　【明慧日本2025年6月17日】スイス・ジュネーブ市議会は6月3日、選挙後初の全体会議を開催した。法輪功学習者（以下、学習者）に対する中共の迫害に反対する立場を表明した議員に感謝の意を表すため、スイス仏語圏の学習者は再び議会前にブースを設置し、新旧の議員に感謝状を渡した。これは、今年2月にジュネーブ市議会が「中国における法輪功学習者からの生体臓器摘出を非難する」決議を可決したことに対する謝意である。スイスの法制度に基づき、本決議はすでに連邦議会に提出されており、今後の措置については連邦議会によって決定される。

ジュネーブ市議会の前に設置されたブースで功法の実演や署名を集める学習者

　市議会議員のエマニュエル・ドゥオナ氏は、2019年から2023年まで市議会議員を務め、今年の選挙で新たに当選した。同議員は今回の決議案の発起人である。

ジュネーブ市議会が可決した「中国における法輪功学習者からの生体臓器摘出を非難する」決議案

　この決議案は2019年12月に8人の市議会議員によって提出され、2025年2月に可決された。以下は決議案の日本語訳である。

　中国において、生きた人間からの強制的な臓器摘出という犯罪行為が行われている疑いがある。

　組織的かつ計画的に行われている強制的な臓器摘出は、基本的人権を深刻に侵害するものである。

　国際社会において、ますます多くの各国の議員、医師、政治家および人権擁護者が、この問題に対して国際的な対応を求めている。

　そして、この問題に対して中国共産党当局からの具体的な説明と対応が求められるべきであることから、ジュネーブ市議会は次のように提案する。

　本決議をスイス連邦議会に提出し、連邦政府に対して以下を要請する。

　中国当局から説明を求め、また生体臓器摘出を直ちに停止するよう強く要求すること。

　スイス連邦政府に対し、中国で行われている臓器摘出に関する問題について、最新の公式見解を表明するよう求めること。

　連邦政府に対し、中国で拒絶反応抑制剤の臨床試験を行っているスイスの製薬会社が関連する倫理基準を遵守することを確保するよう求めること。

　臓器の摘出や売買に関わる資金がスイスを経由しないこと、およびスイスがその利益を得ないことを確保すること求めること。

　市議会議長のアハメド・ジャマ氏は、学習者からの感謝状を受け取り、感動してこう語った。「これは皆さんのおかげでもあります。皆さんは長年にわたり私たちを支え、十分な資料を提供してくれただけでなく、多くの議員に真実を伝えてくださいました」

ジュネーブ市議会議長のアハメド・ジャマ氏

　新たに選出された3人の市議会議員のサラ・ディマヨ氏、エマニュエル・デオナ氏、ヨランダ・マルティネス氏は、学習者と熱心に交流した。彼らはまた、学習者が中共の迫害に反対するために尽力していることに感謝の意を表した。学習者の功法の実演を見た後、その平和で穏やかな動作に感銘を受けた。そして、全員が中共による法輪功迫害に反対する署名をした。

'图6：三位新当选市议会议员，从左至右：萨拉·迪马约女士（Sara di Maio），伊曼纽尔·德奥纳先生（Emmanuel Deonna）和尤兰达·马丁内斯女士（Yolanda Martinez）'

新たに選出された3人の市議会議員、左から順に：サラ・ディマヨ氏、エマニュエル・デオナ氏、ヨランダ・マルティネス氏

　ジュネーブを訪れた多くの観光客も法輪功が受ける迫害の実態に耳を傾け、資料を受け取っただけでなく、多くの人が署名して学習者への支持を表明し、中共による迫害を止めるよう求めた。