文／米国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月3日】私は小さい頃から法を学んできましたが、中共の迫害のため、祖母は私を住んでいた大都市から離れた場所へ行かせてそこで勉強させ、修煉していた母から遠ざかって暮らすことになりました。そこへ向かって出発する前に母は、「毎日『轉法輪』をせめて一節は学びなさい」と私に言い、私はそれを約束しました。

　故郷から離れた場所に行ってからも、形式的には法を学ぶことをやめませんでした（幸いにも）。しかし、小学校高学年から中学校にかけて、私は携帯電話やネットに夢中になってしまいました。その後、歯が折れたり、親指を骨折したりしましたが、どちらもきれいに治りました。それでも私は携帯依存をやめる努力をすることはありせんでした。

　中学2年の夏休みのある日、実家に帰り、母と一緒に小さな山を登山していたとき、突然強い風と雨が降ってきました。私と母はすぐに軒下に避難し、まったく雨に濡れませんでした。そのとき母が法を暗唱してくれたのですが、私の視界は急に暗くなり、やがて見えなくなって耳鳴りもし、母の声も聞こえなくなり、足の感覚もなくなり、呼吸も苦しくなりました。頭だけが比較的はっきりしていました。私は母と一緒に「法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい」と繰り返し唱え、師父に祈り、発正念して旧勢力を否定しました。多少は良くなったものの、完全には回復しませんでした。私は「師父、どうか私を救ってください。もう二度と携帯電話に迷わされません。戻ったら必ず携帯を断ちます」と願いましたが、それでも状態は変わりませんでした。

　その時、私は考えました。「もし師父が私の寿命をここまでとお決めになっているなら、私は師父のご按排に従う。それが最も良いからだ。しかしもし旧勢力の按排なら、私は絶対に認めない。大法弟子である私は旧勢力の按排した道は歩まない。これまでの私の顕れは修煉の過程におけるものにすぎず、そもそも旧勢力が惹き起こしたものだ。私はそれを否定し、旧勢力を否定する。私にはまだ救うべき衆生がいるのだから」。そう考えながら、私は発正念し、自分を師父の要求した道から外そうとする邪霊を取り除き、旧勢力を否定しました。

　最終的に、私は徐々に回復し、10分後には何事もなかったかのように元気に跳ね回れるほどになりました。母によると、その時の私は顔色が真っ青で、常人の言葉で言えば心臓発作の様相だったそうです。私は本当に覚醒しました。良くない思想や念が生じたらすぐに正念で取り除き、絶対に痕跡を残してはいけないと悟りました。家に戻ると、すぐに携帯電話からゲームアプリを削除し、法を学ぶときも一念たりとも学ぶことから思考が逸れてはならない、と心に決めました。

　その後の2年間、私は比較的正しい道を歩んでいると感じました。この期間において「大法を無条件に信じなければならない」とすぐに理解しました。私は小さい頃から疑い深い性格で、母が法を読んでくれていた時も、心では大法が良いと分かっていながら、まず「科学的」な観点から疑おうとしていました。しかし母はいつも「これは師父の元のお話しではなく、私の理解よ」と前置きしたうえで、一つひとつの疑問に根気よく答えてくれました。最終的に私は本の中に疑うべき点を見つけられず、自分自身でその関を越えねばならないと悟りました。

　小さな山での登山での出来事を経験した後、私は『精進要旨二』の「再び迷信を論じる」を学びました。私は「人は誰でも何かを信じる。物理学者はある公式を信じる。それは人間の次元では真理かもしれない。何も信じないと言っても、懐疑主義そのものや実証科学の有効性を信じている。しかしそれらは宇宙の真理と比べれば非常に低く、正しいとも限らない」と理解しました。

