　【明慧日本2025年8月14日】（甘粛省＝明慧記者）甘粛省で不当に判決を受けた女性の法輪功学習者（以下、学習者）は、甘粛省女子刑務所に拘禁されている。刑務所側は当初、学習者を第7区（反邪課とも呼ばれる）学習者を転向させるための特別な部署に監禁していたが、2025年の旧正月以降、学習者を第6区の第4支区に移した。刑務所側はまた、受刑者（包夹「ボジャ」と呼ばれる）を各学習者に一人ずつ付き添わせ、常に行動を監視させている。これらの「包夹」には、薬物使用犯、薬物密売犯、詐欺犯、汚職犯などが含まれており、刑務官の指示のもと、極めて残酷かつ邪悪な手段を用いて学習者の「転向」を強要し、すなわち真・善・忍への信念を放棄させることである。

　以下は、甘粛省女子刑務所における学習者への迫害手段である。

　一、暴行、侮辱、認罪書の強要

　学習者は、刑務所に移送されて入口に到着した時点で、警官や受刑者から「自分は罪人だ」と報告するよう脅迫される。これに従わない場合、暴力や罵倒を受け、その上で認罪書（自らの信仰が「犯罪」であると認めさせるもの）を書かされる。記載をしない場合には、警官や包夹が暴力を交えて押さえつけ、手を無理やり動かし、指紋を押させ、「本人の自発的行為」とみなされる。

　甘粛省の劉彬彬さんも、そのように数人の包夹に押さえつけられ、認罪書を書かされた。また、楊君さんは、認罪書の記載を拒んだため、包夹らにより顔や太腿の内側の肉を捻られたり、足で蹴られたりした。そのうえ、法輪功創始者の名前を楊さんの顔や座らされる椅子に書かれて侮辱され、それらを拒否すると再度、暴行を受けて無理やり座らされた。罵声も下劣なものであり、楊さんは全身に傷を負わされた。さらに数人の包夹が暴力と罵倒を加え、手を押さえつけて認罪書を無理やり書かせ、その際に一人の警官がスタンガンを手にして「従わなければ電気ショックを加えてやる」と威嚇した。書き終えた後には指印を並べ、「これは自分で書いたのだ」と言った。楊さんは極限の痛苦に追い込まれた。

　二、事実を歪曲し、家族間の憎悪を煽る

　慶陽市の学習者・段小燕さんは、2002年電波ジャックに参加したことで懲役7年の不当判決を受け、青海刑務所で迫害され下半身不随となり、現在に至るまで正常に歩行ができない状態にある。2015年7月、法輪功迫害の実態を伝えたとして、慶陽市慶城区裁判所より懲役10年の実刑を言い渡され、甘粛省女子刑務所に拘禁された。段さんは、今回も同刑務所で殴られて歯が折れ、腰を損傷した。警官・孫立偉は、段さんの息子に電話をかけ、「母親が息子の将来を台無しにした、結婚もできなくなる」と、家族間の憎悪を撒き散らすことで息子の生活意欲を挫くなどの言動を行った。

　蘭州市の学習者・王玲（王琳）さんは、蘭州交通大学の講師であったが、学生に法輪功迫害の実態を伝えたことで懲役7年を宣告され、甘粛省女子刑務所に拘禁された。王さんには二人の子供がおり、二番目を妊娠した際、夫から中絶を迫られたが、法輪功の理念に従い、命を大切にすべきだと中絶せずに出産した。そして愛情を注いで育て、子供は立派に成長した。しかし、警官の肖艶は、王さんが子供を害したと口汚く罵り、何時間にもわたって非難し、精神的苦痛を与えた。

　学習者・劉彬彬さんの息子は、優しく成績も優秀で、同級生と良い関係を築いていたにもかかわらず、孫立偉は「劉彬彬が法輪功を修煉したせいで子供が悪くなり、学校の規律を守らない、誰とも仲良くしない」と根拠のない中傷を行い、学校の教師やクラスメートからも孤立させるよう煽動した。劉彬彬さんは深く傷つき、「そんなことはありません、息子は学校でよくやっています」と涙ながらに訴えたが、さらに貶められた。

