文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年8月18日】20年以上にわたり、法輪大法の素晴らしさや迫害の実態を伝え、師父に手伝い人々を救う過程で、私は職業・年齢・文化背景の異なる多くの人々と出会ってきました。彼らは皆、大法のために来た高次元の生命であり、大法弟子と深い縁を持つ特別な存在です。そのため、彼らの正義感にあふれた行動に触れるたび、心を打たれ、深く感銘を受けています。

　ここでは、特に印象に残っているいくつかの出来事を皆さんと共有したいと思います。

　正義をもって大法を擁護した高齢の専門家

　2005年か2006年頃のことです。私は仕事を通じて、ある省レベルの研究機関を退職した専門家と出会いました。彼は私たちのプロジェクトに審査専門家として招かれていたのです。業務の合間に、私は彼に法輪功の素晴らしさや迫害の事実を伝え、中国共産党（以下、中共）の各組織から脱退する重要性について話して、「三退」を勧めました。彼は驚くほど理解が早く、すぐに応じました。「もともと中共には良い印象がなく、入党もしていない」とのことでした。私は『共産党についての九つの評論』や真相を伝える資料、そしてネットの情報封鎖を突破するソフトウェアを手渡しました。彼はとても喜び、何度も感謝の言葉を述べてくれました。その後、家族全員分の三退名簿を託され、三退のサイトに送るように頼まれたのです。

　それから数年後、私は大法を伝えたことで通報され、洗脳班に拘束され、職務を解かれ、プロジェクトの責任者も退かされました。その影響で彼と会う機会は減りましたが、正月や節目ごとに、彼は自転車で私のもとを訪ねてきてくれ、奥さまの手作りの郷土料理も持って来てくれるのです。何度断っても受け取らざるを得ないほどでした。後日、私もお礼として贈り物を持ち、夫婦を訪ねに行きました。

　あるとき、彼はこう語ってくれました。「君が拘束されたと聞いて、上層部の責任者に『あんなに素晴らしい人を、なぜこんな扱いをするのか』と強く抗議したんだよ」

　また、彼は私に「1999年7月20日の法輪功弾圧が始まる以前に、すでに『轉法輪』を読んで煉功も行っていたが、迫害を恐れて修煉をやめてしまった」と明かしてくれました。私は、「大法弟子に出会うことで、慈悲深い師父が再び彼に修煉の機会を与えてくださったのだ」と感じ、彼を励ましつつ再び『轉法輪』を渡しました。そして「大法に済度されるこの貴重な機縁を逃さないように」と繰り返し伝えました。

　その後、コロナが流行し始めたある日、彼が訪ねてきて「法輪大法を修煉することに決めた」と喜びながら語ってくれました。その言葉を聞いたとき、私は感激で涙がこみ上げ、心から嬉しく思いました。私は大法の書籍一式を手渡し、「しっかりと法を学び、人間社会の混乱に惑わされないように」と励ましました。

　コロナが猛威を振るう中、彼の友人が感染し、どんな治療を受けても快方に向かわなかったそうです。そこで彼は友人に「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と唱えるよう勧め、さらに三退をさせました。すると数日後、その友人の高熱が下がり、血中酸素飽和度も回復しました。体調が日ごとに良くなり、今では健康状態も極めて良好で、本人も家族も大法の奇跡に深く感謝しているそうです。

　専門家である彼は、公共の場で法輪功に対する誤解や批判を耳にしたときには、自身の安全を顧みず、真実を伝え、誤解を正し、大法の名誉を守ってきました。

　毎年、5月13日の「世界法輪大法デー」や旧正月、元旦、中秋節などが近づくと、私は「師父に感謝のグリーティングカードを送りたいのですが、ご一緒にいかがですか？」と声をかけます。すると彼はいつもにこやかに「もちろん送ります。師父は本当に偉大です。心を込めて書きます」と応じてくれます。そして書き終えたカードを私に見せて、「修正して送ってほしい」と頼んでくるのです。

　今では彼も80歳を超えましたが、奥さまと共にとても健康で、精神もはつらつとしています。二人は毎日、法を学び、煉功と発正念を欠かさず、機会があれば人々に真実を伝えています。

　正義感あふれる女性店主

　私は、街角の小さな店を訪れるのが好きで、商品を見ながら自然な流れで法輪大法について伝えることがよくあります。店主が忙しくないときには、商品について説明してくれることが多く、その合間に話題をうまく大法のことへとつなげていくのです。中共の腐敗や、一般市民への不当な扱い、不公平な現状について話すと、多くの店主は熱心に耳を傾けてくれます。中には、自らの体験や見聞きした社会の闇について語ってくれる人もいます。そうした反応は、私自身の励みとなり、深い感動を覚えます。そして真実を理解した彼らは、皆「三退」に同意してくれます。

　中でも、特に印象に残っているのが、ある女性店主との出会いです。彼女は明るく、話し好きな人でした。私が大法について語ると、彼女は心から喜んでくれた様子で、その表情からも真摯な思いが伝わってきました。

　彼女は中学生の頃、贈り物をして共青団に入団することをよく見ていたので、それが嫌で入団を拒否したそうです。私は「それは賢明な判断ですね。本当に頭の冴えた方だと思います」と声をかけると、彼女はこう返してくれました。「私たちにはきっと縁があるんだと思います。あなたの話を聞いていると、心が通じ合っている気がします。こういう話、誰もしてくれませんでした。今の世の中、本当のことを語る人がいないんですよね」

　それ以来、私が新しい真相資料を持って店を訪れるたびに、彼女は中共の役人が一般の市民をどのようにいじめているか、自分や他の店主がどのようにして権利を守ろうとしているかなど、最近の出来事を話してくれるようになりました。

