文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年6月28日】私は2004年に法輪大法の修煉を始めた女性の大法弟子です。大法を修煉して以来、私は中国共産党（以下、中共）の支配下にある仕事において、また家庭や近隣との付き合いの中で、機会があるたびに人々に法輪功の真相を伝え、三退を行って命の安全を保つよう勧めています。真相を聞いた人々はほとんどが三退し、真相を理解した一部の人々は疑いなく福報を得ました。真相を聞いた人々は皆、好意的に私の安全を守り、中には注意深く私のために周囲の状況をうかがい「危険な兆候」がある時や情勢が緊迫した時には、わざわざ走ってきて私に知らせてくれる人もいました。

　真・善・忍の基準に基づいて行動するよう教えてくださったことに、師父に感謝申し上げます。また、中共が法輪功を迫害する社会環境の中にあっても、非常に多くの人々が大法に感謝の念を抱き、陰ながら支持し、そして中国の人々全体が真実と正義に立ち返ることを切望していることに感慨を覚えました。

　腸癌の患者が救われた

　私が2015年にこの新しい職場へ着任したばかりの頃、馬さんという人がよく私の事務室にミネラルウォーターのボトルを届けてくれました。ある時、私は馬さんに話しかけ、党や共青団の組織に加入したことがあるかどうかを尋ね、そして私自身の信仰について話し、国外のウェブサイトで彼のために三退の声明を出すのを手伝えることを伝えました。すると馬さんの顔はさっと赤くなって表情がこわばり「いえ、このままで結構です。リーダー、このままで結構です」と何度も繰り返して言いました。

　それからしばらくして、翌年の春ごろのことでしたが、馬さんがしばらく職場に来なくなり、事務スタッフが息を切らしながら馬さんの代わりに何度か私のところに水を届けてくれました。再び馬さんに会った時、私は「どうして休んでいたのですか」と尋ねました。すると馬さんは目を赤くして「2番目の姉が腸がんになって、何日か世話をしに行っていました」と話しました。私は心配になって「手術はしましたか」と聞くと、馬さんは「いいえ、病院の先生に手術はもう無理だと言われました」と答えました。私は急いでバッグから真相護身符を一つ取り出し、馬さんに「馬さん、家に帰ったらすぐにお姉さんにこの護身符に書いてある心からの九文字を念じるように教えてあげてください。誠心誠意、絶えず念じるようにしてください。神佛は人の心を見るもので、良い人、良いことをする人には大法の福報が訪れます。あなたの2番目のお姉さんに、私が法輪功を修煉していることや、三退すれば平安を得ることができることを伝え、必ず三退するかどうかを本人に尋ね、結果は必ず私のところに来て直接伝えてください。電話では伝えないようにしてください」と言いました。

　馬さんは真剣な面持ちで、そして重々しい声で「はあ」とため息をつき、水のボトルを設置してから背を向けてその場を離れました。

　翌日、馬さんが私の事務室にやって来て、姿勢を正して「主任、私の2番目の姉はこれまで赤いスカーフ（訳注：少年先鋒隊のしるし）しか着けたことがありませんが、三退したいと言っています。私は護身符も姉に渡し、護身符に書かれている言葉を念じるように教えました。それから、これは私たちの主任が役職を失う危険を冒して渡してくれたものだから、しっかり念じるようにとも伝えておきました」と言いました。

　私は馬さんの話を聞いて立ち上がり、小さな声で「やれやれ、たとえ失ったとしても所詮、役職に過ぎません。でも、あなたは役職を守るために命を落とした人がどれほど多いかを知っていますか」と言いました。

　「分かっています、分かっています、主任、分かっています。ありがとうございます、主任」と馬さんは繰り返し言いながら私に何度もおじぎをし、部屋を出て行きました。

　ここ数年、職場ではもはやボトル入りのミネラルウォーターを使わなくなり、馬さんは食堂の仕事をするようになりました。数日前、私が食堂で馬さんに会った時、私は彼の2番目のお姉さんの様子を尋ねました。

　馬さんは配膳用の台車の上にあった料理を手で取ってから、うなずきながら丁寧におじぎをして「姉は今とても元気です。感染症の流行時も大丈夫でした。姉はずっと『ありがとうございます。おかげさまで元気にしています』と言っています」と話しました。私は小声で「私に感謝しないでください」と伝えました。すると馬さんはすぐに「はい、分かっています。大法の師父に感謝しなければなりません」と言いました。

