　【明慧日本2025年7月30日】（明慧ニュージーランド記者）2025年7月22日（火）、ニュージーランドの法輪功学習者（以下、学習者）は首都ウェリントンでパレードと集会を開催し、中国共産党（以下、中共）による人権侵害へのさらなる関心を集めようとした。中共はすでに26年間にわたって法輪功を迫害してきた。学習者は国際社会に対し、信仰の自由に対するこの迫害を一日も早く終息させるよう呼びかけた。

　正午近くになると、統一された鮮やかな衣装に身を包む天国楽団が先頭に立ち、勇壮な音楽を奏でながらパレードを開始し、人々の注目を集めた。掲げられた横断幕には、「7.20 法輪功反迫害26周年」「法輪功への迫害をやめよう」「中共による生体臓器収奪を止めるためのご支援を」「迫害を終わらせ、中共を解体しよう」などの明確なメッセージが込められていた。

　行進の列には、白衣をまとった学習者の一団が、中国で迫害により命を落とした学習者の遺影を手に持ち、厳粛な表情でゆっくりと歩みを進めた。その静かな姿は、数々の衝撃的な悲劇を物語っており、その場にいた人々の心を深く打ち、中共による迫害の残酷さを感じさせた。真相を知った多くの市民は署名し、学習者の反迫害活動を支持した。

ニュージーランドの学習者による集会とパレードの様子

市内中心部のキューバ通りで行われた拷問の展示は、中共の残忍さと邪悪さを如実に示していた

署名をもって支持を示す市民たち

　パレードは市中心部のキューバ・ストリートから出発し、賑やかな商業地区を通り抜けてニュージーランド国会議事堂に到達し、そこで集会と演説を行った。その後、隊列はミッドランド・パークまで行進し、再度集会を開いた。彼らは自らの体験をもって、中共の残酷な迫害を明らかにした。

国会議事堂での集会と演説の様子

ミッドランド・パークで行われた集会と演説

　法輪功の不屈の精神と慈悲は、数えきれないほどの人々に感動を与えてきた。20年来、法輪大法はすでに世界中100カ国以上に広まり、さまざまな民族の人々に心身の恩恵をもたらしてきた。

　ETACニュージーランド代表：中共による生体臓器収奪は依然として続いており、私たちは沈黙している訳にはいかない

ETACニュージーランド代表のマーゴ・マクヴィカ氏（右から2番目）はニュージーランド政府に対し、中共の暴行を非難する声を上げるよう強く求めている

　　ニュージーランド国会議事堂前で行われた集会で、「中国での臓器移植濫用停止 ETAC国際ネットワーク（ETAC）」のニュージーランド代表のマーゴ・マクヴィカ氏は、ニュージーランド政府に対して、中共が続けている生体臓器収奪の犯罪を止めるために行動を起こすよう強く呼びかけた。

　彼女は、生体臓器収奪に関する告発は前から国際社会に知られているが、迫害が鈍化したと考えるのは重大な誤算であり、それどころか、中国は移植システムの拡大を加速させていると指摘した。新疆ウイグル自治区の衛生健康委員会は最近、同地域の移植病院が9つになるよう、2030年までに新たに6つの移植病院を建設し、心臓、肺、肝臓、腎臓などの臓器に対応する手術が受けられるようにすると発表した。

　彼女は「臓器提供率が極めて低い地域でのこのような拡大は、臓器の出所について疑問を抱かざるを得ません」と述べた上、2006年以来、学習者が主な被害グループであり、現在はウイグル人も標的になっていると指摘した。内部告発者によると、中共の上層部は依然として「世界的な法輪功弾圧」政策を推進しているという。

　マクヴィカ氏は、ニュージーランドがアメリカ、カナダ、イギリスなどの国々に倣い、立法措置、制裁、医療連携の中止など、具体的な行動を取ることを呼びかけ、企業には人権に関するデューデリジェンス義務を果たすよう注意を促した。

　マクヴィカ氏は最後にこう語った。「私たちは沈黙しているわけにはいきません。ニュージーランド政府が声を上げて中共の暴行を非難し、私たちがこの人道に対する犯罪の共犯者にならないよう確保してください。声なき者のために声を上げ、暗闇の中の光となりましょう」

　ニュージーランド国民：中共による生体臓器収奪の暴挙を非難

　現地の住民ジョナサンさんは、中共が学習者から生きたまま臓器を摘出している事実を知って衝撃と憤りをあらわにし、中共の暴行を厳しく非難した。

　ジョナサンさんは、生体臓器収奪は単なる人権問題ではなく、体系的な殺人行為であると指摘し、「彼らは殺人を犯している。単なる迫害ではなく、ジェノサイドだ」と話した上、中共がメディア、軍、病院を掌握し、外部が本当の情報に触れることを困難にしているから、このような残虐行為が長く続いたと考えているという。「これは非常に深刻な事態であるにもかかわらず、隠蔽されている」

　ジョナサンさんは、国民の意識を高める鍵はメディアによる暴露にあるとし、「社会全体に知らしめるべきだ」と訴えた。

　また、彼はニュージーランドも他国に倣い、学習者および他の迫害されているグループの基本的人権を守るための法整備を行うべきだと述べた上、「これは非常に良いアイデアであり、我々は行動を起こすべきだ」と話した。

