　【明慧日本2025年8月30日】（前文に続く）

　胃が激痛で行き場を失った朝、私は外に走り出た。運命の巡り合わせだったのかもしれない。ずっと以前に友人が紹介してくれた中医学のクリニックに駆け込んだ。何の期待もせずに、いつものように厚い束になった病歴や検査結果を医師に見せると、彼は言った。「見る必要はありません。あなたは病気ではない。心が病んでいるのです」

　この言葉を聞いた時、まるでその場で雷に打たれたようで、声を上げて泣き崩れた。これまでの心の委屈をすべて泣いて出そうとするかのように！　やせ細って今にも息絶えそうな私は言った。「人の世はあまりにも苦しい。ここから離れたい。二度と来なくて済む方法はないのですか」。彼は言った。「修煉しかありません！」

　その日から、その機縁から、私は法輪大法を修煉する道を歩み始めた。

　修煉を始めたばかりの頃、私は法理が明確でなく、様々なことに対してまだ多くの執着があり、多くの人心や情がまだ去っていなかった。同修の助けを得て、一歩一歩師父と法を信じることができるようになり、もう愚痴を言わず、すべての出来事を自分の修煉だと考えるようになった。病業は仮相だと見なして、それを否定した。私は自分に言い聞かせた。「私は修煉しに来たのであって、病気を治しに来たのではない」

　徐々に私は20キロ太り、全体的な顔色もどんどん良くなり、精力は若く陽光に満ちていた頃の私に戻ったようで、皆から顔つきが丸みを帯びて穏やかになったと言われた。過去の辛い恋愛経験に対しても、学法を通じて怨恨を手放した。法の中で、私たちは生まれた瞬間から、それぞれの人生の道程が同時に存在していることを教えられた。

　法理を理解した後、私はもう母を怨まず、情への執着を取り除くのを助けてくれた母に感謝した。心の結び目が解けると、私は母に対して依然として恭敬と孝行を尽くし、生活面では彼女のことを常に思いやり、きめ細かく世話をした。『九評共産党』を読んだ後、父の思想が党文化に支配されていることがわかり、父も実は哀れな人なのだと理解した。これを理解してからは、父が私に対して以前と同じ態度でも、私は少しも怨みの念を抱かなくなった。これは私の向上を助けてくれているのだとわかったからだ。修煉しているのは私なので、内に向かって探し、真・善・忍と照らし合わせて自分のどこがまだうまくできていないかを見つけなければならない。私は父と争わず、積極的に彼に良くした。ある日、家族で一緒に食事をしていた時、父が自ら私にお茶を注いでくれた。その時私は感動で涙があふれた。私にとってこれは何と信じられないことだったか。

　元夫については、離婚してから今まで子どもに会うこともなく、養育費を一銭も出さず、離婚後もならず者のようなな手段で私から金を騙し取った。親戚や友人は皆、彼を訴えて裁判を起こすよう私に勧めた。修煉を通じて、私の内心には彼に対する怨恨は全くなくなった。師父は恨みも情だとおっしゃった。私は彼を恨まない。これは私が関を乗り越える助けをしてくれているのであり、私が彼に借りていたものを返したと考えれば、私は心性も向上し、一石二鳥だ。

　子どもについても、私は徐々に常人の教育理念や焦燥から脱却し、より多く法理に基づいて子どもを指導し教育するようになり、心は非常に平静で安定するようになった。

　2023年、事業が行き詰まりに直面していた親戚が、誠意を込めて私を彼の小企業で働くよう誘ってくれた。熟考を重ねた末、親戚の誠意に感動したこともあり、安定した公務員の仕事を辞めた。しかしこの件で私の修煉の難易度はより高くなった。

　一年後、親戚のすべての難題を解決し、業務体制を構築して整理した後、親戚は橋を渡った後に板を外すがごとく、私を突然失業させた。修煉者として、今回私は始終真・善・忍を実践した。最初は親戚の事業を自分の事業として、真心から親戚の立場で彼のことを考え、全力で一つ一つの難題を解決した。親戚が卑劣な手段で恩を仇で返した時も、私は一言も争わず、法律で定められた補償賃金さえ要求しなかった。手持ちの仕事をすべて整理して、メモを残し、何も言わずに家に帰った。

　周りの人は皆見ていられないと言った。「あなたは弱すぎる。一人で子どもを育てるのは大変なのに、親戚があなたを利用して安定した仕事を失わせるなんて、人でなしで、徳を大きく欠いている。どんなことがあっても痛烈に罵って気分を晴らすべきだ」。正直に言って、内心に全く波風がなかったといえば嘘になる。中年で失業し、一人で子どもを育て、両親も高齢で、プレッシャーがないはずがない。しかし内心では、これは私にとってもう一度の大きな試練であり、やはり内に向かって探さなければならないことがわかっていた。

　その夜、私は一晩中座禅を組み、自分にまだどのような心が手放せていないかを一つ一つ見つめた。自分自身については、もう手放せないものはないようだった。両親についても大丈夫で、これまで彼らに対して悪くはなく、後悔はない。他の人に対しても負い目はない。唯一負い目があるのは子どもで、自分に収入がなく、子どもの今後の成長に必要な保障ができず、彼女により多くの支えを提供する能力がないことを心配していた。これらを思うと心が少し辛くなり、涙がはらはらと流れ、娘に申し訳ないと感じた。しかし考え直すと、これも情ではないか。手放さなければならない。子どもを過度に心配するのも情だ。

　これらを見極めて、私は自分の正念をより強化し、より徹底的に内心の奥深くに隠れた恐れや情への執着を手放し除去した。この関を乗り越えることを通じて、私は人心に対してより深く理解することができた。迷いの中の人々は欲望や名利のために、自分の純真な本性を失い、因果を信じず、宇宙の真の理を理解せず、業を造りながら自覚しない。本当に悲しいことだ！

　私は知っている。これらの苦痛で人を磨く経験を通じて、修煉が深まるにつれて、私は徐々に常人の多くの観念や執着を脱ぎ捨て、凡人から神性に通じる道を歩むようになったのだ。事に遭遇した時、私は絶えず内に向かって探し、自分の人心や執着を見つけることを学んだ。より徹底的に手放すほど、より仏性に近づけることを知っている。

　失業中、私は毎日学法し、煉功し、家事をして、生活はシンプルで楽しくなり、かつてないほどリラックスして心地よく過ごした。ある夜、私は美しい場所の夢を見た。木には金でできた花が咲き、蓮の花が池で咲き誇り、五色の宝石でできた魚が水中を泳ぎ回っていた。本当に美しかった。

　映画『再び神となる』を見た時、私は自分が歩んできた道のりを目の当たりにしたようだった。涙が止まらなくなり、あまりにも多くの人々の心に響き、共感した。迷いの中で生き、後天的な観念に支配されて名・利・情に執着していた自分は、苦痛に堪えず、人生を諦めかけた。幸い私は法輪大法に出会って救われ、迷いから目覚めて新たな人生を得ることができた。

　私の影響で、母と子どもも大法修煉を。同時に、私も迷いの中で苦しむより多くの人々を助けるよう努力し、人生で最も重要なことは修煉であることを知ってもらい、より多くの人が迷夢から目覚めて、私たちの真の家に帰ることを願っている。

　慈悲深く偉大な師父に感謝いたします。いつも忍耐強く私が関を乗り越えるのを助けてくださった同修の皆様に感謝いたします。