文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月10日】ここ数日、私の目に入るのはiPadばかりです。妻も孫娘も、それぞれにiPadを手に、毎日ネットの海を自由にさまよっています。WeChatや中国版TikTokのショッピングサイトで安い品を探し、次から次へと「これはお得」、「あれはクーポン付き」と夢中になっています。その結果、私はほとんど毎日、大きな荷物を抱えて家に持ち帰る始末です。実際、かなり前から私はiPadへの執着を感じていました。今では家の中に大小合わせて5、6台のタブレットがあり、3歳になったばかりの孫娘までが大きなタブレットを持って遊んでいるのです。これは私に大きな警戒心を抱かせました。

　私自身、仕事の関係もあり、電子製品には強い愛着がありました。普段から電子機械器をいじるのが好きで、執着もかなり強い方です。

　この執着は、幼い頃から自然と身についていたものです。私は電子機器を扱う一家に育ち、物心ついた時には、すでに父が余暇に電子部品をいじっていました。小学から高校にかけても、父は白黒テレビからカラーテレビへと組み立てを続け、職場でも電子機器が壊れれば修理を頼まれるような人でした。しかし私は興味がなく、学ぼうともしませんでした。けれども、そうした環境で育ったせいか、結局は電子機器関係の仕事に進みました。普通の人なら理解しづらい電子記号も、私はすぐに分かり、何をいじっても成功してしまい、そうして「特殊スキル」への執着が形づくられていったのです。

　特殊な技能というものは、人に名声や利益をもたらすことがあります。だからこそ、それを持つ人にとっては越えにくい関があるのです。自我を手放せる人はすぐに通り抜けられますが、手放せない人はそこに絡め取られて前へ進めず、時には病業に苦しむことさえあります。根本的には真に修め、実修ができるかどうかの問題なのです。見た目には皆が修煉しているようでも、真に修め、実修の道に入れているかどうかは、神が一番よく分かっており、また本人自身も修煉の階層によってはっきりと気づくものです。

　20年以上修煉していても修煉とは何かを理解せず、大勢に流され、人に学ぶばかりで法を学ばない人たちを見ると、とても心が痛みます。私は特殊スキルという観念を取り除く過程で、多くを感じました。それに気づいてからは、毎回の発正念のときに必ずこの「現代の変異した観念」を取り上げ、この方面の思想業力や観念、習性、さらに背後にある旧勢力のすべての按排を徹底的に清除するようにしています。そして気づいたのは、現代の変異した観念の多くは「色」、「性」と深く関わっているということです。たとえば、スリムパンツや体形を強調するズボンなど、本当に「万悪は淫を首と為し」という言葉があてはまるように思えます。つまり、色と性の解放こそが現代の変異した観念の根源かもしれません。だから私は発正念のとき、それを見逃さず、色魔や欲魔を直接除去し、根本から現代の変異した観念を弱めるようにしています。ただし、それは一度で終わるものではなく、層ごとに段階的に清理していく必要があります。そのためには長期にわたる、高密度で、粘り強い発正念が必要であり、そうして初めて効果が現れるのです。修煉は急ぎ求めるものではなく、焦る心こそ修めるべき対象なのです。

　現代の生活は、あらゆる面で電子製品と切り離せなくなっています。スマートフォン、iPad、その他すべての電子製品は現代の変異した観念の産物であり、言い換えれば、魔が姿を変えて人を誘惑し、とりわけ修煉する人を誘惑しているのです。しかし、法理からすれば、宇宙には相生相克の理があり、魔がなければ佛になることもできません。まさに私たちが「七十の情、六十の欲」の時代に生きているからこそ、先天の本源に戻る機縁が与えられているのです。要は、私たちがそれをどれだけ大切にできるかにかかっているのです。