文／中国の大法弟子

【明慧日本2025年6月16日】私はずっと「嫉妬心を修める」ことを意識しており、それはもうなくなったようにも感じていました。ところが最近、明慧ネットに掲載された「ルシファーの堕落から今日の師と法を信じることを考える」という文章を読んで、そこに述べられていた現象が自分にもまだ残っていると感じました。その文章は次のように述べました。

　ルシファーは神エホバの御前に仕える最高位の天使であり、神界の管理を補佐していました。ある日、神は「アダム」を創造し、彼を王と定め、全ての天使に拝ませました。するとルシファーは次のように言いました。「こんな卑しい、私より後に現れた存在を拝むなんて、絶対にできない。彼が生まれる前から私は存在していた。むしろ彼が私を拝むべきだ」。ルシファーの目には、アダムは自分よりも後に現れた「低劣な人間」に映り、大きな格差がある存在でした。どうして彼に跪くことなどできようか？　自分の能力と知恵があれば、神の代わりに天界の宝座に座ることができると考えたのです。そして彼は、三分の一の天使を引き連れて反乱を起こし、最終的には地獄へと落とされ、「サタン」となったのです。

　この文章を読んで、自分の内面を照らし合わせてみたところ、ルシファーの影が自分の思考の中に色濃く残っていることに気づきました。例えば、

・商売の世界で、自分より能力の低い経営者が成功していると、心の中に嫉妬が湧く

・新しい同修が交流の場で得意げに話すと、不快に感じる

・質の悪い生徒に100点を与えるのを見て納得がいかない

・地味で実直な人の昇進を見下す

　私は過去にこんな苦い経験をしました。ある若い同修のことを、私はいつも「極端なやり方をする人」と思っており、彼の家族も大法に理解を示していなかったのです。ところが、後に彼が協調人に任命され、積極的に活動し始めました。私は心の中で軽んじ、彼を常に「人間の観点」で見ていました。

　ある日、彼から「同修のために弁護士を接待してほしい」と頼まれました。私は「忙しくて時間がない」と断りました。すると彼は「では、迫害情報を収集して、ネットで公開してくれませんか？」と言いました。私はまた「状況をよく知らないので書けません」と返しました。彼が説得を試みても私が動かないので、最後に「では、せめて多く正念を発してください」と言いました。　

　実のところ、彼は何も間違っていませんでした。それらのことは私にもできることです。私は彼に対して、嫉妬と反発の心があったのです。迫害が始まる前、私は補導員センターの人で、法を広める活動も盛んに行っていました。当時、彼はまだ煉功を教える学習者で、よく私に質問してきていたのです。今や彼が私に指示を出すようになり、私は「お前は何様だ？　私の方が先輩だ。指図されるいわれはない」と思いました。まるでルシファーのように「跪くことを拒否」したのです。

　しかし、修煉とはそういうものではありません。自分がどんなに能力があっても、他人より優れていても、「劣った存在を軽んじる」といった人心を修めなければなりません。謙虚、恭敬、善良、人のために苦労しながら報いられない心を修めることこそが、修煉の目的です。

　その夜、師父が夢の中で私を示してくださいました。私は車を運転して前に進もうとしているのに、バックギアに入っていたのです。目覚めた私は深く後悔し、彼に面と向かって謝罪し、同修の皆にもこの件を公にしました。

　中国本土という迫害の環境下で、協調人として前に出てくることは非常に立派なことです。生死を放下し、全体のために尽くそうという境地がなければ、できることではありません。私は恐れる心が強く、その責任を担えませんでした。この文章を読んで私は強く心を打たれ、協調人を見るとき、能力ではなく心を見なければならない。たとえ劉禅のようにとりえのない平凡な人であっても、皆が諸葛亮のように心を尽くして協力し合えば、すべてのことが円満に進むでしょう。それこそが法と師父を実証することなのです。

　私は嫉妬心を意識して修め、協調人に対しては積極的に近づき、真心で協力し、先輩ぶらず、謙虚に接するように努めました。しかし、時には交流の際に、協調人と新しい同修が私の前で緊張し、時折私を見ていることに気づきました。これは、自分の修煉がまだ足りず、自我が強く、同修たちと心を一つにしていない証だと感じました。

　実は、古くからの弟子であればあるほど、心の状態はより穏やかで謙虚でなければならず、人々に親しみやすく、心が通じ合える存在でなければなりません。もし人から「敬して遠ざけられている」ようであれば、それは自分に問題があるのです。

　宇宙は師父が創られたものであり、師父はすべての生命を大切にされています。弟子である私たちもまた、すべての生命を大切にしなければなりません。たとえある日、一つの卑しい生命が突然輝きを放ち、自分の頭の上に立つことになっても、私たちはそれを喜び、称賛しなければなりません。それこそが宇宙の必要であり、師父のご意思なのです。

　ルシファーはこの点を理解していなかったからこそ、旧宇宙の属性に従ってそのような行動を取り、堕とされるのもまた当然だったのです。

　宇宙は広大無辺、天体は無限に巨大であり、生命は計り知れず、そこに高低の区別はありません。すべての生命を敬い、謙虚であることこそが、師と法を敬うことなのです。

　以上は私の体験です。