　【明慧日本2025年6月14日】（前文に続く）

　二、米国内の「中共ウイルス」をより徹底的に診断・治療するには？

　米国国務省は最近の声明で次のように述べた。「米国国務省は米国国土安全保障省と協力し、中国人学生のビザを大幅に取り消す。これには中国共産党と関連があるか、重要分野を学習している中国人学生が含まれる。我々はまた、ビザの基準を修正し、今後の中国本土と香港からのすべてのビザ申請に対する審査を強化する」

　もし米国国務省がまだ「中共が米国の大学を利用したり、米国の研究・知的財産・技術を窃取してその軍事力を強化し、情報収集を行い、反対の声を抑圧することを容認しない」程度にとどまるなら、米国の何世代もの人々が中共の統一戦線に麻痺させられ、同化されたと言わざるを得ない。中共を「洪水猛獣」とは見なくなくなり、逆に幻想的に中共国と中共を正常な世界の一員と見なしている。これこそが中共の統一戦線努力の成果である。

　考えてみてほしい。米国は建国以来、人権侵害や信仰の自由への迫害などの問題を常に管理し、国際社会で正義を維持してきたようである。なぜ中共による法輪功迫害という大規模な人権侵害、人口数においても血なまぐささにおいても、チベット人やウイグル人への迫害をはるかに上回る人権侵害が出現してから25、6年も経つのに、米国のメディアは一様に沈黙し、時折中共の嘘を繰り返し、最近では米国の「言論の自由」を利用して米国で公然と法輪功を弾圧さえしているのだろうか。「言論の自由」には道德と正義の前提があるべきではないだろうか。神の許可の範囲内にあるべきではないだろうか。言論の自由は悪魔が人を害する武器であってはならない。

　国連は公然と憎悪言論に反対を表明している。国際人権法には「憎悪言論」の正式な定義はないため、ほとんどの国連文書で言及されるのは「差別、敵意、暴力の煽動」である。国連公式サイトによると、「ジェノサイドの直接的で公然とした煽動」と「民族・人種・宗教的憎悪の宣伝で差別、敵意、暴力の煽動を構成するもの」は国際法で厳格に禁止されており、「最も深刻な憎悪言論の形式」と見なされている。

　中共は中国ですべての宣伝機関を動員して法輪功に対する憎悪宣伝を製造し、1億人の法輪功学習者とその家族の基本的人権を剥奪し、生命の安全を失わせ、法廷・警察・軍隊・医師に法輪功学習者グループに対して「殺しても罪にならず、殺しても自殺扱い、身元調査せずに直接火葬」と指示し、さらには生体臓器収奪で暴利を貪ることまで奨励している。1999年に中共江沢民集団が法輪功に対して定めた「名誉を腐らせ、経済上を破綻させ、肉体を消滅させる」政策は、現在も続いている。それでは、中共が海外、特に米国で行っているメディア戦・法律戦が導く深刻な結果は何だろうか？

　もし、現在の米国主流社会が時機を逃さず徹底的に中共の本質を見抜くことができなければ、米国に支持され、世界貿易機関によって肥え太った中共は、決して世界制覇を放棄せず、ましてや自主的に歴史の舞台から降りることもないであろう。現在、中共が米国で法輪功、法輪功創始者、神韻芸術団に対して発起しているメディア戦・法律戦がその例証である。時間が長引くほど、中国人民と米国人民が受ける被害も深くなり、米国のその他の積極的な議題にもたらす結果もより複雑で深刻になるであろう。

　中医学と西洋医学の大きな違いは根本治療と対症療法の違いである。病根を除去しなければ、表面的症状は多様で変化に富み、治療方法も頭が痛ければ頭を治し、足が痛ければ足を治すしかなく、それでもだめなら部品を交換するしかない。しかし人体は神が創造したもので、極めて精妙複雑であり、決して人類の手で製造できるいかなる機械とも比較にならない。病気の治療がそうであるように、国の治理もそうである。中共に対しては、中共の偽・悪・暴の本質を徹底的に認識し、中共が世界最大のカルトであることを認識してこそ、中共が米国に与えた外傷・内傷・腫瘍・癌症という重大問題にいかに対処するかについて、「米国を再び偉大にする」根本治療の方案を見つけることができる。

　三、カナダ政要の智慧

　2025年5月28日、カナダの一部の法輪功学習者が首都オタワの国会議事堂前に集まり、法輪大法が伝え出されて33周年および世界法輪大法デーを祝賀し、15人のカナダ議員も国会議事堂前に駆けつけて共に祝い、支持演説を行った。その中で、保守党国会議員マイケル・クーパー氏は発言で次のように述べた。「法輪大法が中共迫害の標的となる理由は、法輪大法が素晴らしいからです！　真・善・忍の原則を守ること、これらの原則は中共のあらゆる立場と完全に対立しています」

　カナダ保守党国防問題影の内閣大臣、国会議員ジェームズ・ビーザン氏は発言でより明確に表明した。「法輪大法の核心原則である真・善・忍は、実際に私たちカナダ人の原則でもあります」

　前下院政府院内総務の国会秘書、自由党ベテラン国会議員ケビン・ラムルー氏は北ウィニペグ出身のベテラン議員である。カナダS-223反臓器摘出法案の積極的支持者・推進者として次のように述べた。「世界のどの片隅でも、法輪功学習者が真相を伝えており、これは全世界にとって非常に重要であり、精神信仰および人権を剥奪された学習者にとって、特に中国本土の法輪功学習者にとってより重要です」

　法輪大法デー祝典に何度も参加している保守党ダン・ミューズ議員も次のように述べている。「真・善・忍というこの三つの重要な道徳信念を広める皆さんに感謝します。これらは今日の世界が非常に必要としている美德です」

　クーパー議員は発言で次のようにも述べた。「真・善・忍を代表する法輪大法は美しく、美しいものは最終的に勝利し、法輪大法も最終的に勝利するでしょう」。記者の理解では、クーパー議員の言う「勝利」とは、法輪功の真・善・忍の修煉原則と中共の偽・悪・暴カルト的イデオロギーとの間の正邪の大戦を指している。

　結語

　上述のカナダ政要の智慧は、必ずや彼らの国家と人民の未来に幸福を増すことであろう。同時に、彼らの発言は筆者に、中共のトロイの木馬を徹底的に除去するウイルス対策ソフトは、おそらく真・善・忍というこの三つの重要な原則の中に、『九評共産党』と『共産主義の最終目的』というこの二冊の中にあるのではないかと思わせる。この二冊の書に注入されているのは、中共が嘘で欺くことができず、金銭と美女で買収することができず、脅迫や強要でコントロールすることができない中国語圏の人士が得た、創世主の啓発と智慧である。

　結局のところ、米国であろうと中共のない将来の中国であろうと、栄光と富強は人が完全にコントロールできるものではなく、神から授けられるものである。

　（完）