　【明慧日本2025年6月14日】師父は、『轉法輪』の中で「修煉にはいかなる条件も付けてはいけません。修煉しようと思い立ったら、修煉を始めるべきです」と教えてくださいました。しかし、私が修煉してきた27年間、何か手放せないものがあるように感じていました。それが微かに自分に影響を与えているようです。「修煉」とは、本来求めずして得るものであり、いかなる条件を抱えて修煉するならば、それは純粋ではなく、思想中の邪魔になり、修煉の道の妨げにもなり得ます。

　27年間の修煉過程を振り返ると、私は修煉の道を躓きながら歩んできました。時には精進し、時には怠ける時もありました。長年にわたる法の暗唱と内に向けて探し、根本から原因を探した結果、ついに気づきました。自分の修煉には条件が付いていたのです。私は当時、病気を患っていたため、修煉の道に入ったのです。修煉を始めてから健康になり、病気もなく、身軽になりました。しかし、心の中には人間の幸福な生活を求めたいという根本的な執着が存在していました。現実には思い通りにはなりませんでした。修煉の道は自分が思っているほど順調ではなく、特に家庭の関門を乗り越える時は、ズルズルと引きずってしまい、家庭の環境の中で上手くやり切れず、穏やかな家庭環境を築くことができませんでした。そのため、修煉に対して辛く感じました。

　時々、ミラレパ佛が修煉していた時のことを思い出します。彼の師父は彼を試すために、様々な難題を与えました。石を運んで家を建てさせ、建て終えたら壊すよう命じ、壊したらまた建てさせるということを繰り返しました。しかし、ミラレパは師父の言う通りに黙々と行い、条件を付けることもなく、理由を問いただすこともありませんでした。だからこそ、最後に正果を収めることができたのです。

　師父は、既に『轉法輪』で私たちに次のように説かれました。「修煉にはいかなる条件も付けてはいけません」。私は今ようやく悟りました、私たちはトラブルや魔難に直面した時、笑って受け流し、心に留めなければ、それこそが次元を高め、関門を乗り越えることなのです。逆に、執着心を抱えたまま修煉すれば、それはとても苦しく、辛いものになってしまいます。

　実は修煉において、無条件であることができれば、それはひとつの修煉の境地です。師父は『轉法輪』で「佛家では、人を済度するにあたって、条件を言わず、代償を求めず」と説かれ、大穹を救うため、師父は無条件で宇宙の大法を広めてくださいました。私たちは天国の家に帰るために修煉しているのに、どうして人間世界の条件を持ち込むことができるでしょうか。

　修煉者は未来を迎えるため、円満に修煉を成し遂げたければ、無条件に大法を受け入れ、正法との関係を正しく位置づけ、大法に同化することで未来へと歩むことができるのです。

　ささやかな体験であり、法に符合しなければ、同修の慈悲なるご指摘をお願いいたします。