　文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年6月12日】私は今年58歳になる、ごく普通の農村の主婦です。2005年の秋に幸運にも法輪大法の修煉を始めました。修煉の道のりの中で、師父の限りない慈悲とご加護を、身をもって深く感じてきました。ここでは、修煉中のささやかな体験を、同修の皆さんと分かち合いたいと思います。

　一、夫への恨みを放下する

　夫は浪費家で、私は倹約家です。彼は頻繁に外食をし、飲酒、喫煙、賭博に加え、遊興にもふけり、息子がまだ生後間もない頃には浮気までしていました。車で出かけては夜遅くまで帰らず、酔って物を壊し、何千元もする携帯電話2台や高価な茶器まで壊しました。トラブルを起こして店の扉を壊し、修理代を払ったこともありました。喧嘩で刃物沙汰になり、警察を呼ばれたこともあります。私はいつも怒りと心配で涙を流しながら耐えてきました。心の中には夫への恨みが募り、彼を見下す気持ちすら芽生えていました。

　しかし、法輪大法を修煉し始めてから、それが正しくない心、つまり嫉妬心だと気づきました。これを修めて取り除かねばなりません。とはいえ、それは言うほど簡単なことではありませんでした。

　学法の時は心が穏やかでも、夫は修煉していない常人で、私は神の道を歩む修煉者なのです。そんな人間が常人に腹を立てるなんて、意味がなく、それでは自ら常人と同じレベルに落ちてしまう…。法理は理解できても、現実には心が動いてしまい、感情を抑えきれないことが続きました。

　そんな時、師父が新たに発表された経文『目覚めなさい』を学び、心が大きく震えました。師父は『目覚めなさい』の中で、「慈悲は常人社会では善意と愛の心として体現されています」「誰に対しても慈悲深く、愛の心を持ち、これは本当に普通の人にできることではありません。特にどのような場合でも、衆生を慈悲深く思う心で行動することはなおさら難しいのです。しかし、大法弟子は必ずこのようにしなければなりません！」と説かれました。

　私は修煉してもうすぐ20年になります。それでも身近な家族にすら、善意と愛を持てなかった自分はまだ常人の中に迷っており、修煉ができていなかったのだと深く恥じ入りました。師父の慈悲深いご苦労に申し訳なく思いました。

　夫が愚かなことをして自ら業を積んでいたとき、私は正念を発し、彼の背後にいる邪悪な存在を取り除くべきでした。彼を哀れみ、救うべきだったのです。彼は、私が心性を高め、人心を捨てるために演じてくれていた存在で、私は彼に感謝すべきだったのです。恨むなんて、あまりにも慈悲が足りません。

　思い返せば、夫も大変でした。私は2度連行され、うち1回は15日間拘留されました。その間、彼は中学生の息子を抱えて周囲の人々から冷たい目で見られながらも、何度も同修たちと一緒に50キロの距離を往復して私を見舞いに来てくれました。彼のそうした行動が、私の正念を支えてくれました。

　私は観念を改め、何事にも彼の立場を思いやって接するようになりました。彼が落ち着いた時には、法輪大法の法理で優しく導き、大好きな料理を作り、彼の好みに合わせて家を清潔に保つよう心がけました。　すると彼は徐々に賭け事をやめ、カラオケにも行かず、お酒の量も減り、仕事をして家庭を支えるようになりました。心から「法輪大法は素晴らしい」と理解してくれたのです。時には夫の同僚が家に来ると、私は真相を話して「三退」を勧めますが、彼も一緒に助けてくれます。修煉を強く支持し、発正念の時間も忘れずに教えてくれます。

　夫は数年にわたり刑務所に収監されていましたが、出所後も悪習はなかなか抜けず、薬を常用し、骨に皮が貼りついただけのような姿でした。しかし今では、法輪大法の力のおかげでがっしりとした体格になり、人生の軌道を取り戻しました。体調が優れない時には座禅を組むことで回復することもあります。ある日の夜、苦しさのあまり、真夜中に大声で「大法は素晴らしい！」と叫んだこともあります。彼は修煉していないものの、大法はすでに彼の心の中にしっかりと根を下ろしているのです。

　二、息子の結婚を通して自分を修める

　息子は21歳で、交際相手とは3年間の付き合いがありました。相手の女性は息子より2歳年上で、彼女の両親は1〜2年以内に結婚を考えており、今年中には正式に婚約を結ぶという話が進んでいました。しかし、向こうの家は高額な結納金のほか、マンションや車の購入、さらには200〜300万元という金銭的負担を求めてきました。これらを合わせると、莫大な金額になります。私たちは商売をしているわけでもない、ごく普通の労働家庭であり、一生働いてもそんな大金を貯めるのは到底無理です。私はこれまで他人からお金を借りたことがなく、そんな中で相手の親が「借金してでも用意すればいい」と言ったときには、まるで雷に打たれたような衝撃を受けました。その言葉が重くのしかかり、心の中に大きなプレッシャーがのしかかりました。私も夫もすでに60歳近いのでローンを組むこともできず、日々の生活で精一杯でした。何をどうすればいいのか分からず、まるで沼に足を取られたように思考も心も動けなくなっていきました。

