文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月5日】明慧ネットは7月25日に『オンライン問題の更なる隠れた危険』と『グループ設立による法を乱す事件から悟ったこと』という二つの交流文章を発表し、31日にはさらに『ネットワークグループの泥沼から抜け出した』を発表しました。これらを受け、私たちもオンラインコミュニティ（訳注：LINEやWeChatなどのグループチャット）の設立問題に対する見解を述べたいと思います。

　オンラインコミュニティを設立する理由として挙げられる口実はおおむね二つです。一つは、グループ上で集団学法や煉功、体験交流を行い共に向上することができる、というもの。もう一つは、真相を伝え人を救うための様々な方法を交流し共有できる、というものです。しかしながら、このようなもっともらしい名目の下に隠された本質とは一体何なのでしょうか？　私たちはおそらく以下の二つの状況ではないかと考えています。

　一、スパイではないスパイ

　法を正す時期の修煉が始まって以来、インターネットを利用して真相を伝え法を実証し、邪悪を暴露して迫害に反対する活動は確かに非常に大きな役割を果たしてきました。しかし、その一方で「清心論壇」のような問題も現れました。その原因を突き詰めると、一部のインターネットに執着する修煉者はネットを利用して真相を伝え法を実証しているのではなくインターネットのコミュニティ活動そのものを楽しんでいる、という点にあります。

　インターネット上での活動に執着するあまり、ある人々は絶えず手口を変えてはオンラインコミュニティを設立し、インターネット上の活動がもたらす刺激や満足感を求める傾向にある学習者や新しい学習者を勧誘してその「居場所」を拡大させその存在を際立たせています。

　先に述べた明慧ネットに発表された三つの交流文章で言及されていること、そして私たちが知るところから見てみましょう。仮に、このような200〜300人規模の大規模なコミュニティを設立した主宰者が大法の修煉者であったとしても、そのコミュニティの中にスパイはいないのでしょうか？　明慧ネットが7月25日に上記の二つの文章を発表した後、あるコミュニティ内の議論では、明慧ネットに対して無責任に思ったままを言い放って反論し「明慧ネット」の価値を貶めるような言論が次から次へと現れ、コミュニティが明慧ネットを非難する意見によってコントロールされました。これによってコミュニティを脱退した修煉者もいましたが、問題のあるコミュニティはもはや純粋な修煉者の集まりではなく、そのコミュニティにスパイが紛れ込んでいることは火を見るよりも明らかではないでしょうか！

　そのうえ、このような事例もあります。コミュニティ内で真相を伝えるための様々な方法が広められると、それに応じて必要な物品が出てきます。こうした物品は本来であればオンラインで各自が購入できるものです。しかし、そのコミュニティでこの件を担当していた人物は「他人のために」「同修に便宜を図るため」と称して宅配便と銀行振込という方法を取りました。このような物資の送付や受け取り、そして資金のやり取りは記録やデータからすぐに修煉者の身元を特定することができ、本来はオンライン上の匿名であったものをオフラインでの実名へと変えてしまいます。実のところ、これもスパイの手口の一つです。その結果、最初に摘発対象になった修煉者が連行され、さらにコミュニティ内の十数人の修煉者が巻き添えで連行される事態となりました。

　そして同様の状況はほぼすべてのコミュニティに存在します。問題が起こるたびにオンラインコミュニティの「責任者」は内に向けて探すどころか、むしろ自らが招いた損失を利用して自身の能力やいわゆる「正念の強さ」を誇示するのです。中には「大法弟子の生命は法を正す師父にのみ帰属するものであり、迫害は私とは無関係だ。誰も私に手出しはできない」などと意気揚々と語る者もいます。他の修煉者はこのような振る舞いを見て「ああ！　修煉がとてもよくできている。全く恐怖心がなく正念も非常に強い。落ち着いて指揮を執りすぐに古いコミュニティを解散させ新しいコミュニティを立ち上げるとは、なんと適切な処理なのだろう」と感じてしまいます。巧妙に感情を煽り立て、深刻な迫害を受けるという極めて悲劇的な出来事をあたかも喜ばしいことのように扱う「党文化」の手法は修煉者を惑わし、誤った方向へ導き、修煉者を継続して危険な状況に晒し続けるものであり、喜ぶのは中国共産党（以下、中共）と修煉者のコミュニティに潜入しているスパイだけです。問題のある「責任者」の、自己を実証し修煉者の安全を顧みないやり方は、たとえ本人がスパイでなかったとしてもスパイと同じ役割を果たしていることになります。問題のある「責任者」自身は「何事もない」かのように見えますが、彼と関わりのある修煉者たちは次から次へと問題に見舞われます。問題のある「責任者」の「何事もない」という状況の裏には理由があるのです。真に正念の強い人は、法を悪用して自らの記念碑を打ち建てるのではなく、法に則って自らを律するのです。