　インクが切れているのにまだ印刷できた

　2016年の夏、私の担当業務の一つは職員の専門昇級試験の企画および指導でした。呂さんという職員がいるのですが、彼は法輪功の真相を理解しており、すでに三退も済ませていました。呂さんは口下手なため、いつも課長にあまり好かれていませんでした。

　その年、試験が近づいた時、呂さんは自分以外の全員が補助教材を持っていることに気付きました。そこで、呂さんは私のところに来て資料が欲しいと頼みました。私は「課長はあなたに資料を配らなかったのですか」と尋ねました。すると呂さんは口ごもりながら「資料が配られた日は、たぶん私は出勤していませんでした」と言いました。私は「このプリンターは印刷できますが、ここ数日はインクが切れていて、事務所の人がトナーを交換してくれるのを待っています」と話しました。

　呂さんは失望した様子でため息をつき、立ち去ろうとしました。私は「ちょっと待ってください」と言いました。私はプリンターからトナーカートリッジを取り出し、呂さんに「呂さん、心の中で誠意を持って『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と念じてください」と言いました。

　私は、師父がかつて小さな鉄の破片を手のひらに乗せ、その分子構造を変えた場面を思い出しました。そこで私はトナーカートリッジを両手で包み、ボールを握るような手つきで手のひらの中でトナーカートリッジを回転させ「試してみましょう。あなたは心の中で私が教えた九文字を念じてみてください」と言いました。

　私は、インクが切れたトナーをもう一度プリンターに戻し、印刷したい内容を入力しました。プリンターが「ジージー」と音を立てて動き始めるのを見ていると、最初の3枚のA4用紙には何も印刷されていませんでした。その時、私の頭の中もまた真っ白でした。しばらくして、私は思わず、あの日なぜ呂さんに真相を伝えたのか、その時の状況はどうだったのかを振り返りました。その場面をまだ思い出している最中に、呂さんが「印刷できましたよ！」と言いました。確認すると、資料の表紙や目次は印刷されていませんでしたが、本文から印刷が始まり、全部で300ページ以上ありました。私は片面印刷を選んでいたので、用紙が足りなくなってしまいました。すると、呂さんが隣の部屋に走って行って紙の束をもらってきて、最後まで全て印刷が終わりました。

　呂さんは補助教材を手にしながら驚いた様子で、「どうやって印刷できたんだろう？　インクが切れていたのにまだ印刷できるの？」と言いました。その後、呂さんは無事に試験に合格しました。さらに、感染症が流行していた時期には、呂さんは職場で感染しなかった数少ない人の1人でした。

　80代の夫婦は三退した後に穏やかに感染症の流行を乗り越えた

　職場に私と同じ苗字の男性の同僚がいました。職場全体でこの苗字の人は3人しかいないため、その同僚は私のことを「お嬢さん」と呼びました。その同僚が私のことを「お嬢さん」と言うので、私も「本家のお兄さん、時間がある時は私のオフィスにお茶を飲みに来てくださいね」と言いました。

　その同僚と親しくなってからは、私は遠慮せずに法輪功が受けている迫害の真相について話しました。その同僚は「あなたが言っていることは私も知っています」と言いました。その同僚の話によると、ある時、自分の車の乗り降り用のサイドステップに法輪功の真相資料が置かれていたのを見つけました。その時、すぐには拾わず、まず周囲を見回して誰もいないことを確かめてから拾い上げ、車の中で読みました。その後、他の場所で見つけた法輪功の資料もすべて無事に持ち帰り、両親にも見せました。その同僚の両親は1938年生まれで、どちらも大学卒業者でした。

　私は「それでは、あなたは三退しましたか？」と尋ねました。その同僚は「いいえ、どうやって三退するのですか？」と答えました。私は厳しい口調で「あなたは『どうやって三退すればいいの？』と言っていますが、真相を人々に伝え、中共のうそを信じさせないために、どれほど多くの法輪功の弟子が中共に迫害されてきたかご存知ですか？」と言いました。その同僚は誠実に「分かりました、私が間違っていました。やり方を教えてもらえれば三退したいです。私も三退したいですし、父と母も三退を望んでいます。ただ、どうやって三退するのか分かりません」と言いました。私は「仮名を使えば、私が三退のの申請をしてあげます」と伝えました。

　その時、私は大法弟子が人々のために用意した三退のＱＲコードを携帯電話で読み取り、その同僚と両親の三退手続きをしました。また、私はその同僚の妻と娘についても尋ねましたが、彼は「妻と娘は無理です。私が両親にあなたたちの資料を見せることにも反対しています」と答えました。私は「それは少し残念ですね」と言いました。その同僚は「人それぞれ考え方が違います。彼女たちが残念だと思わなければ、それで良いのですし、私たちにはどうすることもできません」と言いました。

