文／海外の大法弟子

　【明慧日本2025年6月13日】しばらく1週間ほど他国へ行ってきました。その国から戻った当日、数日ぶりに会った彼女はとても私を気遣ってくれました。その日は非常に暑かったので、「ホテルに行こう、エアコンがあるし休める」とふと思ったのです。そのとき、自分でもそれが正しくない考えだとは分かっていましたが、一瞬のことであり、警告として真剣に受け止めませんでした。その後、彼女と近くのホテルに行き、もう少しで過ちを犯すところでした。

　翌朝目が覚めると、心の中に強烈な羞恥心が湧き上がってきました。多くの修煉者が明慧ネットで色欲の害について詳しく語っており、無数の例が情欲や色欲を取り除くべきことを警告しています。そうした文章は以前にもたくさん読んできました。それなのに、なぜ私はその不正な念（考え）を取り除けず、過ちを犯しかけたのでしょうか？　その根本的な原因は、師父の説法で語られた「このことにおいて戒律を犯した人」「結婚していなければ、男女関係があってはいけません」（『ロサンゼルス市法会での説法』）という教えを狭義に捉えていたことにあります。狭義に捉えるとは、「実際に性関係を持たなければ戒律を破ったことにはならない」と思っていたことです。しかし、それで済む話でしょうか？

　師父は「人が目や耳を通して見たり聞いたりしているものは、みな、文芸作品の中の暴力、色情、互いに腹を探って排斥し合うことや現実社会での利益の争い、拝金主義とその他の魔性の現れ、等々です。頭に入れられているものはみなこのようなものであれば、その人の表れがどのようになっていようと、本当の悪い人なのです」（『精進要旨』「法の中に溶け込む」）と語られました。

　私の経験を振り返ると、行動はまさに体の中にあるものに動かされたものであり、私の体の中に一体何が詰まっていたのかは明白です。修煉では心を最も重視すると誰もが知っています。それならば、心に色欲が生じた時点で、実際に関係を持ったかどうかと、何の違いがあるというのでしょうか？

　俗に「川辺を歩いていれば、いつかは足が濡れる」と言います。一度や二度は過ちを犯さなかったとしても、誰が毎回絶対に自分を制御できると胸を張って言えるでしょうか？　ある修煉者の記事に「色欲は崖っぷちで遊ぶようなものだ」と書かれていました。私たちがすべきことは、最初からその崖っぷちに近づかないことで、たまたま落ちなかったからといって幸運だと思ってはいけないのです。大法弟子は佛・道・神へと成就しようとする者です。師父は「冗談ですが、七情六欲をすべて抱かかえた常人をそのまま上へ昇らせ、成佛させることは、皆さん考えてください、可能でしょうか？　その人が大菩薩を見て、なんと綺麗きれいだと邪念が生じるかも知れませんし」（『轉法輪』）と語られました。邪念を持つ者が、どうして佛・道・神になれるのでしょうか？

　ある同修は、自分が色戒を破ったために、自分の世界の衆生が悪鬼に追われ食われてしまい、建物も瓦礫となり、もう一つの空間にある自分の体も腐敗したと書いていました。私たち大法弟子の使命は衆生を救うことです。ならば、色欲によって自分の世界の無数の衆生を災難に遭わせることなど、どうして許されるでしょうか？　旧勢力にその隙を突かれ、迫害される口実を与えることにもなりかねません。

　だから私は、自分に「実際に関係を持っていないから問題ない」などと自分に甘くしては絶対にいけないと言い聞かせています。夫婦でない限り、どんな念（考え）であっても決して持ってはならないのです。「自分はちゃんとコントロールできる」と思い上がることも絶対にいけません。旧勢力はまさにこのような心理につけ込んで、あなたに警戒を解かせ、1回、2回、3回と続けさせ、ついには完全に本能に支配されて取り返しのつかない過ちを犯させます。ひとたび汚点が残れば、それは永遠に消えず、どれだけ悔やんでも遅いのです。

　ここまで書いてきて、まるで自分の中の一つの枷（かせ）を脱いだように感じます。これからは、以前よりもっと平静に、理性的に、色欲に心を乱されることなく純粋に彼女との縁を見つめていけそうです。

　あのとき、師父がこの不甲斐ない弟子に警鐘を鳴らしてくださったことに、心から感謝します。もしあのまま進んでいたら、きっと取り返しのつかない道へと堕ちていたでしょう。あれはまさに、綱渡りで崖を渡るようなもので、今思い返しても本当に恐ろしくなります。今後は決して心を緩めず、自らの純潔を保ち、師父と共に円満に帰ると誓います。。

　以上は、最近の修煉における私の個人的な体験です。不適切な点があれば、慈悲なるご指摘をお願いいたします。