　【明慧日本2025年9月12日】（明慧ネット通信員河北報道）河北省石家荘市の法輪功学習者の李莉霞さんは、中国共産党（以下、中共）の石家荘市橋西区裁判所で3回の裁判を経て、最近、不当に懲役1年半の判決を受け、1万5000元の罰金を科された。現在、李莉霞さんは控訴し、上級裁判所に対し無罪の改判を求めるとともに、橋西区振頭派出所の警官楊琨、馮新川、李江涛、趙暁玲、石家荘市公安局橋西分局の警官陶玉鴻、橋西区検察官張世堯らが彼女を冤罪に陥れた罪を追及するよう要求している。

　警察の不当な立件、検察の冤罪起訴、裁判所の不当判決

　李莉霞さんは現在31歳で、河北医科大学を卒業後、医療に従事している。

　2023年10月、橋西区政法委員会は橋西区友誼南大街と石銅路の交差点に、いわゆる「反邪教テーマパーク」（中共こそが本当の邪教である）を設置し、そこには法輪功を中傷する内容が含まれていた。2024年初頭、地元の法輪功学習者がこれを何度も取り除いたが、元に戻された。

2024年3月25日夜、石家荘市橋西分局振頭派出所の警官らが突然、李莉霞さんの自宅に押し入り、不当に家宅捜索を行い、彼女の私物の書籍、プリンター、コンピューター、携帯電話などを押収し、李莉霞さんを振頭派出所に連行した。その後、彼女は石家荘第２拘置所に不当に拘束され、現在に至っている。警官は、監視カメラに映っていた人物が李莉霞さんだと主張したが、彼女を冤罪で陥れる確実な証拠がないため、彼女の住居から押収した私物を「証拠」としてでっち上げ、「法律の実施を破壊した罪」で強制的に起訴し、検察庁に送致した。

検察段階では、弁護人が橋西区検察の公訴人張世堯に「証拠」の確認を何度も求めたが、張世堯は「勉強中」「会議中」「出張中」などの理由で回避した。最終的に弁護人が再度訪れた際、張世堯はすでに案件を石家荘市橋西区裁判所に送ったと言い、弁護人が証拠を確認したり意見を提出したりすることを妨げた。公訴人張世堯は起訴数の目標に達するため、チラシを分割し、1部のチラシを2部として数えるなど、露骨に「証拠」を捏造した。

2024年11月20日、橋西区裁判所で李莉霞さんに対する初公判が不当に行われた際、2人の弁護人が検察庁の違法行為を指摘し、李莉霞さんのために理路整然とした無罪弁護を行なった。しかし、橋西区裁判所の裁判官、祁晶晶はこれを認めなかった。

2025年3月、石家荘市公安局政治保衛支隊が「認定意見通知書」を発行し、振頭派出所が李莉霞さんの自宅から押収したものを無差別に撮影し、すべてを「邪教宣伝品」と認定した。法官祁晶晶は突然、この「認定意見」を新たな「証拠」として追加したと述べた。しかし、この認定意見を発行した石家荘市公安局政治保衛部門には認定の資格や権限がない。この「認定意見通知書」は、証拠としての真実性、合法性、関連性を欠いており、証書としての特性を備えていない。

　2025年4月1日の2回目の公判では、公訴人張世堯が姿を現さず、途中で代理人が出廷した。この代理人は常にマスクを着用しており、張世堯の代わりに出廷していた。公判中の公訴人交代には、橋西区検察庁から裁判所への交代通知書が必要である。しかし、張世堯が個人名義で知られざるマスク着用の人物に代理を委託した行為は、違法かつ不正規な行為であり、司法資源の浪費、裁判所および合議庭メンバーへの不敬、弁護人および被告人の権利の無視である。検察側の明らかな違法行為に対し、裁判官は困惑しながら休廷を宣言した。

　2025年4月24日の3回目の公判では、張世堯が出廷したが、突然「認定意見通知書」について「専門知識を持つ者が作成した専門家報告書」と言い換えた。弁護人はこれに基づき、「認定意見」を作成した「専門家」の出廷証言を申請したが、張世堯と祁晶晶は耳を貸さず、認定書に署名した2人の「専門家」の出廷を拒否した。

