　【明慧日本2025年6月16日】遼寧省凌源市の警官らは5月8日、王立英さん、宋淑芝さん、梁金娥さんをはじめとする複数の法輪功学習者（以下、学習者）を不当に拘束した。王立英さんは現在も行方不明である。宋淑芝さんと梁金娥さんは朝陽市留置場に連行され、そこである女性警官が驚くべき発言をし、学習者に臓器提供を勧誘した。

　今年5月8日の午後3時半頃、凌源市の学習者である王秀玉さん、呉殿明さん、張紅梅さん、宋淑芝さん、梁金娥さん、そして建平県を離れて生活していた王立英さんは、程姓の学習者の家で法を学んでいた。その時、10人ほどの警官が突然、程さんの家に押し入った。警官らは直接、王立英さんを拘束し、3、4人の警官が王立英さんを引きずって車に乗せた。当時、警官はビデオ撮影も行っており、皆に黙って動かないよう脅した。王立英さんがどこに連行されたのかは不明である。

　その後、警官らは6人の学習者を囲んで録画を行い、学習者たちが持っていた法輪功の書籍をすべて没収した。さらに、警官らは各学習者の家を不当に家宅捜索し、王秀玉さんの家からは全ての書籍を持ち去った。警官らは、学習者を長期間監視していたと告げた。

　これら6人の学習者は、凌源市三十家子派出所に連行され、不当な尋問と指紋押捺を強制された。警官らは各学習者の家族を派出所に呼び出し、保証書の作成を強要し、学習者1人につき1000元（約2万円）の罰金を課した。その場で学習者たちは帰宅を許されたが、翌日また来るように命じられた。

　翌朝、警官らは学習者たちを派出所に来させ、宋淑芝さんと梁金娥さんに対して強制的に採血を行い、2人を不当に10日間拘留した。他の数人は高齢のため、自宅に帰れた。

　梁金娥さんは車に乗せられる前に意識を失ったが、数人の警官が彼女を抱え上げ、無理やり車に押し込んだ。彼女の夫は脳血栓を患っており、日常生活が困難なため、親戚が夫を連れて派出所を訪れ、梁金娥さんが拘留されれば誰も夫の世話をできない、食事はどうするのかと訴えた。しかし、警官は「関係ない」と答えた。

　警官らは宋淑芝さんと梁金娥さんを朝陽市の病院に連行し、身体検査と採血を行ったが、健康診断の結果が不合格だったため、朝陽市留置場に受け入れを拒否された。三十家子派出所の警官2人が交渉したが成果はなく、再び宋さんと梁さんを朝陽県病院に連れて行き、身体検査を受けさせた。警官らは医師と30分以上話し合った後、再び2人を留置場に送り、留置場に受け入れを強要した。留置場では、宋さんと梁さんは、あらゆる角度からの写真撮影、採血、指紋押捺を強制された。ある女性警官は、彼女たちに臓器提供を促し、「あなたたちは善を説いているのではないですか？　もし本当に善であるならば、臓器を提供して、最も必要としている人々に与えなさい」と述べた。さらに、臓器提供の意思があるかどうかを尋ね、希望するなら署名するように促した。彼女たちが「これは殺人ではないか？」と返すと、女性警官は言葉を翻し、「人は死ぬ時に、角膜や臓器を提供することができます」と言い放った。

　10日後（5月19日）、2人は留置場を出た。宋さんの家族は、三十家子派出所の警官から、身体検査費用として500元（約1万円）を請求された。

　約1年間、家を離れて生活していた建平県の学習者・王立英さんは、警官に拘束されて以来、現在も消息不明である。王さんは2年前にも夫の北京での病気治療に付き添った際に警察に拘束され、「法律実施の破壊」という罪名を着せられ、2024年6月20日に建平県で不法な裁判にかけられた。迫害を避けるため、王さんは実家を離れて生活することを余儀なくされていた。

　凌源市は県級市で、朝陽市が管轄している。凌源市には女性用の勾留施設がないため、女性の法輪功学習者が不法に拘留される場合、朝陽市留置場に送られる。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）