文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年6月19日】2007年、私は息子の進学に付き添い地方に来ました。ある日、夫の親友、小葉（シャオイエ）の家を訪ねたところ、小葉は不在で、彼の奥さんとお父さんが家にいました。ちょうどその時、裁判所で庁長をしている小葉の叔父も家に来ていました。会話の中で、私は自分が法輪功を信仰していることを話しました。すると、「法輪功」という三文字を聞いた途端、彼の叔父は急に怒り出し、頭の中にある大法を誹謗する言葉を次々とまくし立ち、脅しや怒鳴り声をあげ、最後には何度も私に出て行けと追い払いました。小葉の父も一緒になって怒鳴っていました。

　突然で予想外の出来事でしたが、そのとき心にあった「善」が私をしっかりと支えてくれ、私はずっと微笑みながら彼らを見ていて立ち去ることもなかったのです。すると彼は、どうすることもできないと悟ったのか、自分から腹立たしそうに立ち上がり、「彼女は危険人物だ！」と口にしながら去っていきました。

　家に帰ってから、私はその日に起きた出来事を夫に話しました。夫は衝撃を受け、面子がつぶされたと感じたようでした。というのも、夫は小葉ととても親しい関係だったからです。夫は「もう二度とあの家には行かない、あまりにもひどすぎる！」と言いました。

　その後まもなく、小葉の弟が車で、手にケガをしました。夫はそのことを知ると、見舞いには行かないと言いました。「私は大法を修めている人間だから、師父の教えに従い『真・善・忍』に基づき行動し、人に善意を持って接しなければなりません。あなたも行くべきだし、私も一緒に行きます」と私は言いました。夫はそれを聞き、とても嬉しそうで、私たちは一緒に小葉の家に行きました。小葉の家には大勢の人が集まり、部屋は人でいっぱいでした。小葉は私も来たと聞くと、すぐに椅子を持ってきて私の前に置き、座るよう勧めてくれました。その場には多くの人がいて、ほとんどが立ったままでした。自分が来たことで小葉がとても感動したのだと感じました。

　夫の親友である小超の小学6年生の息子が、卒業を控えていた頃、我が家に勉強を教わりに来ました。初めて来た日の授業で、彼にアルファベットの26文字を出題しましたが、彼は順番通りに書いたり読んだりはできるものの、ランダムに一文字を示すと、それが何の文字か分からない状態でした。彼を前にして、私は本当に困ってしまいました。夏休みの間しか時間がなく、その後すぐ中学1年生になるというのに、この状態では一体どうやって補習すればいいのでしょうか？　夫も横で見ていて焦り、「昔からの仲間だから、引き受けてやってくれよ。この基礎じゃ、悪くしようがないだろう？」と言いました。仕方がないので、引き受けることにしました。

　この子は基礎こそできていませんでしたが、とても素直で言うことをよく聞く子でした。私は、根気よく一番基本的な知識から丁寧に教えていきました。授業の合間には、生徒たちに人としての在り方や伝統文化について話しました。そうしているうちに、自然と大法の「真・善・忍」の素晴らしさについても話すようになりました。この子（夫の親友の子供）は特にそれに興味を持ち、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と心の中でよく唱えていました。すると次第に、学んだことをどんどん理解できるようになり、ますます勉強が好きになっていきました。夏休みが終わる頃には、本当にしっかり学べるようになっていました。

　学校が始まり、最初の月例テストで、彼の英語の成績はクラスの上位に入りました。彼のあるクラスメートは、彼が小学校のとき英語の点数がずっと十数点だったことを知っていたので、「どこで補習を受けたの？　どうしてこんなに急に成績が上がったの？」と尋ねました。彼は正直に私のところで補習を受けたと話しました。すると、そのクラスメートも私のところで勉強したいと言いました。しかし、このことが学校の英語の先生に知られてしまいました。その先生は、授業中に「自分の先生を信用せず、外で補習を受けて、しかもクラスメートまで誘っている生徒がいる」と公然と話したのです。彼はそれを聞いてひどく怯えて、彼自身私のところで補習を受けることができなくなってしまいました。

　そんなわけで、彼は中学2年生になっても、ずっと私のところに補習に来ることはなく、次第に彼の成績は下がっていきました。ある日、私は彼の家に遊びに行きました。彼のお母さんは理髪店を経営していて、そのとき店には何人かの客がいました。私は腰を下ろして、皆と雑談をしていました。そのうちある客が私に、「あなたも先生ですか？」と尋ねてきました。私が答える前に、彼のお母さんがすぐに「彼女は田舎の先生よ」と言いました。その言葉を聞き、心の中でちょっと驚き、何も言わずにしばらく座ってから、丁寧に挨拶して店を後にしました。

　家へ帰る道すがら、私はまるで誰かに、棒で頭を強く殴られたかのような気持ちになりました。自分は修煉者だと分かってはいても、この一撃はあまりにも重く感じました。そのとき、私は師父が『轉法輪』の中でおっしゃっていた次の言葉を思い出しました。「人の病気を治してあげても、本人はまったく理解しない場合もあります。病気の治療をする時、どれだけ悪いものを取り除き、どこまで治してあげたのか、すぐにははっきりした変化が現われないこともあります。それで、その人は機嫌が悪く、感謝するどころか、騙されたと罵るかも知れません！」（『轉法輪』）そして家に着く頃には、私の心も落ち着きました。この出来事は、私に「名を求める心」を放下させようとしていると分かりました。

　それからあまり時間が経たないうちに、たぶんあの日の言葉があまりにもきつかったと感じたのでしょう、あの子の母親は、また子どもが私のところで補習したくなったが、私に頼むのは気まずいのか、直接私の夫に頼んできたのです。私は夫に「私は田舎の先生なので、その家の子の補習なんかできない、そんな実力はないから」と言いました。。すると夫は笑いながら「うちはどんな度量なのか？　彼らと違うでしょう」と言いました。。私もつられて笑い、それでまた補習を再開しました。しかも、ずっと無償でした。

　その子の成績はすぐに上がりました。高校受験のときには重点高校に合格し、大学受験もとても良い大学に合格しました。そして、卒業の際には、公務員試験にも合格しました。

　私は師父の教えに従い、常に他人のことを第一に考え、言語と行動を通し大法の素晴らしさを実証しました。夫と親しい戦友たちや、その家族、親戚にも、私はほとんど皆に真相を伝え、三退（中共関連組織からの脱退）を勧めました。その恩恵を受けた人も多くいます。