　あるとき、私は彼女に「読み終えた真相資料は、他人の自転車のカゴに入れてあげれば、多くの人が真実を知るきっかけになりますよ。それも善行のひとつです」と提案しました。すると彼女は、「わかりました、やってみます」とすぐに快く応じてくれました。次に会ったときには、嬉しそうな笑顔でこう話してくれました。「この前、商店街に行ったとき、読み終えた資料を他人の自転車のカゴに入れておいたんですよ」。その表情は、まるで純真な子どものように輝いていました。私は「素晴らしいですね！」と励ましの言葉を送りました。

　昨年のある日、彼女がこんな出来事を話してくれました。「数日前、パトカーが店の前に止まったんです。でも、私はまったく怖がらずに外へ出て、『ご用件は？』と尋ねました。すると警官が『法輪功の修煉者を逮捕したので、家宅捜索をしに来た』と言ってました」。続けて彼女は「ただ煉功していただけで、悪いことなんて何もしていないのに、まるで大事件のような扱いでおかしいですよね。その後、隣の団地から年配の女性が手錠をかけられて連行されるのを見たんですが、そのおばあさん、堂々としていて、まったく怯えていませんでした。むしろ、警官のほうが気まずそうに見えましたよ」と話しました。

　彼女はその様子を身振り手振りで私に再現してくれました。そして心配そうに、「あのおばあさん、大丈夫だったかしら？」と尋ねてきました。

私は「きっと大丈夫ですよ」と安心させました。その後、同修たちに確認したところ、その高齢の同修は無事に帰宅したと聞き、すぐに彼女のもとへ知らせに行きました。「心配してくれてありがとう」と、彼女の思いやりに心から感謝しました。

　露店の店主　「これは私の気持ちです」

　ここ十数年、私は周辺のいくつかの市場で、露店の店主たちに法輪大法を伝え、「三退」を勧めてきました。中には話を聞こうとしない人や、受け入れを拒む人もいますが、私は決してあきらめません。そうした店にも買い物に行き、たとえ一度に一言か二言しか話せなくても、大法修煉者としての善意が伝わるよう心がけています。

　最近では、買い物の際に店主の方から端数をまけてもらうことがよくあります。しかし私は、いつも正規の金額を支払っています。それを一度や二度ではなく繰り返しているうちに、店主たちも自然とそれに慣れてきました。支払いのとき、私はいつも笑顔で「『法輪大法は素晴らしい』『真・善・忍は素晴らしい』という言葉を忘れずに唱えてくださいね。災いから守られたり、困難を乗り越えたりすることができますよ」と伝えています。店主たちは皆笑顔で応じてくれ、中には一緒に声に出して唱えてくれる人もいます。

　私は時々、彼らに『明慧週報』や『あなたの平安を祈る』などの冊子のほか、真相を伝えるカレンダーや掛け軸、「福」の飾り、師父の新しい経文などをお渡ししています。中には勇気ある店主もいて、年末のカレンダーや「福」の飾りを、自分の店先に堂々と飾ってくれる方もいます。

　果物を売っている数軒の店主は、私が買った果物が師父へのお供えであることを知っていて、いつも丁寧に、一番良いものを選んでくれます。あるとき、果物を量ってもらった後、私が代金を支払おうとすると、店主が「ちょっと安くしておくよ」と言いました。私はすぐに、「いえ、それはいけません。値段どおりにお支払いします。あなたも大変でしょうから、損をさせるわけにはいきません」と断りました。すると店主はこう言ってくれました。「あなたが師父へのお供えだと話してくれたから、これは私の気持ちなんです。おまけしても、あなたはいつもきちんと支払ってくれます。本当に正直な方ですね」

　その言葉を聞いて、私もとても感動しました。「ありがとうございます。お気持ちはしっかり受け取りました。でも、やはりお代はお支払いします。師父に感謝の気持ちを持ってくださるだけで、私は本当にうれしいです」と言いました。人々が師父や大法に感謝の気持ちを持ってくれることに、私は大きな喜びを感じます。

　ある年末、帰り道で栗を少し買いました。露店の三輪車には、その場で無料でむける機械が設置されており、店主が栗を機械に入れたとき、数粒が外にこぼれてしまいました。周囲は暗く、どこに落ちたのかもわかりません。すると彼女は、代わりにいくつか栗を追加しようとしました。私は笑顔で「大丈夫ですよ」と伝えました。代金を支払う際、「法輪大法は世界中に広まっています」と書かれたカレンダーを渡しました。以前から彼女の店でよく買い物をしていたこともあり、真相の冊子なども渡していて、彼女はすでに真実を理解し、三退も済ませている方でした。

　すると彼女は笑顔でこう話しました。「そのカレンダーね、この前、ある女性からもらいましたよ。あなたのような方々、たくさんお会いしたけど、皆さん本当に親切で、いい人たちですね。人に損をさせるようなことを絶対にしないし、お釣りを間違えて多く渡しても、ちゃんと返しに来てくれるの。あるとき、私はうっかりおばあさんに1元多く渡してしまったんだけど、その日、とても暑かったのに、わざわざ返しに来てくれて、本当にありがたかった」。そして最後に、彼女は「あなたたちは、自分が損をしても他人に損をさせない。本当に素晴らしい人たちですね」と締めくくりました。

　私はにっこり微笑んで、こう答えました。「そうなんです。師父は私たちに、常に他人のことを考えて行動するようにと教えてくださいました。感謝と言えば、私たちの師父に感謝してくださいね」