文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年6月12日】私は1998年に法輪大法の修煉を始めた大法弟子で、その年、37歳でした。当時、村に大法を修煉している人がいると聞き、大法は病気を取り除き健康をもたらす奇跡的な効果があるという話を耳にしました。先天性リウマチで筋肉萎縮症と関節炎を患い、もはや歩けなくなっていた人が、法輪功を始めてほんの数日で歩けるようになったというのです。私も、リウマチで、少し立っているだけでも足が痛むし、胃も悪くて刺激物が食べられないので、この機会に一度話を聞いてみようと思い、その村まで探しに行きましたが、道中誰にも出会えませんでした。

　もう諦めて帰ろうかと思ったそのとき、ちょうど1人の女性に出会いました。「すみません、この村に気功をしている人がいると聞いたのですが？」と尋ねると、彼女は「信じているなら案内するわ」と言いました。私はすぐに「信じてます、すごく探していたのです。このために村の外れからわざわざ来たのですよ」と答えました。すると彼女は「じゃあ、ついてきて」と言って、自宅に私を案内してくれました。こうして、私は大法との縁を結んだのです。半月ほどして、ついに宝書『轉法輪』を手に入れ、修煉の道を歩み始めました。

　法を得る前の私たちの家は土でできた簡素な家で、夜になるとネズミの鳴き声や物をかじる音がして、眠れないこともよくありました。ある時は、娘の足がネズミに噛まれ、出血したこともありました。また、ヘビがよく家の中に出てくることもあり、家族はそれを当たり前のように受け入れていたのです。しかし、大法の修煉を始めたその初日から、生活環境に大きな変化が現れました。師父が空間を浄化してくださったのでしょう。ネズミの鳴き声も、物音も一切聞こえなくなり、まったく静かで、深くぐっすり眠れるようになりました。「大法は本当に神奇だ」と私は心から感じ、それを見た妻も修煉を始めるようになりました。以来、私は仕事以外の時間は、すべて学法と煉功に注ぎ、常に頭は冴え、元気に満ちあふれた日々を送っています。

　大法が中国共産党によって迫害を受ける前、1999年4月25日は一万人が北京に陳情に行ったとき、私も現場に行きました。大法弟子たちは静かに数列になって並び、一部は本を読み、一部は煉功をしていて、とても平和で落ち着いた雰囲気でした。警察も道端に立っており、ときどき大法弟子たちと軽く言葉を交わす程度でした。北京の大法弟子たちは自発的に周囲の掃除を行い、帰るときも皆が整然と静かにその場を後にしていました。

　1999年の「7.20」以降、修煉を取り巻く環境は大きく変わり、私はそこから法を正す修煉の道を歩むことになりました。それ以来、私は常に学法を第一に考えるようになりました。そして、出会うすべての人は縁のある人であり、使うすべての物も法器なのだと悟るようになりました。たとえば、真相を書き記すためのペンや、移動に使う車なども、私が大法を実証する上で大いに力を発揮してくれる大切な存在でした。資料が足りず十分に配布できない時は、私はペンを使って真相の短い語句を書き、人々の目につきやすい場所に掲げていました。職場で移動する先々では、自分が「ここだ」と感じた電柱に、真相を証す標語を書いていきました。書くうちに、文字はどんどん整って美しくなり、まるで文字そのものや電柱が光を放っているように感じられました。そのとき、私は師父の「他の空間では、すべてのものに生命がある」（『轉法輪』）という教えを思い出しました。

　ある晩のこと、私は少し浮ついた気持ちで、つまり「歓喜心」を持って作業してしまいました。真相の語句を書き終えて道具を車に積んだとき、前と後から2台のパトカーが近づいてきて、私の車を挟みました。一瞬、恐れの気持ちがよぎりましたが、私は落ち着いていました。警官の一人が「車から降りろ」と言ってきましたが、私は「悪いことは何もしていません。なぜ降りなければならないのですか？」と答えました。年配の警官が懐中電灯で車内を照らして見まわし、最終的に「何もない、行かせてやれ」と言いました。

