　【明慧日本2025年7月29日】（カナダ・オタワ＝明慧記者・英梓）2025年、法輪功反迫害26周年にあたり、カナダ連邦議会両院議員54人が連名で共同声明を発表し、中国共産党（以下、中共）による26年にわたる法輪功迫害と、さらにエスカレートする国境を越えての弾圧を強く非難した。

'图1：来自加拿大五十三位联邦国会议员、参议员联合声明，强烈谴责中共对法轮功持续二十六年的迫害，以及升级的跨国镇压。'

中共による26年間にわたる法輪功迫害およびエスカレートする国境を越えての境弾圧を強く非難し、連名で共同声明を発表したカナダ連邦議会両院議員54人

　カナダ連邦議員は中共の法輪功迫害と越境弾圧を共同で非難

　カナダ連邦議員54人は共同声明の中で次のように述べている。「法輪功は法輪大法とも呼ばれ、真・善・忍という普遍的価値に基づく平和的な精神修煉である。1999年以来、中共は系統的かつ深刻な人権侵害を通じて、この信仰団体を消滅しようと試みている」

　共同声明の中で議員は、中共によるカナダ国内での越境弾圧行為を非難し、次のように述べた。「2025年、中共はカナダの4都市で開催される神韻公演の会場に対し、爆破および大規模銃撃の脅迫を行った。これは、世界で報告された140件以上の同様の事件の一部であり、いくつかの脅迫メールは中国から発信されたことが確認されている。これらの行為は、法輪功や神韻を弾圧するために中共が主導する、より広範な世界的破壊活動の一環である」

　「過去26年間、カナダの法輪功修煉者は、中共による監視、嫌がらせ、脅迫、襲撃、偽情報の流布、サイバー攻撃、その他さまざまな形の弾圧を受けてきた。これらの行為は、法輪功修煉者の団体を傷つけただけでなく、神韻の妨害にもなり、カナダの制度、主権、そして根幹となる民主的価値観をも脅かしている」

　これは、6月15日から17日にかけてカナダ・アルバータ州で開催されたG7（アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、日本）首脳会議の後に、議員らが発表した共同声明であり、越境弾圧に対抗する決意を示すものである。声明では、このような弾圧が「しばしば異議を唱える人々、ジャーナリスト、人権擁護者、宗教団体、および外国に在留する中国人コミュニティに影響を及ぼしている」と述べられている。

　議員の共同声明の中で次のように述べた。「G7の指導者たちは、2025年6月に発表した声明において、各国のコミュニティを保護するという誓約を再確認し、越境弾圧が権利と自由、国家の安全および主権に対する重大な脅威であると非難した。中共による法輪功への迫害は、まさにこの越境弾圧の危険性を明確に示すものであり、それこそがG7が世界に一致団結して立ち向かうよう呼びかけている対象である」

　議員たちは、中国政府に対し、法輪功への迫害を直ちに終わらせ、カナダの領土内で行われているあらゆる越境弾圧行為を停止するよう強く求めた。

　議員「中共の越境弾圧には断固として対抗すべきである」

　カナダ法輪大法佛学会スポークスマンである戴工羽（ダイ・ゴンユー）氏は次のように述べた。「中共による法輪功への迫害は中国国内にとどまらず、その越境弾圧と誹謗中傷の運動はすでに世界中に広がっています。2022年以降、習近平の指示の下で中共は迫害をエスカレートさせており、特に米国では、法輪功や神韻芸術団体に対する海外での脅迫、威嚇、抑圧が強化されています。この越境弾圧はカナダやその他の国々にも影響を及ぼしています。すでに多数の事件が証拠として記録されており、その中には神韻を攻撃するために米国政府関係者への賄賂を試みた事例、米国のメディアや司法制度の操作、100件を超える匿名の爆破予告、さらにはSNSの世論操作などが含まれています」

　『大紀元時報』が複数の情報筋から得た情報によると、中共の最高指導者・習近平は2022年に行われたある秘密会議において、国際的に法輪功を打撃するための新たな戦略を策定するよう指示したという。その中には、虚偽の宣伝を利用することも含まれていた。

　今年（2025年）、カナダの複数の都市の神韻公演劇場が暴力的な脅迫を受けており、バンクーバー市、モントリオール市、ミシサガ市、キッチナー市が含まれる。カルガリー市でも公演妨害の破壊行為に遭っている。

　今年（2025年）3月30日、神韻の公演が間近に迫った際、バンクーバーのエリザベス女王劇場は脅迫メールを受け取った。そのメールには「私たちは火炎瓶と銃を用意している」「神韻公演当日に観客として入場する」「公演が始まったら突然銃を抜き、出演者に向かって発砲し、舞台に火炎瓶を投げつける」と記されていた。

　（2025年）4月9日から13日まで、神韻のバンクーバー公演は無事に終了した。メールに記された行動は起こらなかった。似たような脅迫はオンタリオ州ミシサガ市のリビングアーツセンターでも起きた。神韻公演の2日前、アカウント名が中国語のピンイン（ローマ字）で「为国而战（国のために戦う）」と名乗る人物が、「神韻公演を中止しなければ爆発物を起爆し、芸術センターを破壊する」と脅迫した。同じ内容のメールが4分後、オンタリオ州キッチナー市近くのセントル・イン・ザ・スクエア劇場にも送られた。神韻は3月27日にこの劇場での公演が予定されていた。

