　【明慧日本2025年6月25日】（広東省＝明慧記者）広東省恵州市恵東県の何鏡如さん（男性）は、真・善・忍への信念を堅持したとして、中国共産党（以下、中共）の法曹部門により罪を着せられ、これまでに三水労働教養所、四会刑務所、北江刑務所で計18年間不当に拘禁され、残酷な迫害を受けた。

2024年には恵東県公安局国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官により再び連行され、恵州市内のある精神病院に拘禁された。そして、2025年5月20日、何さんは迫害されて死亡した。享年68歳。

　何さんは2024年に再び連行された後、ずっと精神病院に拘束されていた。拘束前、何さんの健康には問題はなく、体調も正常だった。具体的にどの精神病院で、どのような迫害を受けたかについては、現在不明である。

　何さんは恵東県多祝鎮の出身で、園芸作業員として働いていた。かつてはバスケットボールチームのメンバーでもあった。法輪功を学ぶ前は、気性が荒く、多くの病気を抱えていたが、1997年に法輪功を学んでからは、真・善・忍の原則に従い、良い人間になるように努力し、良くない考えや行動を正した。その結果、病気が自然と治り、仕事や生活に幸せと喜びを感じた。

　しかし、1999年7月、中共の江沢民集団による法輪功への激しい迫害が始まり、数多くの法輪功学習者が家宅捜索を受け、連行され、労働教養や懲役刑などの迫害を受けた。何さんも迫害され、何度も命の危険にさらされた。以下は、何さんが中共によって迫害された事実の一部である。

　一、三水労働教養所で3年間拷問を受ける

　1999年7月20日、中共による法輪功への激しい迫害が始まった後、何さんは三度にわたって北京に行き、法輪功の無実を訴えたが、いずれも連行された。

　2000年1月、何さんは天安門広場で「法輪大法は正しい」という横断幕を掲げたとして、3年間の労働教養を言い渡され、三水労働教養所に送られた。教養所では、警官らが殴打、スタンガンによる電気ショック、吊し上げて手錠をかける、小さな独房への監禁、つま楊枝で指を刺す、タバコの火で焼く、靴の底で顔を叩く、しゃがむ姿勢を長時間強いる、睡眠を剥奪するなどの拷問学習者に加えた。何さんは独房への監禁、各種の拷問器具の使用、数本のスタンガンによる電気ショック、さらには拘禁期間の延長など、さまざまな残酷な迫害を受けた。

　二、不当判決で懲役5年　四会刑務所で迫害され半身不随に

　2003年7月、何さんは法輪功への迫害の実態を広めたとして連行され、その後、5年の実刑判決を言い渡され、広東省四会刑務所に拘禁された。四会刑務所で、「三書」を書くことを拒否したため、警官らにより数々の拷問を受けた。例えば、熱湯を直接顔や手にかける、頭を汚水に押し込んで窒息させる、長時間にわたる睡眠の剥奪、タバコの火を鼻先に近づけて燻す、上の歯をすべて打ち落とすなど、さらに、何さんに不明な薬物を注射した。それにより何さんは意識が朦朧として、指示されたことを何でもする状態になった。その状態の中で、「三書」への署名を強要された。

拷問の再現：頭を汚水に押し込んで窒息させる

拷問の再現：不明な薬物を注射される

　何さんは、薬物を注射された結果、腕の筋肉が萎縮し、両足は歩けなくなった。トイレに行く時も、必ず2人による支えなければならなかった。釈放する前、刑務所は迫害の実態を隠すため、3人のトレーニング役をつけて歩行訓練をさせた。

　三、二度目の5年の不当判決　北江刑務所に拘禁

　2010年1月28日、何さんは再び連行され、懲役5年の実刑判決を言い渡された。同年11月12日に広東省韶関市の北江刑務所に移送され、極めて残酷かつ非人道的な拷問を受けた。

　1、木の梁に座らせる

　北江刑務所の警官らは椅子の座面を取り外し、幅わずか3センチの2本の木の梁の上に、何さんを無理やり座らせた。そして、何さんの両足を椅子の脚に縛り付け、両手も即席で作った木製の肘掛けに縛り付けた。

　この状態で食事も水も一切与えられず、排泄もその椅子の上で行わなければならなかった。さらに2人の警官は、何さんの足を力いっぱい踏みつけた。この拷問は、2日間も続いた。

　2、吊し上げられ、刺激オイルで鼻を燻す

　2010年12月23日の夜、警官らは何さんを北江刑務所内にある拷問室に連れて行き、鉄格子の窓に吊し上げた状態で、3日間放置した。何さんがそれでも法輪功をやめないため、彼らは強い刺激性の駆風油を生理用ナプキンに染み込ませ、それに火をつけて煙を発生させ、その煙と強烈な刺激臭を何さんの鼻に向けて吹きかけた。

　何さんは降ろされた時には、すでに動くことすらできない状態になっていた。しかし、警官・朱水泉は装っていると言い、つま楊枝で何さんの手を刺したが、まったく反応がないことを見て、ようやく手を止めた。オイルの煙による傷害は深刻で、何さんが咳をして吐き出した痰は黄色になっており、病院で検査を受けた結果、「肺の重度感染症」と診断された。

拷問のイメージ図：鉄の窓に吊し上げる

　3、毒薬による迫害

　ある日、刑務所内で行われた集会の場で、何さんは受刑者たちに法輪功の素晴らしさについて語り、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい！」と誠心誠意唱えることで、災難から身を守ることができると教えた。

　これに激怒した警官は、すぐに何さんを会場から連れ出した。翌朝、厨房に「お粥を作って何鏡如に食べさせろ」と指示した。しかしそのお粥には、毒物が混入されていた。このお粥を食べたことで、かつて四会刑務所で薬物注射により生じた腕の筋肉萎縮がさらに悪化した。

　4、腕を骨折された

　2012年末、警官らは法輪功を中傷・侮辱する映像の視聴を何さんに強制した。何さんが抗議したところ、警官の指示を受けた監視役・曾永新らは暴行を加え、ついに何さんの片腕を無残にも骨折させた。

　四、三度目の懲役5年判決　迫害され自力での生活ができなくなった

　2017年4月4日、何さんは恵東県平山鎮の町内事務所の壁に、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と書いたところ、政府の虚言に騙された人に通報された。そして恵東県公安局の国保の警官に連行され、同県の拘置所に拘束された。

　2018年3月下旬、何さんは再び懲役5年の実刑判決を言い渡され、さらに1万元の罰金を科された。その後、再び北江刑務所に拘禁された。刑務所で、警官・劉伝凱と陳海吉らは、受刑者に命じて何さんに「マッサージ」をさせた。この「マッサージ」とは、最も痛む部位を力入れて押すという苦痛を与える拷問の一種であった。

　2020年末には、劉伝凱が受刑者に指示して、1カ月にわたり背中に手錠をかけて腰をねじる拷問を行わせた。この結果、何さんは生活が自力で困難になるほどの重度の障害を負った。

　2022年4月3日、何さんは5年に及ぶ冤罪を終えて釈放され、帰宅したが、今度は恵州市の老人ホームに閉じ込められ、監視役に24時間監視された。

（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）