　【明慧日本2025年6月17日】アメリカ・ペンシルベニア州ノーサンプトン市の自由図書館で6月10日、ドキュメンタリー映画『国家の臓器』の上映会が開催された。観客は中国共産党（以下、中共）による生体臓器収奪の犯罪に深い衝撃を受け、米国連邦下院による『法輪功保護法案』の可決を支持するとともに、経済制裁や市民への啓発などを通じて、中共にこの反人類的な行為を停止させるよう呼びかけた。

图1：二零二五年六月十日，宾州北安普敦市（Northampton）自由图书馆举办纪录片《国有器官》（State Organs）放映会。

6月10日、ノーサンプトン市の自由図書館で開催された、ドキュメンタリー映画『国家の臓器』の上映会

　数々の国際的な賞を受賞し、2025年のアカデミー賞最優秀ドキュメンタリー賞にもノミネートされたこの映画は、2つの中国人家庭が20年にわたり失踪した家族を探し続ける悲痛な過程を描いている。証人の証言や実際の事例を通して、中共による法輪功学習者への組織的な迫害と、生体臓器収奪の犯罪を明らかにしている。中国では、大規模な拘束、拷問、そして臓器移植市場の「需要に応じた殺人」が行われている。

图2：二零二五年六月十日，美国宾州北安普敦市（Northampton）自由图书馆举办了纪录片《国有器官》（State Organs）放映会。图为放映会后，观众与前清华大学博士生、因修炼法轮功被中共劳改五年的黄奎（主席台左），以及医生反活摘器官组织（dafoh）代表杰西卡·鲁索（Jessica Russo）博士（主席台右）在进行讨论。

元清華大学博士課程在籍者で、法輪功を学んだために5年間の労働教養を受けた黄奎氏（左）と、「臓器の強制摘出に反対する医師団」（DAFOH）代表ジェシカ・ルッソ博士（右）が映画上映後、観客の質問に答える

　獣医のジャン・ニコルさんは、中共による生体臓器収奪に強い衝撃を受けたと話した。「医学の立場から見ても、これは信じがたいことです。生きている人間から臓器を取り出し、殺害し、それを金や権力を持つ人間の体に移植するなんて……信じられません。私にとっては破滅的な（極悪な）行為です」と述べた。

图3：兽医简·尼科尔（Jan Nichol）在放映会后表示，中共活摘器官是医学伦理的崩塌。

映画『国家の臓器』を鑑賞した獣医のジャン・ニコルさん

　彼女は続けた。「中共政府がこんなことをしているなんて信じられません。崩れ落ちそうです。これは私にとって大きな警鐘です」。彼女はまた、生体臓器収奪は中共の道徳的崩壊を示すだけでなく、世界の医療システムの脆弱性も露呈させていると指摘した。

　ニコルさんは、生体臓器収奪は医学の本質に完全に反すると厳しく非難し、「これは医学倫理の崩壊です」と言った。また、法輪功への中共の迫害について深い悲しみと憤りを表し、「20代の若者たちが、こんなにも前向きで平和的に、心身の健康に良い修煉をしていただけなのに、中共政府によって突然行方不明にされ、ついには命を奪われるなんて……まるで別世界の出来事のようで、これはまさに恐怖のショーです」と述べた。

　彼女は、「人間は、こんなことをしてはならないのです。あまりにも残酷で、恐ろしすぎます。それに、これは平和的な信仰団体に対して行われているのです」と強調した。

　ニコルさんは、ドキュメンタリー映画『国家の臓器』について、「真実を伝えるうえで非常に効果的です」と評価した。彼女は「もっと多くの情報を集めて、人々に教育する必要があると思います。今夜、本当は友人も来る予定だったのですが、彼女のために私は資料を集めます。なぜなら、彼女も以前の私と同じように、何も知らなかったからです。だからこそ、私たちは人々を教育しなければならないのです。絶対にそうすべきです」と語った。

　データアナリスト「中共の経済的命脈を断ち切る」

　データアナリストのリズさんは、映画で明かされた迫害の規模に強い衝撃を受けた。「毎日これほど多くの人が殺されているとは思いもよりませんでした。中共が彼らを殺すのには二つの目的があります。ひとつは中国国内の異議者を抑え込むこと。もうひとつは、臓器移植を通じて世界中の人々から金を稼ぐことです」と語った。

　彼女は率直に、「今日の映画を観るまでは、法輪功が迫害されていることを本当に知りませんでした。ウイグル人が迫害されているという話は聞いたことがありましたが、法輪功への迫害については全く知りませんでした」と話した。

　彼女は、「この映画の上映は本当に素晴らしいと思います。私が感じたのは、この世界には多くの邪悪が存在しますが、中共はその中でも最も邪悪だということです。彼らがひどいことをしているのは知っていましたが、ここまで邪悪だとは思いもしませんでした」と述べた。

　リズさんは国際社会に対し、中共に対する経済的圧力を強めるよう呼びかけた。「もしトランプ大統領や他の国々の大統領が中共の資金源を断つことができれば、もしかしたらこの迫害を止められるかもしれません。それが私の思いつく唯一の方法です」と語った。

　彼女はさらに、医師たちに対して中国への臓器移植のための患者紹介をやめるよう提言した。「なぜなら、中国に行って臓器を移植するということは、人を殺すことだからです」と言った。そして、アメリカ上院で審議中の『法輪功保護法案』の成立を後押ししたいとし、「私はトランプ大統領がこの法案に署名してくれると信じています」と話した。

　法廷速記官「国際社会が責任を負わなければならない」

　法廷速記官のローリ・ケイさんは、映画で描かれた拷問の規模に深い悲しみを示し、「これほど多くの人々が拷問を受けていると聞いて、とても胸が痛みました。もっと多くの人にこの現実を知ってもらうべきです。そして、中共に圧力をかけて、このような犯罪を止めさせなければなりません」と語った。

　彼女は中国社会の沈黙に対して驚きを隠せずに、「中国で、こんな非道な行為に対して誰も声を上げないなんて信じられません。法輪功学習者は大勢いますし、その数は共産党員よりも多いのに、彼らには私たちのように（法律という）武器がないのです」と述べた。

　ケイさんは、「このようなことが起きていることを国際社会は自省すべきであり、私たちは各国の人々が正しい行動を取るよう圧力をかけるべきです」と言った。さらに、法輪功の平和的な理念の普及を呼びかけ、「人々が法輪功を理解し修煉を始めれば、法輪功への認識が高まり、迫害されている人々のことも理解されるでしょう」と話した。