　もっともらしく聞こえる様々な口実がなぜ一部の人々を惑わし誤った方向へ導くことができるのでしょうか？　それは、誤って導かれる人々自身もまた、法に則って自らを律し自らの言動を照らし合わせることをしない、あるいはしたくないからです。

　師父は私たちに次のように要求されています。「自分に責任を負い、学習者に責任を負い、社会に責任を負い、大法に責任を負わなければなりません」。

　冷静になり法に照らして考えてみましょう。修煉者に責任を持たないやり方に果たして正念と言えるのでしょうか？　法の要求通りに行わないことを正念と言えるのでしょうか？　明らかに違います。では、なぜ中共はまだ問題のある「責任者」に手を出さないのでしょうか？　それは、邪悪が問題のある「責任者」にはまだ利用価値があると見なしているに他なりません！

　二、邪な悟りと正しい教えから外れた間違った考え方を好んで受け入れてしまうこと

　オンラインでコミュニティを設立しいわゆる学法、煉功、体験交流を行うという問題について私たちは次のように考えています。

　第一にそれは師父が私たちに残してくださった修煉の形式ではありません。

　「弟子：最近学習者はいつもパソコンのソフトを利用して交流したり法を勉強したりしています。ひいては一生懸命広めています。こうして皆さんが会って交流したり法を勉強したりする機会が少なくなりました」

　「師：確かにだめです。子供弟子以外の学習者はこのようにしないでください。しかし、とても忙しい時に使うのは大丈夫ですが、習慣になってはいけません。これは私が皆さんに残したいものではありません。集団で法を勉強し、会って法を勉強し議論するのは問題ありません。忙しい時利用しても良いのですが、全部このように行なってはならず、またいつもこのようにしてもいけません」（『各地での説法五』「二〇〇四年米国西部法会での説法」）

　「弟子：世の人々を救う速度を速めるには、表に出ていない国内の学習者ができるだけ早く出てこられるようにすべきだと悟りました。国内に小規模の、法の勉強グループを作ったところがあり、皆さんは助け合い、とても良い作用を果たしました。明慧ネットで小規模の勉強グループを作り、安全に注意すると同時に交流することと助け合うことを強化するよう、呼びかけてもいいのでしょうか？」

　「師：法の勉強グループ、煉功場、法会は私が皆さんに残したもので、ずっとこのようにするよう薦めています。しかし、修煉の中で、安全に注意しない状態にいる学習者がおり、ふと興に乗ってしまえば何もかも構わなくなり、または極端に走ったり、顕示心があったりする場合、ほかの学習者に損失を与え、または危険をもたらします。呼びかけてもいいのですが、何もかも構わなくなってはいけません」『各地での説法十』「明慧ネット十周年法会での説法」

　修煉者がオンラインコミュニティを設立する問題について師父はすでにはっきりと説かれており、もはや悟るか悟らないかの問題ではなく、ただ法の通りに行うかどうかの問題なのです。そうである以上、なおのこと自らの執着や好みのために大法に反するべきではありません。大法弟子は大法を圓融することしかできないのです。

　第二に、オンラインコミュニティを設立し学法、煉功、体験交流を行うやり方は中国においては安全ではありません。

　「弟子：尊敬する師父にお聞きしますが、学習者はインターネットを利用して交流していますが、このやり方はいいのでしょうか？」

　「師：中国大陸以外の学習者なら問題ないと思います。しかし、皆さんが行なった法を実証する際の具体的な情況を言わないでください。中国大陸にいるのであれば、やはり皆さんの安全を第一にしたほうがいいと思います。旧勢力に隙に乗じられないようにしてください。これは恐れているかどうかの問題ではなく、邪悪に隙に乗じられないということです」（『二〇〇三年元宵節での説法』）

　オンラインコミュニティの参加者はみな匿名であるため、それぞれの素性を知ることは極めて困難であり、スパイや、スパイではないスパイが大量に紛れ込んでいます。スパイがネットの閲覧制限を回避することは容易であり、一人のスパイが複数の偽名を使い分けることも意のままにできます。一旦、付け入る隙を与えてしまえば修煉者が損失を被ることになります。先に述べた17人の修煉者が連行された事件も、オンラインコミュニティ中の一人がまず連行され、そこから次々と連行されていったのです。修煉者が一網打尽に連行されるという損失と教訓は明慧ネットでも数多く暴露されていますので、ここでは一つ一つ詳述することはしません。

　師父は上記の『二〇〇三年元宵節での説法』の中で、中国ではいけないと明確に断言して説かれたわけではないではないか！　師父がおっしゃったのは「中国大陸にいるのであれば、やはり皆さんの安全を第一にしたほうがいいと思います」ということだ、と考える同修も中にはいます。

