　【明慧日本2025年6月24日】（遼寧省＝明慧記者）遼寧省瀋陽市の法輪功学習者・王威さん（68）は2024年12月26日、瀋陽市渾南区裁判所により不当に懲役4年の実刑判決を言い渡された。王さんは法律に基づいて控訴したが、瀋陽市高等裁判所の裁判長・姜輝らは法的手続きを公然と無視し、公開裁判を行わず、今年4月15日に原判決を維持するという裁定を下した。王さんの家族は6月5日、瀋陽市高等裁判所に対して法に基づき再び申立てを行った。

　一、王威さんが連行され、不当判決に至った経緯

　王さんは瀋陽市蘇家屯区に在住。2024年7月12日、蘇家屯公安支局の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官により連行され、自白を強いられた。留置場に拘禁された3日間後、王さんは意識を失い、失禁するなどの症状が現れた。国保警官は王さんの案件を渾南区検察庁に引き渡した。そして2024年10月21日、王さんは渾南区検察庁により不当に起訴された。

　2024年11月22日、渾南区裁判所で王さんに対する不当な裁判が行われた。法廷で王さんは公訴人に、「私が法律の執行を妨害したと言いますが、どの法律を、どのように妨害したのですか？」と問い詰めたが、公訴人の赫夢瑶は答えられなかった。王さんは引き続き、警官に押収された私有物、即ち「証拠」を法廷で検証するよう要求し、証人の出廷と対面での証言を求めたが、裁判所はいずれも応じなかった。

　公訴人は「法律の実施を妨害した」と主張するだけで、具体的な証拠が全く提示されなかった。結局、裁判所は証拠が極めて不十分で事実が不明確である状況下で、2024年12月26日に王さんに対して懲役4年と2,000元の罰金を言い渡した。王さんは2025年1月17日に控訴した。

　二、高等裁判所は原判決を維持、家族は引き続き申立てる

　2025年3月7日、王さんの控訴案件は瀋陽市高等裁判所に受理されたが、裁判長の姜輝らは、王さんの家族や弁護士による訴訟記録の閲覧を阻止あるいは制限し、合議体メンバーの情報を親族弁護人に一切公開しなかった。また、親族弁護人が郵送した法的書類にも一切回答せず、長期間にわたり職務を怠った。

　さらに、裁判長の姜輝は、親族弁護人が記録を完全に閲覧できておらず、証拠となる映像資料も未確認のまま、公開裁判も行われておらず、いかなる「証拠」も法廷で検証されていない段階にもかかわらず、2025年4月15日、原判決を維持するという裁定を下した。

　王さんの家族は6月5日、一審判決および控訴審の裁定を不服として瀋陽市高等裁判所に「刑事申立書」を提出した。申立ての要求は以下のとおりである。1、法に基づき本案件を再審理するよう決定すること。2、瀋陽市渾南区裁判所の一審判決および瀋陽市高等裁判所の裁定を取り消し、王さんに無罪判決を下すこと。

　三、心を修め、善を目指す王威さん

　王さんは30歳の頃から体調を崩し、心臓病、胃腸病、高血圧、腰椎椎間板ヘルニア、さらに重度のめまいや片頭痛など、さまざまな病気に苦しんでいた。発作が起きるたびに激しい苦痛に襲われ、ベッドから起き上がることすらできず、薬を飲んで命を維持していた。加えて、人生の不遇により情緒も不安定で、怒りっぽく、人間関係もうまく対処できておらず、自分が傷つくことを極端に恐れていた。

　1997年6月1日、王さんは親戚から『轉法輪』という本を勧められた。ページを開いた瞬間、「真・善・忍」という三つの言葉が心に深く響いたという。これをきっかけに、王さんは法輪功を学び始めた。本を読み、動作を行い、心の修養を重ねたことで、長年苦しんだあらゆる病が治り、薬を飲む必要もなくなり、まるで別人のように健康になった。

　王さんは、健康な身体を得ただけでなく、性格や精神面にも根本的な変化が現れた。不満や怒ることもなくなり、何か問題が起きても譲り合い、人のことを優先に考えて行動するようになり、利益に対しても争わなくなった。

　ある日、王さんが朝市に行った時のこと、農村のお年寄りが雨の影響で野菜が売れず困っていた。王さんはお年寄りを同情し、残っていた野菜を全部買い取ってあげた。

　またある年、賃貸契約の終了に伴い部屋を退去する際、大家はガラスが壊れているのを見つけ、「これはあなたの責任だ」として100元以上の賠償を要求した。王さんは何も言わずにすぐにお金を払った。その後、大家は「あのガラスはもともと壊れていた」と思い出した。大家は友人に「あの借り主は本当にいい人だったよ。素晴らしい人だ。何の文句も言わずに払ってくれた。あんなにいい人に出会えるなんて、彼女は何の職業をしているだろう」と感慨深く話した。友人は「彼女も法輪功を修煉している人です」と答えた。それを聞いた大家は心から「法輪功を修煉している人たちは、本当にいい人たちだ！」と言った。

　王さんのように、心を修めて善を目指す善良な人は、社会にとっても誰にとっても、百利があって一害もないだが、当局に連行され、そして有罪判決を言い渡された。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）