文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月7日】ある日、私は自宅で法輪大法に関する資料を印刷していた時、誰かがドアをノックする音が聞こえました。資料が家の至る所に散らばっていたので、私はドアを開けたくありませんでした。ノックの音が止むと、私は印刷を再開しました。またノックをしてきたので、私は少し怖くなりました。数日前、私はある人と法輪大法が迫害されていることについて話した時、誰かが私を疑わしげな目で見ていたことを思い出しました。私は、身元を明かさない限りドアを開けないと決めました。しばらくしてノックの音は止みました。ようやく確認しに行ってみると、誰もいませんでした。住民に不動産管理サービスを売りつけようとしている人かもしれないと思いました。

　私は「もしかしたら知り合いの同修かもしれない。三回ノックしてきたら開けよう」と思い、正念を発し始めたところ、外の人は二回ノックして止まったので、ドアを開けないことにしました。

　先日、私はある同修の家を訪ねた時、彼はその日、私がどこにいたのかと尋ねました。私は、彼が私の家のドアをノックしたことに気づきました。彼は、私が持ち帰るには重すぎるものを持ってくるため、遠くまで車で運んできてくれました。私はひどく落ち込みました。私は家にいるのに、ドアを開けてあげなかったと伝えることができませんでした。面目を失ってはたまらず、買い物に出かけていたと答えました。彼は「あの時間帯なら、市場は閉まっていると思っていました」と言いました。私は自分の足跡を隠そうと、「私は遅く帰ってきて、あなたが来た時には家にいなかったのです」と、さらに言い訳しました。

　考えれば考えるほど、私はひどく落ち込みました。「私は法輪大法を6年間修めてきたのに、今になってまた自分が嘘をつくなんて？　修煉者になる前から嘘つきは許せなかった」。その日、私は法を学び、師父の言葉に心を揺さぶられました。「今の人間は何かトラブルが起きた時に、まず責任を人に転嫁し、人のせいにします」（『轉法輪』「第四講」）

　私はなぜ責任を回避したのでしょうか？　同修に責められるのが怖かったし、面目を失うのも怖かったのです。誰がノックしたのか分からなかったのでドアを開けなかったと言えばよかったのに、私は家にいないと嘘をつきました。

　私は「嘘をついている自分」を暴き、それを消し去る必要があることに気づきました。正直に、同修に何が起こったのかを伝え、心から謝罪しなければなりません。面目を失うことを心配するのではなく、むしろ、傲慢さ、恐怖、独善といった執着を捨て、法輪大法の教えに基づいて自分自身を正すべきです。

　私は同修である王さん（仮名）に憤慨していました。ここ2年間、私たちは真相を伝えるためによく一緒に出かけ、いつも特定の場所で待ち合わせをしていました。最初は彼女が私より早く到着していたのですが、最近は遅れることが多く、来ないこともしばしばです。

　ある時、私は王さんに会うために家を出ようとした時、雨が降り始め、さらに激しくなりました。別の同修から王さんに必要な物資を持ってきてほしいと頼まれたので、どんな天候でも行かなければならないと思いました。現地に着くと雨は小降りになり、王さんはきっと来るだろうと思いました。しかし、雨は再び激しくなり、気温も下がりましたが、王さんは来ませんでした。

　「荷物が重くて、寒い中、長い間待たされた。雨のせいで来なかった。前回は孫娘のせいで来なかった。次はどうなるんだろう？」と、私は憤りがこみ上げてきました。突然、私は自分が憤りを感じていることに気づき、さらに執着していることに気づき始めました。私は物事が思い通りにいかないと不安になりました。雨が降っていたにもかかわらず出かけた自分を褒めたくて、苦しむのは嫌でした（重い荷物を持っていたため）。そして、たくさんの荷物を背負っていたため、見栄えが悪かったのです。

　恨み深い思いを抱けば抱くほど、気分は悪化しました。なぜなら、こうした利己的な考えは、私の次元にマイナスの要素を引き寄せるからです。私は執着を断ち切るために、正念を発しました。

　私は落ち着きを取り戻しました。たとえ王さんが来なくても、この旅を無駄にすることなく、真相を伝えることができます。突然、激しい雨が止み、気温が上がりました。その日は順調に進みました。その日、話した全員が中国共産党とその関連団体を脱退することを決意しました。中には感謝してくれる人もいました。「あなたは優しそうですね。きっと良い人でしょう。あなたを信頼しています。私も中国共産党を脱退したい」と言ってくれた人もいました。そして、バックパックの中の荷物は、全く重く感じなかったのです。

　師父は、私がより多くの人々を救えるよう、あらゆることを按排してくださいました。恨みが消えた瞬間、私は法理に従い、師父が真相を伝える環境を整えてくださいました。

　観念は完全に消えたわけではなく、時々浮かび上がってきます。私は自分の思考と行動の一つ一つに集中し、観念が浮かび上がるとすぐに捉えて排除しました。悪い観念を捉えきれない時もありましたが、もっと法を学べば、良い観念と悪い観念を見分けられるようになると確信しています。心を法で満たせば、邪悪な念は入り込む余地がありません。法はあらゆる執着を断ち切り、私たちに誓約を成就させ、より多くの人々を救い済度させてくれるのです。