　公安と検察にこれほど多くの明らかな違法・不正行為があったにもかかわらず、石家荘市橋西区裁判所は李莉霞の罪を認め、冤罪事件を確定させ、1年半の懲役と罰金を言い渡した。

　李莉霞さんの控訴して冤罪を仕立てた司法関係者を告発

　李莉霞さんは直ちに石家荘市中級裁判所に上訴し、無罪の改判を求めた。同時に、橋西区振頭派出所の警官楊琨、馮新川、李江涛、趙暁玲、石家荘市公安局橋西分局の警官陶玉鴻、橋西区検察官張世堯らの不当な冤罪行為の罪を追及するよう要求した。

　李莉霞さんは控訴状で次のように指摘した「憲法は言論と信仰の自由を保障しており、思想や信仰を理由に罪に問うことはできません。公安局、検察庁、裁判所が刑法第300条や「両高」（最高裁判所・最高検察庁）の邪教に関する司法解釈を引用するのは、法律の誤った適用です。「全国人民代表大会常務委員会による邪教組織の取締り、予防および処罰に関する決定」、「刑法」、両高の「組織および邪教組織を利用した犯罪事件の法的適用の若干問題に関する解釈」には、法輪功が邪教であるという明文規定はありません。公安部の公通字（2000）39号文書では、中国政府が認定した14の邪教組織に法輪功は含まれておらず、この文書は現在も有効です。両高の司法解釈で言及されている「地市級以上の公安機関が発行した認定意見の邪教宣伝品」とは、この14の邪教に関連する宣伝品を指しますが、私はそのいずれの邪教宣伝品も持っていません。また、国家新聞出版総署の第50号令（第99条、第100条）により、法輪功の書籍や音像制品の禁止が解除されており、法輪功の書籍などは合法な出版物です。2010年12月29日、国務院新聞出版総署の第2回署務会議で承認された第50号文書により、161の規範性文書が廃止され、その中には1999年7月22日に発布された「法輪功出版物の処理に関する通知の再確認」と、1999年8月5日に発布された「法輪功関連の違法出版物の印刷禁止および出版物印刷管理の強化に関する通知」が含まれています。この文書により、法輪功の書籍は禁止が解除され、合法な出版物であることが明確になりました。法輪功の書籍が合法であれば、法輪功の紹介や真相を伝える関連資料も当然合法です。つまり、どれだけの法輪功宣伝品があっても、それは私の財産であり、犯罪の証拠ではありません」

　以上の法的文書に基づけば、本件で私の住居の私物を罪の証拠としたことは、これらの法的文書に違反する違法行為である。関係者の違法行為は、徇私枉法や職権濫用の罪に該当する。私はすでに中央、省、市、区の4段階の関連部門に実名で告発している。

　李莉霞さんは上訴状でさらに次のように指摘した「本件は起こるべきでない冤罪事件であり、その原因として司法への介入が排除できません。河北省紀律検査委員会の2025年5月25日の発表によると、石家荘市中級裁判所の元党組書記・院長の李勇が党籍と公職を剥奪されました。李勇は2023年8月に石家荘市中級裁判所の党組書記・代院長に任命され、その後院長に選出され、2024年12月に院長職を辞任しました。河北省紀律検査委員会は、李勇の重大な違紀違法行為に対する調査結果を発表し、司法活動への介入や私利のための事件操作、枉法裁判、職務の便益を利用した案件処理やプロジェクト受注での利益供与、不当な巨額財産の収受などが含まれていました」

　本件は2024年3月25日に発生し、2024年7月3日に橋西区裁判所で立件、2024年11月20日に初公判が行われ、事件の全過程が李勇の院長在任期間に該当する。したがって、本件における多くの誤りと違法行為を考慮すると、橋西区裁判所の祁晶晶法官は本件で大きな司法介入と心理的圧力を受けた可能性がある。李莉霞さんは、本件の二審を担当する石家荘市中級裁判所に対し、公開かつ公正な公判を行い、本来起こるべきでないこの冤罪事件を是正するよう強く求めている。