　つまり、もしネット利用の安全を確保できるのであればオンラインコミュニティを設立することも可能だということです。私が悟ったのは、もし師父が「そのようなやり方は中国においては安全上の問題があり、旧勢力や邪悪に付け入られて迫害される」と断言して説かれたならばそのことは確定してしまう、ということです。なぜなら、師父が説かれるのは法であり、迫害されることが確定されれば旧勢力や邪悪は公然と法の隙を突いて迫害を行うでしょう。その結果、迫害される大法の修煉者はさらに増え損失もより大きなものとなってしまうからです。

　実のところ、おそらく文法的に見ても「ほうがいい」が副詞として使われる場合、その意味は英語の“had better do sth”（〜する方が良い）に類似しており、つまり、どれが「最良の選択肢」であるかという忠告を明確に示しています。「ほうがいい」という口調は丁寧で一歩引いた言い方をしており、あたかも明確に示された最良の選択肢を選んでも選ばなくてもよいかのように聞こえますが、修煉者に与えられた忠告の中には、もし従わなければ何らかの不利益な結果を招くことになる、というニュアンスが明確に含まれているのです。この語法を学んだことのない人は国語の教科書で調べてみるとよいでしょう。忠告に耳を貸さないということはそれらの不利益な結果を招く道を進んでいる、ということであり、非常に賢明さを欠いた最も戒めるべき状態なのです。

　さらに言えばインターネットは魔の巣窟であり、インターネットという空間に深く関われば邪な悟りに至ります。

　師父は「あらゆる悪いものがインターネットに渦巻き、あたかも魔のように回っています。どんなものもインターネットに載せられたら、巻き込まれてしまい、他のものと一緒になって社会、人心、道徳と伝統を撹乱し、人間の生活状態を変えているのです。玉石混交しています。私はこの神聖なるものをあの魔の巣窟に入れたくはありません」（『各地での説法十四』「二〇一六年ニューヨーク法会での説法」）と明確に説かれました。

　私たちは、師父がすでにはっきりと、あのインターネットは魔の巣窟である、と概括して説かれたと認識しています。師父がインターネットは魔の巣窟であると説かれているならば、学法や煉功といったこれほど神聖なことをインターネットという魔の巣窟の中で行うのは果たして適切なのでしょうか？（師父が同意された場合を除く）

　この200〜300人規模の大規模なコミュニティの中でいわゆる「交流」を行うとしましょう。一人3分で計算したとしても100人が発言すれば300分（5時間）にもなります。果たして可能でしょうか？　しかし実際には、世論を誘導する特定の数人がでたらめを言い、明慧ネットを誹謗中傷し「明慧ネットの交流文章は試練と見なすべきだ」などともっともらしく語り、修煉のできていない常人の心が重い修煉者を誤った方向へ導いているのです。いわゆる「交流」とは、往々にして特定の個人により一方的に自らの考えを主張し法を乱す行為に他なりません。そして、法を乱す行為をしているコミュニティの主宰者を確かを崇拝し「あれも良い、これも良い」「あれも強い、これも強い」と、彼を目標や手本と見なし、さらには自分が影響力を持った人物に取り入ることができたかのように考え、コミュニティに入るのが遅すぎたとさえ後悔する人もいます。これこそまさに、誤って導かれ理性を失わせる薬を飲まされた状態ではないでしょうか！

　「邪な悟りの言論を見つけたら、その発言者をコミュニティから追放すればよい」と言う人もいます。追放するかどうかはさておき、たとえ追放したとしても別のアカウントでまた現れるでしょう。なぜなら、邪な悟りの言論を語るスパイや、スパイではないスパイは一日中ネットに浸っており、それこそが彼らが好んで熱中するものだからです。そのうえ、たとえ追放したとしても、一度見て聞いてしまった法理から外れた邪な悟りの言論はすでに頭の中に入ってしまっています。それはまた新たな汚染を増やすことにはならないでしょうか？　そして、頭の中に入り込んでしまった邪な悟りの言論をいつ、どのようにして取り除くことができるというのでしょうか？

　誤って導かれることを好むということは法理から逸脱した考えを自ら招き入れていることに他なりません。であるならば、法理から逸脱した考えを招き入れた後に邪な悟りが生じるのも、つまりは自分自身が選択した結果なのです。将来、本当に後悔しないと言えるのでしょうか？

　以上の見解と考察は、修煉を志す同修のために書いたものです。迫害は未だ終わっていません。迫害される人々は往々にして自我が強く、自己を実証しようとする心が強烈な状態にある時にこそ、邪悪に標的と定められ、機会をうかがって迫害を受けるのです。迫害初期の多くの教訓と照らし合わせれば、私たちはみなそこから多くの先人の轍を学ぶべきではないでしょうか。

　私たちがみな、一日も早く法を師とすることを学び、他の人々が犯した過ちを例外なく繰り返し、味わった教訓を再び味わうことのないように願っています。それは非常に賢明ではないことだからです。