　この状況は、学法や煉功、発正念の際にも影響を与え、意識は朦朧とし、名誉、利益、情に深く囚われてしまいました。常に頭の中でこの問題がぐるぐると巡り、物事の判断基準も人心や世俗的な考え、人間関係に偏り、師父や大法の存在すら思い出せなくなっていたのです。

　普段は「師を信じ、法を信じる」と口にしていながら、いざ現実の試練が訪れると、私は自分が修煉者であることを忘れ、常人の感覚に巻き込まれてしまいました。師父は「三つのことをしっかり行えば、妨害は減る」と説かれています。私はこれを思い出し、師父が説かれた三つのことを実践し、師父が法を正すことを手伝い、立ち戻ることにしました。

　旧勢力は、私の未だ修めきれていない執着心を利用し、私を修煉の道から引きずり下ろそうと試みていました。しかし、私はこの苦境こそが自分を鍛える好機だと捉え、自らの内面に目を向けました。「人に借金を頼むのが恥ずかしい」という面子への執着、「結婚資金が出せずに笑われるのではないか」という恐れ、「息子に苦労をさせたくない」という情の執着、そして「お金がないとやっていけない」という利益への執着、それら一つ一つを見つめ直し、取り除くべき対象として意識しました。

　私は大法弟子であり、無限の力を持つ師父と大法がそばにいてくださるのです。たかがこの程度の問題に、「なぜこれほどまでに苦しむ必要があるのか」という気づきが、私の心に落ちました。

　その後は、大量に法を学び、発正念を繰り返しました。時折、思いが再び頭をもたげてくるたびに、正念をもって打ち消しました。私は、「師父が用意してくださった修煉の道を歩む。他のどんな道も要らないし、認めない」という強い決意を抱きました。息子や夫との縁も今世限りのもので、これは師父が、彼らを通して大法と縁を結ばせようとされた導きに過ぎず、その時機がまだ訪れていないだけなのだと理解しました。

　まるで頭に冷水を浴びせられたかのように、私は一気に目が覚めました。思考が明瞭になり、体は大きな荷を下ろしたかのように軽くなり、心は晴れやかになりました。

　師父が、私の見えない空間から多くの悪い要素を取り除いてくださったのだと感じました。この世のすべては、過ぎゆく幻のようなものであり、執着すべきものなど何一つ存在しないのです。心が穏やかになり、執着が薄れると、「息子の結婚話」もまるで他人事のように語れるようになりました。その晩、法を学んで家に戻ると、夫が「相手の家が、今はまだ家を買わなくてもいいと言ってきた。マンションの価格が安定していないし、2人の仕事もまだ固まっていないからだそうだ」と話しました。

　三、師父のご加護のもと、パソコンのシステムインストールを難なく習得

　私たちの地域では、同修がパソコンのシステムをインストールするたびに、他の同修を介してさらに別の同修に依頼する必要があり、何十キロも離れた場所まで出向かなければならないこともありました。場合によっては数日もかかり、貴重な時間が奪われてしまいます。中には100キロ以上離れた市内まで車で向かう同修もいて、とても不便でした。「自分でシステムのインストールができたらどんなにいいだろう」と、私は何度も思いました。明慧ネットの「資料点園地」で紹介されているパソコンのシステムインストール方法を何度か閲覧したものの、全く知識がなかった私は、見るたびに「難しすぎて無理だ」と感じ、すぐに諦めてしまっていました。

　ある日、同修がシステムインストール用のUSBメモリを持ってきて、「これで学んでみて」と言ってくれました。私は数日かけて見ようとしましたが、内容が多すぎて混乱し、結局理解できませんでした。そんな中、同修から「市内の技術同修が時間を作ってシステムインストールを教えに来てくれる。2時間で習得できる内容だ」と聞きました。その知らせに私は心から喜びました。

