　【明慧日本2025年7月28日】1999年4月25日、1万人の法輪功学習者が中南海に平和的に陳情に訪れ、天津で逮捕された法輪功学習者の釈放と、法輪功学習者が合法的に修煉できる環境を求めました。当時の総理は、法輪功学習者の要求を肯定的に受け止めました。

　しかし、2カ月以上経った7月19日の深夜、私は雷鳴の轟音で目を覚ましました。窓の外の夜空は稲妻で明るく照らされており、急いで窓に駆け寄り外を見ました。雷鳴とともに稲妻が天から地に向かって突き刺さり、絶え間なく交互に続いており、まるで地面の隅々まで雷に貫かれるかのようで、雷鳴は床を震わせるほどでした。これまでに見たことのない雷の光景に、何か大きな出来事が起こる予感がしました。

　7月20日の朝の修煉時、ある同修から「北京で多くの指導員が逮捕された」という情報が伝わってきました。私は「法輪功を修煉して善良な人間になることは間違っていない」と思い、数人の学習者と相談して、逮捕された同修のために声を上げるべく北京へ向かうことにしました。私たちはタクシーに乗り込むとすぐに天安門広場へ直行しました。

　天安門広場に着くと、そこは非常に緊張した雰囲気でした。広場には多くの兵士がたっており、通行人に「法輪功を修煉しているか？」と尋ねていました。私たち数人も天安門広場脇の学校のバスケットボール場に連行されると、若い兵士が銃を持って私たちを見張りながら、威圧的な態度で「大人しくしろ！　生化学兵器も準備してあるぞ！」と言いました。巨大な軍隊と多数の警察を持つ政府が、丸腰で「真・善・忍」を修煉する人々をなぜこれほど恐れるのだろうか、まるで大敵を前にしたような態度は理解しがたいことでした。

　その後、当局は大型バスで私たちを別の場所に移送しました。長安街を通る際、赤い壁の外で数十人の法輪功学習者が腕を組み、固く人垣を作って中の学習者を警察から守っている光景を見ました。警察が一人の学習者の腕を無理やり引き離すと、すぐに別の学習者がその場を埋め、また引き離されると、また埋められる……。恐怖が漂う雰囲気の中、この情景は道行く人を驚かせ、足を止めさせました。彼らは法輪功学習者の大法への揺るぎない信念に感嘆しました。

　バスは、私たちを豊台体育場に連れて行きました。そこにはすでに多くの法輪功学習者がいて、地面に座り、自然に『轉法輪』の「論語」や『洪吟』の詩を暗唱していました。次々と大型バスで新たな学習者が連れてこられ、体育場の半分以上が埋まるほどになりました。ある監視の兵士が一人の学習者を引きずり出し、頭を激しく殴りました。多くの学習者が立ち上がり、一斉に「人を殴るな！　人を殴るな！」と叫んで制止しました。このような暴力行為が数回あったのですが、学習者の一致団結した正念の力に圧倒され、邪悪な勢いは抑えられ、その後暴力行為は起こりませんでした。

　その時、雨が降り始め、傘を持っている学習者は2人で1本の傘を使い、余った傘を監視の兵士に渡して雨をしのいでもらっていました。何人かの兵士が傘をさしているのを見ました。ある学習者が兵士に、「あなたは私の子どもの年と同じくらいです。師父はどこにいても善良な人になり、他人を思いやるように教えてくださいました」と話すと、敵視していた兵士の表情が和らぎました。そして、「傘はいいですよ、自分たちで使ってくださいね」と遠慮する者もいました。

　やがて雨がやみ、太陽が出てきました。すると、一人の学習者が太陽を見て立ち上がり、突然「法輪！　法輪です！　太陽のところに法輪が見えます！」と叫びました。他の数人の学習者も法輪を見たと口々に言い、私も急いで太陽を見上げました。太陽から次々と異なる色の法輪が回転しながら現れるのが見えました。淡い青、淡いピンク、淡い緑、オレンジ、淡い紫など、柔らかく美しい色でした。学習者はみな興奮し、偉大な師父がこの形で私たちを励まし、佛法の荘厳な現れを示してくださっていると感じました。

　私たちが解放されたその夜、私と数人の同修は家に帰らず、長安街のオフィスビルの脇の路地で、ビニールシートと服を敷いて寝ました。翌朝、府右街に行き、大法を実証する適切な場所を探そうとしたところ、食堂の女性店主が入口で大声で叫んでいるのが聞こえました。「どうしたの？　　こんなに人が来て何してるの？　商売にならない！」と何度も叫んでいました。近くの同修が「誰か彼女に話すべきです」と言ったので、私は直接彼女に近づき、「これらの人たちは、政府に法輪功学習者を逮捕しないでほしいと伝えに来たんです。法輪功は人を善良にするものです」と説明しました。店主が話を聞こうとした瞬間、どこからともなく2人の大柄な公安警察が現れ、私の両腕を後ろに引っ張り、肩を押して道端の「依維柯（イヴェコ）」車に連行しようとしました。私は必死に抵抗し、「離してください！　私は北京の者です」と叫びました。彼らが「北京のどこだ？」と聞いたので住所を答えると、手を離して去って行きました。

　夕方、家に帰ると、家の中も外も警察だらけでした。私の家は学法グループの場所で、前夜に同修たちが学法に来ていたところ、警察が押し入り、ドアの鍵を奪っていきました。翌日、警察は私の家で私を逮捕するために待ち構えており、幾つかの法輪功の書籍と師父の写真を押収し、10日間不当に拘留されました。

　1999年7月20日は、法輪大法の修煉者が迫害に抵抗し、法輪大法を実証する新たな節目となりました。天安門広場は、全国各地から集まった数万人の法輪大法修煉者にとって、法を守り大法を実証する重要な場となりました。