　バンクーバーのエリザベス女王劇場が銃撃の脅迫を受けた同じ午前中、モントリオールでの神韻公演主催者もリアルタイムチャットプラットフォームで同様の脅迫メッセージを5回受け取った。市の主催者は、世界中で受け取っている類似の脅迫について警察に報告した。

　カナダ国会「法輪功の友」（PFOFG）共同代表であり。自由党のベテラン議員ジュディ・スグロ（Judy Sgro）氏はインタビューで、カナダは中共の越境弾圧に反撃すべきだと述べた。同議員は、中共によるカナダでの越境弾圧と妨害は非常に恐ろしいものであり、これに対してカナダは反撃しなければならないと語った。

'图2：2025年5月28日，国会议员Judy Sgro在法轮大法洪传33周年庆典上演讲。'

5月28日、法輪大法が普及33周年を祝う式典で祝辞を述べるカナダ国会議員ジュディ・スグロ氏

　カナダ反対党院内副リーダー、国会議員スコット・リード（Scott Reid）氏は以前のインタビューで次のように述べた。「神韻は、法輪大法および中国の伝統文化に対する国際社会の認識を高める重要な媒体となりつつあります。そのため、中共は様々な手段を通じて公演を妨害しており、会場の貸出を拒否するほか、暴力的な脅迫によって人々が公演を観に行かないよう仕向けています。これらはすべて（中共が）真実の情報の拡散を抑えるための戦術であり、各国政府が望むものではありません」

'图3：2025年5月28日，国会议员Scott Reid在法轮大法洪传33周年庆典上演讲。'

5月28日、法輪大法が普及33周年祝う式典で祝辞を述べるカナダ国会議員スコット・リード氏

　スコット・リード氏はこのようにも述べている。「爆弾やその他の形態による暴力的な脅迫は、実際には違法であり、これは刑事犯罪です。他国でこのような行為を行うことを一国の政府が許可するというのは、断じて容認できることではありません」　

　カナダ国会議員マイケル・クーパー（Michael Cooper）氏はインタビューで次のように述べた。「越境弾圧に対しては、制裁を科すべきです。こうした越境弾圧の行為は、憂慮すべきであり、到底容認できるものではありません。これは、中共政権が自らの政治目的を達成するために取っている極端な手段を如実に示しています。前回の議会で可決された法案（C-70）は、外国勢力による我が国領土内での干渉や弾圧に対応するための追加的な手段を提供しています」

5月28日、法輪大法が普及33周年祝う式典で祝辞を述べるカナダ国会議員マイケル・クーパー氏

　マイケル・クーパー氏はこのようにも述べている。「多くの国会議員が休暇中で、議員事務所も夏季休暇で閉まっているにもかかわらず、わずか2週間半の間に50人以上の議員が連名で迫害を非難する声明を出したことは、この問題の重要性を理解し、法輪功学習者と共に立ち上がっていることを示しています。私たちはそれに大いに勇気づけられ、深く感謝しています」

　国際人権団体は声明を発表し、法輪功への迫害を非難

　カナダの国会議員に加えて、いくつかのカナダの国際人権団体も法輪功への迫害を非難する声明を発表した。世界中の最も弱い立場にある人々の保護に尽力しているカナダの国際人権団体「ラウル・ワレンバーグ人権センター」は、7月21日付で声明を発表し、中共による法輪功への迫害を非難した。

　同人権団体は声明の中で次のように述べられている。「本日（2025年7月20日）は、中共が法輪功に対する絶滅的な迫害を開始してから26年目にあたります。この迫害は、平和的な精神修煉団体に対する系統的な攻撃です」

　「それ以来、中国では数百万人の法輪功学習者が拘禁され、拷問を受け、あるいは殺害され、中には生きたまま臓器を摘出された者もいます。当初は中国国内での残酷な弾圧として始まりましたが、それは次第に、国内の法輪功学習者を抑えつけるだけでなく、カナダを含む海外の修煉者にも及ぶ、広範かつ系統的な迫害へと発展しました」

　「私たちは、カナダおよび世界中の法輪功団体と一致団結しています。彼らは基本的権利を行使しているという理由だけで、監視や嫌がらせ、偽情報による攻撃や弾圧を受け続けています。他の迫害を受けている中国の宗教的・精神的な団体と同様に、法輪功学習者もまた、世界人権宣言第18条が保障する『思想、良心および宗教の自由』という基本的人権を奪われています」

　「私たちは、この数十年にわたる迫害を終わらせるよう改めて呼びかけるとともに、民主主義国家の政府に対し、中共の責任を追及し、普遍的な人権を守り、正義と人間の尊厳の原則を擁護するための具体的な行動を取るよう強く求めます」

　カナダに加えて、世界39カ国の議員も連名で声明を発表した。7月20日、学習者の反迫害26周年にあたり、「対中政策に関する列国議会連盟（IPAC）」はX（旧Twitter）上で声明を発表し、法輪功への声援を表明した。

　7月20日の反迫害26周年に際し、アメリカの16人の国会議員は集会での声援スピーチや議会フォーラムでの発言、声援の書簡やビデオメッセージなど様々な方法で、学習者への長年にわたる揺るぎない支持を表明した。彼らは学習者が示す忍耐と勇気を称賛し、国際社会に対して中共の迫害行為を共に止めるよう呼びかけた。そして、信教の自由の侵害や学習者への迫害は決して容認できないと強調した。