　【明慧日本2025年6月23日】（山東省＝明慧記者）山東省臨沂市沂水県の法輪功学習者（以下、学習者）・徐以忠さんと妻の孔現臻さんは、2024年5月28日に地元派出所の警官に不当に連行され、拘束された。以来、消息不明になった。最近、徐以忠さん夫婦は2024年11月6日、沂南県裁判所によりそれぞれ懲役4年6カ月の実刑判決を言い渡され、さらにそれぞれ3万元（約60万円）の罰金を科されたことが判明した。現在、二人は済南刑務所に不当に拘禁されている。

　徐以忠さん夫婦は、沂水県沂城街道の徐家洼村に在住。真・善・忍への信念を守り続けていることから、過去20年以上にわたり、中国共産党（以下、中共）当局により度々嫌がらせをされ、家宅捜索、金銭の強要、連行、拘束などの迫害を受けてきた。特に妻の孔さんは、これまで何度も洗脳班に拘禁され、二度にわたり労働教養処分を強いられたことがある。以下は、明慧ネットでこれまでに報じられた夫婦が中共から受けた迫害の一部である。

　2000年7月、当時の沂水鎮政法委書記であった何法江は、沂水鎮の総合治理弁公室の主任・李紅偉、副主任・王建軍らに指示を出し、洗脳班に拘禁されている孔さんを含む十数人の学習者を、沂水鎮の「モデル農園」へ連れていき、強制労働を科した。

　これらの学習者は毎朝8時に連れ出され、真夏の炎天下の中で雑草取りをさせられ、午後4時に洗脳班へと連れ戻される、という日課を強いられていた。すべての学習者は、酷暑の中で長時間の作業により、肌が焼けて皮膚が剥けるほどの苦しみにさらされた。

　2000年10月4日、沂水県政法委は学習者を迫害するため、県内の高荘鎮、黄山鎮、馮家庄、朱戈鎮の葛荘中学校の4カ所で洗脳班を設立した。孔さんを含む沂水鎮の学習者23人は、葛荘中学校の洗脳班に拘束された。学習者一人一人に対し、1,200元の罰金を強要された。

　学習者たちは毎日のように殴られ、食事は蒸しパンと漬け物、または看守役の残り物しか与えられなかった。拘束期間は20日以上にも及んだ。毎朝5時に起こされ、年齢に関係なく全員が強制労働を科され、走らされたり、腕立て伏せをさせられたりした。体力が尽きてクリアできなければ、木の枝で容赦なく叩かれる。

　さらに、警官は家族をだまして現場に呼び出し、学習者の首に「法輪功頑固奴」、家族の首に「付き添い者」と書かれたプラカードをかけた。学習者が法輪功をやめない限り、家族も帰してもらえない。警官らは手に木の枝を持ち、体罰を加えながら学習者を何度も殴り、ときには、わざと家族の目の前で暴力を働いた。こうした虐待は日常的に行われ、学習者たちは全身があざや傷だらけになった。王永芬さんは、殴られ肋骨3本を骨折し、肝臓には広範囲にわたる内出血が見られた。相桂英さんは、心臓発作を起こした。李明艶さんは、腎臓に深刻な損傷を受けた。郝茂芬さんは、脚の筋肉に重度の損傷を負った。蘇紀香さんは、激しい暴行を受けた結果、自力での生活ができなくなった。そして孔さんはひどい拷問で極度に衰弱し、何をするにも夫が背負わなければならないほどの状態になった。警官は、孔さんの父親の目の前で孔さんを激しく殴り、吐血させた。

　2005年7月19日の夜、孔さんと徐慶芳さんは、唐家荘子村で法輪功の資料を配布していたところ、政府による法輪功への中傷を信じた人に通報され、地元の関係者により総合治理弁公室まで連行された。副主任・王建軍は、二人に対して1時間以上にわたる激しい暴行を行った。

　孔さんは、善意で説得を試みたが、王建軍は聞く耳を持たず、汚い言葉で罵りながら暴力をふるい続け、電気棒で孔さんに電気ショックを与えた。その結果、孔さんの腕の皮膚は焦げて、黄色い体液がにじみ出て、唇は大きく腫れ、鼻からは大量の血が流れ、顔が変形した。

　翌日、7月20日の午前9時30分ごろ、王建軍は数人を連れて、孔さんの自宅に押し入り、孔さんを沂水県の留置場に拘束した。その後、孔さんは労働教養を強いられ、密かに済南労働教養所に移送された。

　2011年11月10日、徐以忠さん夫婦は、自宅に侵入してきた30数人の警官に連行され、家宅捜索を受けた。徐以忠さんは沂水県の留置場に1カ月間拘束された。妻の孔さんは健康上の問題で、数日後にいったん自宅に戻されたが、40日後、再び連行され、二度目の労働教養を強いられた。

　2024年5月28日、徐以忠さん夫婦は再び地元の警官らにより連行された。その後、徐以忠さんは沂水県の留置場に拘束され、孔さんは臨沂市留置場に拘束された。

　そして2024年11月6日、沂南県裁判所は、徐以忠さんと孔さんに対し、それぞれ懲役4年6カ月の実刑判決を下し、それぞれ3万元の罰金を科した。現在、二人はともに済南刑務所に拘禁されている。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）