　したがって理性的に判断すれば、書かれている論理関係を疑うことは意味がないのです。「現代科学の仮説は、自分たちの論理で必死に支えられているだけで、矛盾も多い。大法の中で説明できるのに科学では説明できないことがいくつも起きている。どうせ信じるなら、懐疑主義を信じるのか、それとも大法を信じるのか？　師父は何度も私の身体を清め、数え切れないほどの良いものを与えてくださった。それが偽物であるはずがない。理智と経験で判断しても、間違いなく本物だ。だから私は修煉する！　師父を信じ、法を信じる！　師父がしなさいとおっしゃることはする、してはいけないとおっしゃることはしない！　修煉は厳粛であり、常人社会では疑うことに意味がある場合もあるが、大法についてはそうではない。大法に対する疑いは理智的ではない。理知でなければ感情論だがそれは取り除かなければならない」。そう理解してから、たとえ子供の頃から繰り返し読んできた本であっても、新しい法理や事象を多く見ることができました。

　以前、私は人に真相を伝えたことがありませんでした。幼稚園の頃から、口を閉ざしていました。なぜなら、6歳と7歳のときに両親が相次いで迫害され、私は学校で誰にも大法と関係があると推測されないように常に注意していたからです。当時の私は、正念が足りず、相手を説得する自信もなく、逆に告発されて先生に言いつけられることを恐れていました。また、真相を伝えた後の衆生の業力を受け止める自信もありませんでした。

　しかし中学2年以降、私は少し精進し、正念を持つようになり、大法弟子は誓約を果たす必要があると感じました。そこで私は学校で真相を伝え始めました。真相を話す前には必ず正念を発し、中共の歴史から話を始め、少しずつ法輪功に話を導くようにしました。頭の中で毎日繰り返しシミュレーションし、論理が明確で、すべての言葉に根拠があり、法に合致しているかを確認しました。恐怖心やメンツを守りたい心、顕示心を取り除き、慈悲で人に接するようにしました。異性に話す時は特に意念の中に不正な念がないかを厳しく監視し、もしあれば滅し、自信がなければ話さないと決めました。

　その後、ほとんどのクラスの半数の生徒と、2人の教師に基本的な真相を話し、認めてもらいました。数人の同級生には三退をしてもらいました。そのうちの一人は本を一度読み、功の不思議さを体感しましたが続けられませんでした。しかし彼女はとても良い学校に合格しました。もう一人は本を2度読み、修煉する決心をしました。私自身の成績も中程度から上位に上がり、専門分野でも大きな突破を得ました。その期間、師父はほぼ一日おきに私に理を啓示してくださり、明晰で素晴らしい時間であり、なおかつ飛躍的に向上できた時間でした。

　しかし高校1年の夏休み以降、旧勢力に誘惑され、再び携帯電話を見始めてしまいました。携帯に依存する心に支配され、法を学ぶことさえかつてなかったほど断続的になり、真相を伝えることもほとんどやめてしまいました。その後しばらくは、携帯に没頭することと、痛切に反省して法を学ぶことの間を行き来しました。毎回「必ず圓満成就する、必ず修煉する、まだ救うべき衆生がいる」と決心し、法を学ぶと、師父が私の身体に注ぎ込まれた多くの悪いものを取り除いてくださるのを、明らかに感じられました。しかししばらくすると、また携帯に夢中になってしまったのです。

　もう数え切れないほど同じことを繰り返してきました。しかし私は「どんな状況であれ、私は修煉を放棄することはできない」と分かっています。なぜなら、法輪功は本物だと知っているからです。感覚的にも携帯電話と法の対比は非常に強烈であり、理性的にも理解しています。法がなければ、大小の粒子のバランスは保てないのです。私は、法がなければ自分は何者でもなく、たとえ常人社会でどれほどの成功や知恵があっても、それはすべて法から与えられたものだと分かっています。私は普段、思考が敏捷で、枠を超えて問題を考えることができます。しかし師父の要求に従わなければ、思考は硬直し、愚かになり、さまざまな執着に簡単に動かされてしまいます。なんと恐ろしいことでしょうか。今の社会で、自分を失い、外部の情報に流されてしまったら、最後には邪に悟り、党文化に毒されて理智を失い、法を認識できなくなってしまうのではないでしょうか。修煉しなければ、誰も私の業を消してくれる人はいません。執着を取り除いてくれる人も、思想業をなくしてくれる人もいません。法の指導と啓示がなければ、生命の根本的な保障もないのです。