　数日前、私は割り勘で数人の退職した同僚たちと一緒に食事会を開き、別れの気持ちを伝えました。この本家のお兄さんも、当時退職したため参加していました。会の最中には「夫婦としてどの干支の組み合わせが良いのか」という話や「感染症の流行期間中に多くの親族を亡くした」という話題が出ました。

　ある人が「一つの山に2頭の虎は共存できない（訳注：強い者同士が同じ場所にいると必ず争いが起きる）。夫婦がどちらも寅年生まれだと気が強すぎて喧嘩が絶えず、うまくやっていけないし、たとえ結婚生活が始まってもうまく長続きしない。少なくともこの感染症は乗り越えられない」と言いました。すると、この本家のお兄さんが大声で「そんなことはありません。私の父と母はどちらも寅年生まれで、今86歳です」と言いました。みんなはとても驚きました。本家のお兄さんは自信を持った様子で「もちろん、長生きにはコツがあります。お時間がある時はぜひ私の『お嬢さん』に聞いてみてください。お嬢さんに長寿のコツや、心に葛藤のない生き方を教えてもらうと良いですよ」と言いました。

　私は、本家のお兄さんの両親が三退したことで福報を得て、安心して感染症の流行を乗り越えることができたのだと分かっています。この同僚（訳注：本家のお兄さん）は以前、両親についてこのように話しました。この同僚の両親は自宅で「李大師が祖国に戻る姿をぜひ見たい」とよく言っているようでした。また、「中共が政権を樹立する前の中国に戻ってほしい。中共のいない中国こそが正義の国であり、中共の支配を受けていない民族こそが誠実な民族になるのだ」と望んでいました。

　その瞬間彼は「心からの九文字」を思い出した

　私の隣人に、かつて純金の毛沢東バッジを身に着けるのが好きだった人がいました。私はその人に真相を伝え三退を勧めたところ、彼はもうバッジを着けなくなりました。その後、その人は脳血栓を患いましたが、回復してからは、団地の敷地内で私に会うたびにいつも片手を挙げて「ありがとう」と言いました。その人の散歩に付き添っている妻は、「いま彼はまだうまく話すことができませんが、当時は普通に話せていたので、娘に『自分は死なない。師父が戻られるのを待ち、師父に感謝の意を伝えたい。なぜなら、倒れたその瞬間、心からの九文字を思い出したので大きな問題にならずに済んだのだ。九文字が自分を救ってくれた』と言っていました」と言いました。

　他にも非常に多くの人々が、中共が嘘によって国を治め、嘘によって人々を支配していることを知っていましたが、心の中で思っているだけで口に出すことはできませんでした。

　数日前、私が三退を勧めた夫の同僚が私の夫に「家に帰ったら奥さんに気を付けるよう伝えてください。どこそこでまた逮捕者が出たそうです」と話しました。夫からこのことを伝えられた時、私は法を正す時期の大法弟子として自分がまだまだ十分にやれていないと感じながらも、真相を理解した衆生が危険から守ってくれ、そして、師父の佛法の大いなる恩恵の下で一歩一歩ここまで歩んで来られたのだと感じました。私の同級生の言葉を借りれば「あなたが同級生たちに送った『共産主義の最終目的』を一山に集めれば、それだけであなたは刑務所に入れられてしまうよ」と言いました。私は、当時どうして私を密告しなかったのか、ということを尋ねました。すると、同級生は「誰もが共産主義の価値観に基づく政府の統制が存在しない国を望んでいるからだ。そのような国なら、人は法輪功の人ほど素晴らしくなかったとしても、今のように毎日嘘の理論をありがたそうに学ぶふりをするよりはよっぽどましだ。だから誰もが夜明けを待ち望んでいるけれど、本当のことを堂々と言えるのは法輪功だけなのだ」と言いました。

　慈悲深く、偉大なる師父が佛法を人間界に伝えてくださったことに感謝申し上げます。また、師父は私たちに「真・善・忍」の基準に従って修煉するよう導いてくださったことに感謝申し上げます。法を正す時期の大法弟子は、自分をしっかり修めることを基礎とし、真相を伝えることで、明るく希望に満ちた時代を待ち望む衆生に生きる希望をもたらし、さらに多くの人々を中共の道連れとなる運命から救い出しているのです。

　（明慧ネット2025年世界法輪大法デーの入選文章）