文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月6日】歴史上の修煉は、基本的に個人修煉でした。自分自身が修めて圓満に至ることだけを目的としていたのです。しかし、大法弟子の修煉は「他者のため」の修煉です。私たちは共に法を学び、法に基づいて切磋琢磨し合って交流し、真に着実に修め修煉することで、師が法を正すことを手伝い、衆生を救い済度することができます。それによって、宇宙の歴史が私たちに託した重大な使命を、より良く果たすことができるのです。

　同修Aさんのご主人が最近、離婚すると言って騒ぎ始めました。表向きの理由は、彼の前妻の娘に家を渡したいというもので、年を取った時に自分の娘が家をもらえなくなるのを心配してのことでした。最初、Aさんは離婚を望んでいませんでしたが、夫が何度も騒ぎ立てるので、最終的に離婚に同意しました。離婚手続をしに行く直前、夫は「もし二軒の家を全部自分に渡すなら離婚しない」と言いましたが、Aさんはそれを受け入れませんでした。そして、離婚手続きの2時間前、4人の同修がAさんと法に基づいて交流したいと申し出て、皆がそれぞれの視点から法に照らして語り合い、この出来事の本質を明らかにすることができました。

　旧勢力は彼女の夫を利用して魔難を仕掛け、彼女に名誉・利益・情といった人心の執着を取り除かせようとしました。彼女もその状況の中で「人心を取り除くため」と言い、夫と争うことなく、成り行きに任せようとしました。しかし、それは完全に個人修煉で、自分自身のことだけを考えたもので、そこには衆生を救い済度するという要素がまったくありませんでした。

　彼女の夫が離婚を求めていると聞くと、表面的には夫が悪いように見えるかもしれません。でも、それが本当の真相ではありません。人の目に映るものは、必ずしも真実とは限らないのです。本当の真相は、法に沿って見なければわかりません。

　彼の立場に立って考えてみると—— 彼女が大法を修煉していることで、夫もその恩恵を受けているはずです。もし離婚して、さらに多くの財産を分けてもらうことになったら、彼は大きな福分を失うことになるのではないでしょうか？　実際のところ、彼は望んでいたものを手に入れたわけではなく、むしろもっと貴重なもの—— 大法弟子と協力して大法を実証し、法を正す異なる法ありを助けるという機会——を失ってしまう可能性があるのです。

　高い次元から見れば—— 彼の口から出た言葉は、もしかすると本当に彼自身のものではないかもしれません。離婚したいという思いも、旧勢力がこのタイミングで彼にそういう考えを起こさせた可能性はないでしょうか？　あるいは、彼の過去世からの債主や、祖先・親族・友人などの債主たちが、大法弟子を通して救われようとして現れているのかもしれません。さらに言えば、彼に対応する広大な宇宙体系の、数え切れないほどの生命たちが「どうすれば救われるのか」を知りたくて、彼を通して救いを求める信号を発している可能性もあるのではないでしょうか。

　衆生を救い済度するという視点から見れば、彼女の夫と縁のある生命たちに対しても、大法弟子には救う責任があるのではないでしょうか。彼らに善意で解き、福を与えることも、私たちの使命の一部なのかもしれません。

　正法の視点から慈悲をもって衆生を見つめるならば、この出来事は「離婚するかどうか」が本質ではありません。出来事が起きたということ自体が、大法弟子にとって衆生を慈悲で救い済度するための機縁であり、大法を実証するための機会なのです。それこそが、大法弟子に託された責任であり、使命なのです。

　皆が法に基づいて語り合い、互いに補い合う中で、Aさんの思考も開かれ、法とのつながりを感じるようになりました。心の中では、自分の責任と使命がよりはっきりと見えてきたのです。

　この出来事を通して私は悟りました。大法弟子がもし一人だけで修煉し、同修との交流や法理の切磋がほとんどなく、他の同修との協力や調和も少ないまま、ただ自分で三つのことをこなしているだけでは、表面上は精進しているように見えても、実際には旧勢力が仕組んだ「個人修煉」の枠に陥ってしまい、正法時期における本当の大法弟子にはなれない可能性があります。大法弟子同士が互いに法理を語り、協力して補い助け合うことで、より強大な正法のエネルギー場が形成され、より大きな智慧が生まれ、より多くの衆生を救い済度することができ、より壮大な天体宇宙を成就することができるのです。

　以上は、私たち学法グループの同修による交流の中で得た認識の一部です。書き出して、皆さんと分かち合いたいと思います。