　第7区の教導員・侯仕玲は、学習者・楊君さんの長女に電話をかけて、母親への憎悪を煽動した。続いて、包夹が楊さんの悪口を言い、「楊君の娘から聞いた」と皆の前で中傷を拡散した。警官はいつも楊さんに対して「法輪功を修煉して病気が治っただと？　なぜ死なないんだ。お前は死んだ方がましだ」と罵倒し、他の受刑者にも楊さんに対してあざけり、罵って暴行を加えるよう指示した。こうした肉体的、精神的迫害により、楊さんは日々心臓の痛みやふらつきに苦しんでいた。

　しかし実際には、楊さんは法輪功を修煉したことで難病を克服し、家族にも親切に尽くし、娘の子育ても率先して手伝い、姑にも孝行をつくし、姑も楊さんの孝行を周囲に誇っていた。

　三、拷問による「転向」を強要

　蘭州市の学習者・劉宛秋さんは、これまでにも数回にわたり不当な判決を受け、甘粛省女子刑務所に拘禁された。警官の孫立偉は「前回は、棍棒を使って劉宛秋を転向させた」と言いふらした。劉さんと娘（同じく学習者）は、殴打やスタンガンによる電気ショックを繰り返し受けた。特に、娘の劉蕾さんは警官から電気ショックを繰り返し加えられ、全身傷だらけになった。

拷問の再現：スタンガンで電気ショックを加えられる

　学習者・段小燕さんは懲役10年の判決を受け、甘粛省女子刑務所で太い木の棒で殴打され、スタンガンで電気ショックを与えられた。受刑者によると、段さんがトイレでズボンを下ろした時に焦げた肉の臭いが漂ったという。段さんの足は障害を負い、出所するまで回復することはなかった。それでも肖艶は段さんの傷ついた足を激しく蹴りつけた。

　学習者・段麗霞さんはもともと身体に障害があり、日常生活も自立できなかったが、法輪功を学んだ後はすべての仕事をこなし、家族の世話もできるようになった。しかし、刑務所で激しい暴行を受け、長時間しゃがむ姿勢を強要され、腰を傷つけられた。

　学習者・李雅さんはスタンガンで拷問され、しゃがむ姿勢を強いられ、食事の際にも立つことを許されなかった。受刑者の牛愛玲が靴底で李雅さんの顔面をたたき、大きく腫れ上がるまで続けた。牛愛玲はさらに楊君さんに対しても「転向しなければこの靴底はお前のために用意する。毎日8度たたくぞ」と脅した。

　四、薬物による迫害

　第7区では、日々、法輪功創始者を誹謗するビデオが流され、その中身は虚偽の中傷に満ちている。学習者にはこれらの嘘を認め、それに基づいた体験談を書かせようと強要し、事実を述べる学習者が現れると、区長の楊麗は「精神病だ」と決めつけ、精神科医と結託して精神薬を投与させた。

　慶陽市の学習者・張萍さん（63）は2021年11月22日に連行され、懲役6年の判決を受け、甘粛省女子刑務所に拘禁された。楊麗らは張さんを精神病と決めつけ、長期にわたり精神薬の服用を強要したことで、張さんは心身ともに深刻な健康被害を受けた。

　蘭州市の学習者・李冬梅さんは2021年4月13日に連行され、懲役4年の不当刑を受け、2023年に帰宅した。甘粛省女子刑務所で李さんは、大量の精神薬を長期にわたり強制的に服用させられた。ある日、薬物を注射された後、李さんは血圧や心拍数が異常低下し、めまいや激やせ、脳の混乱、尿失禁など深刻な症状に苦しんだ。

　張掖市の学習者・楊君さんは2022年5月に連行され、懲役3年の判決を宣告され、2025年5月13日に解放された。甘粛女子刑務所では、楊さんは汚い雑巾で口を塞がれ、歯が一本折れた。頭部を殴打されて出血、肋骨を負傷し、長期にわたり寝返りができないほど痛みを抱えた。楊麗らは、楊さんを「精神病」と決めつけ、精神薬を強制投与した。薬は食事にも混入され、服用後は幻覚、めまい、記憶障害、イライラ、身体の力が抜けるなどの症状が現れた。

　ある日、楊さんは「精神病専門家」の質問に従わなかったことから、薬剤量が増やされ、注射も行われた。しばらくして楊さんの舌が麻痺し、唾液も止まり、物を見ると色まで変化し、ふらつき歩行困難となった。

　これらの実例は、甘粛省女子刑務所による学習者への迫害の氷山の一角に過ぎない。