　師父は私のために数え切れないほどのことをしてくださいました。毎回「できなかったのは修煉の過程での表れだ」として、私は「必ずよくやります」と誓って、それなのに、最後にはまた携帯電話に引きずられてしまう。それは師父を欺くことと同じです。宇宙の衆生を欺くことでもあります。これは、どれほどの大罪なのでしょうか。これでは、私の元の世界の衆生には希望がなくなり、誓約で救うと約束した生命や、その背後の宇宙さえも希望を失うことになります。師父はこう仰っています。「あなたが圓満成就できなければ、全てはゼロになります」（『二〇〇三年元宵節での説法』）

　ですから、たとえ思想業や感覚が私に法を信じさせないようにし、理智を捨てさせようとしても、私の主意識は決して屈服せず、旧勢力が作ったその感覚を信じることをしてはなりません。しかも、機会を逃すたびに、その外からの助けを感じることがますます困難になっていくのです。

　師父が私のために一度また一度と背負ってくださる、私が自ら招いた業に対して、本当に申し訳なく思います。よくよく考えると、とても恐ろしく、想像すらできません。しかし、私は倒れてもまた立ち上がり、しっかり修煉して損失を取り戻すしかありません。もし自責の念が修煉の妨げとなれば、それこそ本末転倒です。

　この間にも、母と山に登った時のような出来事が何度かありました。それはいずれも、携帯を見たり、本来してはならないことをしてから立ち直ろうとする時に起きたものでした。時には第二式の功法を煉功している時にも起きました。そのたびに、私は「もう二度と携帯電話で生命を浪費しない」と心に誓いました。しかし修煉は遊びではありません。毎回本気で努力して、決して次の「もう一度」があってはならないのです。

　ある時、私は『轉法輪』の「開眼」の節を学んでいた時、本を手にして跪き、「どうか師父、私の欲望の心の根を取り除いてください」と懇願しました。その過程で、全身が大法のエネルギーに包まれ、身体や思想にあった多くの枷が明らかに取り除かれるのを感じました。およそ10分ほど経って、執着はまだ残っていたかもしれませんが、それはほんのわずかであり、自分で取り除ける程度のものになっていました。このことで、私の心性は確実に向上できました。

　実は、ネットについては師父がすでに非常に明確に説かれていらっしゃいます。大法弟子はこの点において決して怠ったままでいてはいけないのです。

　「人間は一つの容器のようなもので、何かを入れたら、そのものになります。法を入れたら、法に同化することになり、土を入れれば、土になります」（『シンガポール法会での説法』）

　私の理解では、常人の文章や見解というのは、そもそも極めて限られており、誤謬（ごびゅう）がある可能性が非常に高いのです。情報を得るために常人の文章を読もうとするよりも、なぜ法を学ばないのでしょうか。法を学ぶことで得られるものの方が、はるかに優れ、はるかに多いのです。常人社会では仕事や勉強、あるいは真相を伝えるために専門的な論文や一次資料にあたることができます。また、明慧ネットもあります。しかし常人のネットの背後に何があるか、常人には分かりません。さまざまな憑き物や低級な霊、腐乱した鬼が潜んでいて、本質的にそれは大魔窟です。これは偽の気功書と同じ作用をなすものです。もし修煉者がそれに支配されれば、それにエネルギーを与えることになり、地上佛や地上道を供養するのと同じことです。それらはまた憑き物のように、人から精華の気を吸い取り、四肢を無力にし、智慧と鋭敏さを奪ってしまうのです。

　実は、仕事や勉強、あるいは常人に真相を伝えるために資料を調べる以外のことで、ネットに触れるべきではありません。ものごとの出発点は非常に重要であり、深淵の上の薄氷を踏むかのように、細心の注意を払い、好奇心などに執着し隙を突かれないようにしなければなりません。

　以上は、あくまで私が今の次元で理解したことに過ぎません。同修と共に精進し、比して学び比して修煉いたします。慈悲なる偉大な師尊に感謝いたします。