚めるまでずっと震えが止まりませんでした。私はすぐに「法正乾坤、邪悪全滅」(法は乾坤を正し、邪悪を全滅する)と念じ続け、30秒ほどで震えが止まりました。その時はまだ深夜3時でした。朝起きたとき、「この色欲の魔は本当に悪辣だ、死に際にまで人を害そうとするとは」と思いました。

　それ以降、思想業による干渉以外は、心身ともに子供の頃に戻ったように感じられました。本当に清らかで、素晴らしい状態です。しかし、それ以前の修める心、欲を断つ過程は非常に困難でした。週に4日は夢の中で色情の関を試され、何度も繰り返される試練に遭いました。そのため、就寝前に毎回、色欲の魔を清めるために発正念をせざるを得ませんでした。真に大法を修める者なら、こんな汚れたものをどうして必要とするのでしょうか？

　幸いにも、ようやくこの関を乗り越えることができました。こうして、私のような独身の若い大法弟子であっても、この関門を越えることができると伝えたかったのです。つまり、佛になる心、真に修める心がどれほど強いかにかかっているのです！

　すべては、師父が代わりにしてくださっているのです。鍵となるのは、私たちの「執着を手放し、欲を断つ決意」が岩のように固いかどうか。それさえあれば、どんな魔も私たちに手出しできません。私が本当に欲を断ち切った後、高次元の法理が立体的に現れてきました。それは人間の言葉ではとても正確には表現できません。ただ、心で感じ取るのみです。

　多くの若い同修が色情の欲望に対して適切な対処ができていません。私自身もかつてそうでしたし、修煉者として決して犯してはならない過ちを犯したこともあります。師父が私を救ってくださり、やり直す機会を与えてくださいました。師父の慈悲は、私の魂を震わせました。この感謝の気持ちは、人間の言語では、到底表現できません。

　私は今、涙を流しながらこれを書いています。修煉の道を歩む中で自分を絶えず目覚めさせ、同修を励まし、忠告したいのです。

　私が誘惑に直面したとき、思い出すのは、「私は師父に申し訳ないことはできない。師父にこれ以上、ご心配とご苦労をかけてはいけない」ということです。何が感恩でしょうか？　何を大切にするのでしょうか？　真に修め、着実に修めることこそが感恩であり、大切なことだと思います。師父の無量の慈悲がなければ、今日の私はありません。師父のご加護を思うとき、私の心には強大な正念が生まれ、どんな悪いものも私に作用することはできません。師父は私たちや衆生のために、すべてを捧げてくださいました。

　もし、私たちにその決心と意志さえもなければ、どうして安心できるのでしょう？　どうして師父の弟子と言われる資格があるのでしょうか？

　修煉者は日頃から大量に、そして系統的に法を学ぶことで、問題が起きたときに法に基づいて判断し、対処できるのです。鍵となる瞬間の正念とは、日頃の法の学習によって築かれる土台なのです。この基礎がなければ、本当に危険です。下手をすれば、すべてが水の泡となり、修煉が無駄になります。法を正す修煉において小さい事などありません。すべてが命に関わる大事なのです。円満成就に至るまでは、修煉者の状態は安定していません。人心が重すぎれば邪悪に利用され、大きな過ちを犯し、大きな業力を背負うことになります。その結果、永遠の生命を失うことにもつながるのです。

　大法弟子が契約を結んでいる相手は師父であって、同修ではありません。この関係をはっきりさせなければなりません。私たちが修煉できるのは、師父が伝えられた大法のおかげです。同修との関係は、あくまでも正法修煉における互助と協力に過ぎません。同修同士の間にあるのは慈悲の場であり、人情は捨て去らなければならないものです。どんな「情」も、邪悪に利用されてトラブルを引き起こす可能性があります。こうした最も基本的な認識は、必ず法の中で明確にしておかなければなりません。

　師父は講法の中で「25歳前後の若者になりますが、まだ多くの人が救われていません。彼らはみな、神だったのです」（『各地での説法十四』「二〇一六年ニューヨーク法会での説法」）とおっしゃいました。

　私の悟りでは、こうした生命の救い済度するのは、多くが同年代の大法弟子によって行われることを期待されており、若い大法弟子は、この世代を救うという使命を担っているのです。このことにおいては、決して混乱してはなりません。過去に過ちを犯した者は、心を正した後は二度と繰り返してはなりません。なぜなら、この世を「法が正す機会」すら、師父が他の空間で私たちの罪業を肩代わりしてくださったことで得られたものだからです。色欲の関門で誤った道を歩み続けた同修、刑を宣告された人、病業で亡くなった人……そのような例は、すでに数多くあります。防ぐことのできた損失もたくさんあります。私たちは必ずそれらを教訓とし、自分には高い基準を求めましょう！

　以上は、私の現在の次元での悟りです。もし不適切な部分があれば、ご指摘ください。ありがとうございました！