　6月の暑い日の午後、1時半頃に若い男性の同修が2人、5歳くらいの子供を連れてやって来ました。1人は2台の衛星アンテナを設置して新唐人テレビの視聴を整え、もう1人は2台のノートパソコンを使いながら、私たち3人にシステムインストールを教えてくれました。ところが、他の2人の同修は「難しそうで一度では覚えられない」と感じ、学ぶのを諦めてしまいました。私は集中して、技術同修がインストールしながら行う説明に耳を傾けました。目が悪く、パソコンの画面がよく見えない私は、話の内容をノートに書き留めようとしましたが、技術同修は「メモしなくても大丈夫ですよ」と言いました。おそらく彼にとっては非常に簡単なことだったのでしょう。彼の説明はとても速く、私には完全には理解できなかったため、途中からメモをとるのもやめました。

　私は、「USBメモリの中の内容が多すぎてとても見切れない。もっとシンプルにならないか」と技術同修に頼んだところ、「もう不要な内容は整理してある」と言ってくれました。彼らは2台のノートパソコンへのシステムインストールを終えると、午後4時には帰っていきました。私がその時覚えていたのは、USBメモリからの起動方法だけでした。

　頭の中はまだ混乱しており、理解も曖昧でしたが、帰宅してすぐにパソコンを起動し、USBメモリを差し込んでみると、中身はずっと簡潔になっていて、大半の内容が理解できるものでした。「この流れのまま、もう一度やってみよう」と思い、インストール手順をもう一度見直して、試しに自宅のデスクトップパソコンにインストールしてみたところ、なんと1回で成功しました。師父は、私の「学びたい」という願いを受け止め、同修を通じてこの機会を与えてくださったのです。そして、弟子のために知恵を開いてくださり、その願いを実現させてくださったのです。師父、本当にありがとうございます。そして、尽力してくれた技術同修にも感謝しました。

　師父が『轉法輪』の中で、「『修は己にありて、功は師にあり』なのですから、あなたにそういう願望があれば充分です」とおっしゃっています。師父は弟子の一つ一つの念をいつも見守っておられます。それまで「自分には無理」と思っていた高難度の技術を、たった1日で身につけることができたのは、まさに信じがたい経験でした。その後、封鎖を突破するソフトやFirefoxブラウザのダウンロードとインストールもスムーズに成功し、とても簡単に覚えることができました。師父には本当に多大な苦労をおかけしております。弟子を成就させるために、どれだけ心を砕いてくださっていることでしょうか。

　四、師父からいただいた恩は、生涯かけても返しきれない

　私は50歳を過ぎてからの2、3年間、特に理由もなく転倒することが何度も続きました。電動三輪車に乗っていたときには道路に投げ出され、まるで泥のように叩きつけられて地面にうつ伏せになりました。また、ある日同修の家を訪ねた際、近視のせいで曲がり角を急に曲がったところ、コンクリートの壁の角に頭を強くぶつけました。その衝撃はまるで銃弾がガラスに当たったような感覚でしたが、私は心の中で「私は大法弟子だから大丈夫！」と思い、痛みを気にせず、けがに触ることもせず、何事もなかったように過ごしました。実際に血も出ず、腫れもなく、痛みすら感じませんでした。また、昼間に路地を歩いていたとき、突然地面に倒れ込んだこともあります。中庭の階段を下りる時には何度も転倒しました。ある日、早朝3時に集団煉功に行くために起きたのですが、暗がりの中で階段を踏み外して足首をひねってしまいました。その瞬間、何も考えずにすぐに立ち上がり、「大丈夫」と思って足を元の位置に戻して歩き始めました。これらの出来事が業力によるものであれ、旧勢力による妨害であれ、私は常に大法弟子としてすべきことを続けてきました。特に、疫病が広がって村ごとに通行が封鎖された時期、私たちは夜間に真相資料を配りに出かけましたが、その最中にも転倒することがありました。もしこれが修煉していない常人であれば、どれも命に関わる大怪我になっていたかもしれません。

　修煉を始める前にも、一度交通事故に遭ったことがありました。当時、自転車に乗るのを覚えたばかりだった私は、どうやってかわしたのか自分でもわからないまま、気がつけば道路の端に立っており、車は壊れていたのに私は無傷でした。

　師父は、私たちが転生するその瞬間から見守ってくださり、あらゆる場面で私たちを護ってくださっています。そして、私たちが過去に積んできた業の借金を師父が代わって償ってくださっているのです。

　師父は経文『険悪を遠ざけよう』の中で、「師父はあなたに借りなどありません。師父はあなたを救っていると同時に、あなたの罪業を肩代わりしています。しかも、あらゆる手を尽くしてあなたの罪業を帳消ししようとしているため、あなたは師父に借りがあるのです」と説かれました。この一節を読むたびに、私は深く心を打たれます。師父への感謝の気持ちは、言葉では到底言い尽くせません。私たちにできることは、ただひたすらに精進し、師父が法を正すことを手伝い、そして円満成就して師父とともに天に返ること、それだけなのです。