　最後にジョナサンさんは、人権を擁護することは単に被害者を助けるだけでなく、全人類社会を全体主義の脅威から守ることに他ならないと強調した。「ここにいることで、あなたたちは私たちすべての人間を守っていることになる。これは極めて重要だ」と結んだ。

「あなた方の勇気が世界に希望を灯している」

フィンリー・スミスさんは行進に参加し、共産主義に常に反対してきたと述べた

　フィンリー・スミスさんは、法輪功を支持するためにオークランドからわざわざウェリントンまで駆けつけ、真摯な敬意と連帯の意を表明した。

　「あなた方が26年間にわたり信仰を貫いてきたその勇気に深く敬意を抱いている」と、スミスさんは語った。「あなた方の揺るがぬ姿勢に胸を打たれた。あなた方が（抗議に）赴くところには、私も行く」

　スミスさんは、中共による法輪功への迫害が26年にわたり続いており、違法拘禁、拷問、さらには臓器の生体収奪と売買による利益追求が含まれていると指摘し、「これは冷酷なビジネスであり、臓器は世界中に売られている」と述べ、多くの国の一般市民がその事実を知らされておらず、知らず知らずのうちにこの犯罪の一部となっていることを問題視した。

　彼はまた、声を上げることは極めて重要だと強調し、「我々の社会は長い間『沈黙』を教え込まれてきたが、今は沈黙を破り、自らの思考と良知を取り戻さなければならない」と訴えた。

　最後に、スミスさんは学習者に向けてこう述べた。「皆さん、ありがとう。あなた方の勇気は私を鼓舞し、世界にも希望を灯した」

「これは悲しくも美しい抗争である」

　ニュージーランド在住のトリナさんは、学習者に対する深い敬意と支持を表明した。「私は横断幕を掲げている一人ひとりを抱きしめ、感謝の気持ちを伝えたい。彼らがここに立っていることを非常に誇りに、そして光栄に感じている。彼らは正義のために声を上げているのだ」と、彼女は話しながら、涙を流し続けた。

　中共による法輪功への迫害について、トリナさんは「吐き気をもよおすほどにおぞましい」と強く非難し、「これは大きな過ちであり、誤っている点があまりにも多すぎる。彼らは人と人とのつながりを断ち切り、計り知れないほどの苦しみを生み出した。しかしあなた方はここにいて、互いに家族のような温もりと支えを見出している。これこそが人権の核心である」と語った。

　彼女は、国民が目覚める鍵は「立ち上がり、人々の目に触れること」だとし、「今がその時である。私たち行動する者同士が互いに出会い、互いに存在を確認し始めている。そして他の人々も、私たちの存在に気づき始めている。これは良い兆しであり、今まさに立ち上がるべき時なのだ」と訴えた。　

　さらに、彼女は法輪功が掲げる「真・善・忍」の価値観に賛同を示し、「誠実さ、正直さ、そして善意は、どんな社会においても必要不可欠な中核的価値である」と述べた。

　政府部門の職員：「法輪功の人権抗争を支持する」

　政府部門で働く若いニュージーランド人のアダムさんは、その日まで中共による法輪功への長期にわたる迫害について聞いたことがなかったという。

　「西側のメディアは、中国で現在進行中の人権迫害について報道しません。今日この話を聞いてとても悲しくなり、もっと知りたくなりました」

　アメリカが既に『生体臓器収奪停止法案』を通じて学習者の人権保護に向けた具体的な動きがあったことについて、アダムさんは賛意を示し、ニュージーランド政府も同様の立法措置を取るよう呼びかけ、「私たちは人権を守るべきである。人権は決して無視されてはならない」と強調した。

　法輪功が重んじる「真・善・忍」の原則について、アダムさんは「真実を話すことから始まり、それは私たち全員が追求すべき価値である」と語った。

　さらに、アダムさんは今日の体験が深く心に響き、中国の人権問題への関心も促されたと述べ、より多くの人が真実を知り、正義と良知の側に立つことを呼びかけた。　

台湾人旅行者：学習者はとても勇敢だ

リンダさんと2人の娘は法輪功迫害の実態を知り、迫害に立ち向かう学習者の勇敢さを賞賛した

　台湾旅行者のリンダさんは、2人の娘を連れてニュージーランド国会議事堂前を訪れていた際、学習者によるスピーチを耳にした。彼女は、中共による生体臓器収奪の事実を初めて知ったと言い、「しかし驚きはしない。こうしたことが現実に起こり得ると認識している。なぜなら、中共には民主主義がなく、国民に自由を与えず、さらに大規模な対外宣伝で自らを美化しているからである」と語った。

　彼女はさらにこう続けた。「学習者は非常に勇敢で、正義感にあふれている。こうした（深刻な迫害の）状況下でもなお立ち上がり、互いに団結し、命を奪われた人々や今も苦しんでいる人々のために声を上げている。まさに命を守る行動である。これは中国本土にとって極めて重要であり、世界全体にとっても重要な意義を持つ。とても感動している」