　車を走らせながら、私は「一体何だったのだろう？」と考えました。もしかすると、私が筆を持ち、ペンキのバケツを抱えていた姿が、夜間に農作物を盗む人に見えたのかもしれません。つまり警察は、畑の農作物を盗む泥棒を探していたのだと思います。私が書いた真相や、使用していた筆やペンキのバケツという法器は、彼らには見えなかったのです。警官の懐中電灯で照らしても見えなかったのでしょう。これは私の「歓喜心」が引き起こした虚像であり、師父のご加護によって、危機を無事に乗り越えることができたのです。この出来事を通じて、私は大法の威力をいっそう確信し修煉の道をさらに強く歩む決意を固めました。それ以来、私は「恐怖」の感情がほとんどなくなりました。

　ある晩、私はオートバイに乗って出かけ、夜通し真相を書いて掲げていました。夜明け近くまで場所を移動しながら書き終えてふと顔を上げると、いつの間にかパトカーが私のすぐ後ろに停まっていたのです。中には警察官が1人だけ乗っていて、私が書いた真相の語句をじっと見てから、私の方を一瞥し、何も言わずにそのまま去っていきました。

　また別の日の夜、12時近くに、オートバイで出かけて真相のを書いて掲げていたときのことです。書き終えて帰ろうとした途端、突然、大粒の雨が激しく降り始め、体中に雨粒が刺すように打ちつけてきました。寒さと痛みに震えながら、全身がずぶ濡れになりました。ちょうど橋の近くまで来ていたので、「雨宿りでもしようか」と思い、橋の下へ向かいました。

　橋の下に着いて雨を避けようとした瞬間、橋を支える八本の大きな柱が目に入りました。左右に四本ずつ並んでおり、私は嬉しくなって、すぐに筆を取り出して真相を書き始めました。10分もかからずすべて書き終えて掲げたころ、ふと気づくと、あれだけびしょ濡れだった私の服が、すっかり乾いていたのです。しかも、寒さも感じなくなっていました。ほんの少し前まで、体に突き刺すような冷たい雨を浴びていたのがまるで嘘のようでした。私は驚き、大法の力の偉大さをまたしても実感しました。

　ある日、私は村で真相の資料を配っていたのですが、作業の途中で1人の若者に見つかり、「お前は泥棒か？　何を盗んでいるのだ？」と問い詰められました。私は落ち着いて、「泥棒がオートバイに乗っていると思いますか？　普通は荷物が積める三輪車を使うでしょう」と言いながら、心の中では師父に助けを求めていました。するとその青年は、自分の義姉を呼んできて「こいつは俺たちを騙して、何か盗もうとしている」と言いました。私は内心落ち着き、二人に大法について語り始めました。

　「人の一生はあっという間です。『ガチョウは声を残し、人は名を残す』という諺があります。私がなぜ泥棒という名を残さなければならないのでしょうか？　私が泥棒なら、バイクで一体何を盗むというのですか？　私は人を救いに来たのです。あなたに渡すもの、伝えること、それはバイクでは運べない貴重なものなのです。偶然あなたが私を見つけたのは、まさにご縁ですから、お話しさせてください。私は法輪大法を修煉しています。全世界では普通に修煉されていますが、中国だけがそれを禁じているのです。健康になるのはもちろんのこと、人の道徳をも高めてくれるのです。泥棒になるどころか、人を助けることを重んじているのです」そう話しながら、私は自分自身の体験を語り、身体がどのように改善されたかを説明し、「信じられないなら、この資料を見てください。写真や説明文も載っています」と言いました。そして、「こんなご縁もあることですし、あなたたちも三退しませんか？」と勧めると、2人はすぐに同意してくれました。義姉の方は「早く鍵を返してあげて。この人は善良な人よ。行かせてあげて」と言ってくれました。師父は彼らをも救ってくださり、私の危機も解いてくださったのです。

　もし私が学法しておらず、法の中から法理を悟っていなかったなら、あのような邪悪な環境の中で勇気を持って踏み出すことはできなかったでしょう。また、もし外に出て大法を実証していなかったなら、大法の偉大な力を知ることもなかったはずです。師父のご加持とご加護があってこそ、弟子である私は大法の威徳を目の当たりにすることができました。そして、衆生を救うための正念もさらに強くなりました。出会った人々は皆、縁のある人たちでした。この人生で大法弟子となれたことを、私は心から幸運だと思っています。師父の慈悲とご加護に、深く感謝いたします！