【明慧日本2025年7月23日】イギリス各地の法輪功学習者（以下、学習者）は7月19日（土曜日）、ロンドン市内中心部に集まり、迫害に抗議して26周年の活動を行った。学習者は国際社会に向け、中国共産党（以下、中共）による法輪功に対する長年の迫害を明らかにした。さらにはその脅威が国境を越え、世界に広がろうとしていることを人々に伝えた。

学習者のパレードがロンドン市中心部を通過

　当日の活動は、集会と2回の盛大なパレードで構成された。最初のパレードは正午12時に中国大使館前からスタートし、ヨーロッパの天国楽団の先導のもと、行進隊はロンドンの賑やかなオックスフォードストリート、ピカデリーサーカス、チャイナタウン、そしてテムズ川北岸を経由し、午後1時30分に議会広場に到着した。所要時間は約1時間半だった。

　ロンドンは朝から小雨が降り続いていたが、天国楽団の壮大な音楽が街頭に響き渡ると曇り空が晴れ渡り、人々の心も明るくなった。多くの市民や観光客が足を止めてパレードを観たり、写真や動画を撮影していた。

　このパレードは、学習者の迫害反対の決意を示すだけでなく、正義と良心への呼びかけでもある。議会広場では、学習者たちによる記者会見が行われ、中共の残虐行為を明らかにした。

パレードが議会広場に到着後、記者会見や集会が行われた

政府関係者からの支持に関する書簡を読み上げる学習者

　活動開始前夜、外交部インド太平洋事務部の大臣が英国首相を代表し、また上下両院の数名の議員から書簡が寄せられ法輪功への支持を表明するとともに、活動の成功を祈念する内容が伝えられた。

　法輪大法学会代表「英国政府に立法を求める迫害防止を呼びかけ」

英国法輪大法学会代表キャロライン氏の発言

　英国法輪大法学会代表であるキャロライン氏は発言の中で、中共による法輪功への弾圧がすでに人々の人権や生命を大規模に侵害する行為に該当することを指摘しました。さらに多くの国際人権専門家は、この迫害がジェノサイド（大量虐殺）の基準に達していると述べた。

　彼女は、「最近、中共内部から流出した文書は、弾圧が停止したどころか、むしろ計画的に海外にまで拡大されていることを明らかにしています」

　「このような政権は、法治も人権も命すらも尊重していません。26年間にわたる数百万人の平和的な市民への迫害を通じて、その本質はすでに明白です」

　「今年5月にアメリカ議会の下院が『法輪功保護法案』を可決したことに対し、私たちは評価しています。この法案は、中国で行われている臓器収奪という残虐行為に正面から対応するとともに、国際協力を促進し、中共による法輪功迫害を明らかにするとともに制裁やビザ制限を通じてそれを防ぐ措置を求めています」

「私たちは、英国政府にも同様の行動を即座に取り、有効な立法を制定し、正々堂々と立ち向かうよう呼びかけます」と語った。

　ヨーロッパ法輪功の友代表「正義は必ず悪を打ち負かす」

ヨーロッパ法輪功の友代表ジョン・ディ氏が集会で発言

　ヨーロッパ法輪功の友代表ジョン・ディ氏は「今日、26年に及ぶ迫害がいまだ終わらない状況で、中共が法輪功を根絶することを重要目標としている現実が見えています。最近数カ月、長期間逮捕されていなかった多くの修煉者が再び大規模に逮捕されました。中国全土の公安機関は宗教の信念を守り続ける人々を厳しく監視し、嫌がらせや拷問による尋問を行っています」

　「しかしながら、これほどの厳しい圧力に直面しながらも、学習者たちは信念を変えず、崇高な精神を失いませんでした。彼らは堅実かつ平和的な方法で、『真・善・忍』の力を世界に示し続けています。この事実はまさに正義が悪を打ち負かすことを示しており、この迫害の終焉が近いことを示唆しています」と述べた。

　学習者「中共は迫害を海外に広げようとしている」

　集会では学習者の付華（ふ・か）さんが自身の経験を語り、中共による法輪功への迫害が停止するどころか、海外にまで及んでいる実態を明らかにした。

　2018年8月20日、彼女が大英博物館の裏門で一人で煉功していた際、中国人の男性に襲われ、その場で意識を失い、腰椎と頸椎を骨折、脊髄神経に損傷を受けた。警察はすぐに加害者を逮捕し、彼はその場で慌てて跪き謝罪した。付さんは「真・善・忍」の指針に従い、加害者を許し訴訟を起こさないという選択をした。

　彼女は、「7年が過ぎ、改めてこの経験について語ります。その襲撃者とは全く面識がありませんでしたが、動機が私の法輪功の修煉に関係していることは明白です。これは中共が長期間にわたり誹謗中傷と憎しみを煽動してきた結果であり、国境を越えた迫害の延長です」

　「私の経験は氷山の一角にすぎません。中国本土で特に多くの学習者が、いまだに残酷な迫害を受けています。私は英国政府と善良な人々に、この信念への弾圧を共に止めていただきたいと願っています。また、私たち海外の学習者がいつの日か自由に故郷に戻れる日を心から待ち望んでいます」

　午後4時過ぎに第2回目のパレードが開始された。この時、雲の間から陽の光が差し込み、金色の輝きが大地に広がっていた。パレードは議会広場から出発し、イギリスの憲法に基づいた政治を象徴するビッグベンや議会議事堂を通過。テムズ川北岸に沿って進行し、約30分後にセント・マーチン広場に到着した。

学習者のパレード隊がビッグベンを通過

学習者のパレード隊がテムズ川北岸を通過

　世界中の人々からの支持

　パレードの沿道やイベント全体を通じて、多くの人々が足を止めて見物し、写真を撮り、配布されたパンフレットを受け取って、学習者たちへの支持を示した。

　中国本土から来た大学生のグループはパレード隊に引き込まれ、驚きと好奇心に満ちた顔をしていた。彼らは写真を撮りながら話し合い、一人の女子学生が目を輝かせ興奮した様子で、「法輪功だ！　法輪功！」と声を上げた。その声には喜びが溢れていた。

　また、人混みの中には、中国本土から来た若いカップルが雨の中じっとパレード隊を見つめており、その表情には驚きと考え込む様子が見て取れた。彼らは「これまで私たちが知っていたものとは、まったく違う」と語り、学習者から真実を伝えるパンフレットを手渡されると、丁寧に受け取り「しっかり読んで勉強し、理解を深めたいです」と真剣に語った。

　香港から来た2人の少年は、「私たちは法輪功を特に支持しています。あなたたちは本当に素晴らしいことをしています」と話した。

　また、正義感の強い中国人の若者が、法輪功のパレード隊の平和で厳かなたたずまいに感銘を受け、「最も印象的だったのは白衣の隊列（中共による迫害で命を奪われた学習者の遺影を手にする隊列）です…」と話した。その声には怒りと悲しみが込められていた。

　さらに、西洋人の男性が天国楽団の演奏を静かに聴きながら、深く音楽に浸っていた。「この音楽は、ただの旋律ではなく、一種のエネルギーであり、人の心を癒す薬のようなものです」と彼は言った。

　今回のイベントは2日間にわたり行われ、日曜日には天国楽団とイギリスの学習者によるさらに盛大なパレードと宣伝活動が行われる予定である。